アクション×カタルシス=最高の映画。
予感は的中。これなんですよ。
平凡で冴えないオッサンが、実は眠れる獅子だったという話。桁外れの戦闘力を持ちながら、暴力で名を馳せた過去を封印し、ノーマルな人生、人並みの幸福を手にしていた男が、ある事件をきっかけに再び、その力を解放する。
ジョン・ウィックと何かと比べられそうな本作だが、自分はジョン・ウィックより好きだ。主人公の個性がかなり練られている。主人公にとっては望まぬ展開だった、、、というのが、当初の見立てだったが、自身の凶暴性や、戦うことへの中毒性に抗えなかったというのが面白い。愛娘の宝物を奪った相手に対して、暴力の正当性を振りかざしながらも、その決断の過ちを自責する。ところが、抑えていた変態的衝動が抑えきれず、「神様、扉を開けてくれ」と、暴力を招き入れ、堂々と発散する。拳銃なんてジャマ、殴り合いによる、1対多勢の喧嘩。敵を圧倒するのかと思いきや、結構、普通にヤラれる。ブランクにより単に体が鈍っていたのか、自身に受ける痛みさえも悦びと感じていたのか。血だらけになって投げ出されたのに、わざわざ舞い戻るシーンに爆笑してしまった。
その後は、「お前が先に手を出した」と巨悪なロシアマフィアに喧嘩を売って、大暴れする。いよいよ男の本領が発揮される。アクションの技で魅せるというよりは、スマートで強く、心臓に毛が生えたような度胸と生き様に魅せられる感じだ。音楽と編集も観客の高まったボルテージを維持する。「痛快」のお手本。小気味よいユーモアが絶妙なスパイスになり、ずっとワクワクが止まらなかった。共闘のクライマックスでは「ドク」もまさかの大暴れ。
最大の成功要因は、全くアクションのイメージがない、ボブ・オデンカークを主演に据えたことだろう。「ベターコールソウル」の最終シーズンが非常に非常に待たれるなか、彼にもっていたイメージのギャップを早々に通り越し、中年男子の哀愁と、血染められた暴力が彼の肉体を介して鮮やかに融合し、強い説得力をもったキャラクターへと昇華する。傷だらけの顔面が何とカッコいいことか。
ムシャクシャしたときに、何も考えずに見て、気分が晴れる1本。
円盤購入は確定である。
【75点】
映画を選ぶ際にかなり参考にさせていただいて
お世話になっております。
最近更新をされていらっしゃらないので
残念です。
お時間ありましたらまたお願いします。
映画を選ぶ際にかなり参考にさせていただいて
お世話になっております。
最近更新をされていらっしゃらないので
残念です。
お時間ありましたらまたお願いします。
映画を選ぶ際にかなり参考にさせていただいて
お世話になっております。
最近更新をされていらっしゃらないので
残念です。
お時間ありましたらまたお願いします。