アルジェリアは成熟しました


 自分の仕事が忙しくて、アルジェリアの大切な総選挙のことが書けていませんでした。
 これではウォッチャー失格ですが、アルジェリア・ウォッチングでお給料をもらっているわけではないのでお許しください・・・
 
 5月10日の国民議会選挙(ね、アルジェリアは金曜日が休日だから木曜日に選挙なんですよ)では462議席のうちの221議席が改選されました。「アラブの春」の後のチュニジアやエジプトの動向からアルジェリアもイスラム教勢力が台頭するのではと予測する向きもありましたが、これはなかったですね。悪夢の90年代、原理主義テロの殺戮を経験したアルジェリア国民はイスラミストに多くの議席を与えるようなことは、やっぱりしませんでした。あの苦難の時代の教訓を、アルジェリア国民はしっかり生かしていると言えます。

 大統領の与党、FLNとRNDでらくらく過半数です。
 ブーテフリカ大統領は次回2014年の大統領選への不出馬を事実上表明して、後継者候補の間での正々堂々たる戦いを準備しました。
 Jeune AfriqueはAhmed Ouyahiya, Abdelaziz Belkhadem, Mouloud HamroucheとAli Benflisの四人の名前をあげていますが、たぶんウヤヒヤかベルカデムかということになるでしょう。

 いずれにせよ、テロを終息させ、インフラを整備し、アルジェリアが本格的に「発進」できる土台を築いたブーテフリカ大統領は、偉大な大統領として後世に名を残すでしょう。
 そしてアルジェリアは、より成熟した政治をもってアラブ世界、アフリカで指導的役割が果たせる国になっていくことが期待されます。
コメント ( 2 ) | Trackback ( 0 )
« Steve Jobs' C... 若い人たちの... »
 
コメント
 
 
 
Unknown (ウアムリア)
2012-05-28 16:31:39
ブーテフリカ氏の後任が本当に心配でなりません…。ウヤヒヤになったら大変な騒ぎです…。汗
 
 
 
でも (raidaisuki)
2012-05-29 15:31:18
ベルカデムになったらもっと心配じゃないですか・・・
 
コメントを投稿する
 
名前
タイトル
URL
コメント
コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

数字4桁を入力し、投稿ボタンを押してください。