たかがフランス語、されどフランス語。安全第一。


 昨日3日にまたローザンヌで2020年度オリンピック招致のためのプレゼンテーションが行われ、滝川クリステルさんが英仏語でお話しになり――日経の記事によると――「終了後に「『素晴らしいフランス語をありがとうといわれた。喜んでもらえたと思う」と話した」とのことです。
 東京にオリンピックを呼ぶと言っていた石原慎太郎知事がどれだけフランス語のことをボロクソに言っていたか、もう覚えている人もいないのかもしれませんね。
 昨日滝川さんがフランス語を使ったことで「効き目」があったのなら、石原時代にフランス語を邪険に扱っていたことも、やっぱり「マイナスの効き目」があったはずですね・・・
 ともかく滝川さんというのはやっぱり特殊な存在なので一般の日本人はフランス語なんか要らないよ、という考え方は、たしかにできないことはないんですけどね。だけどね。

 同じ新聞の第一面ではエジプト情勢が報じられ「エジプト軍と治安当局は同日(3日)、モルシ大統領らに対して渡航を禁止する措置を取った」云々と書いてあります。
 情報ソースは「AFPとフランス公共ラジオによると」となってますね。
 まあフランスの通信社AFPも英語で配信しているわけだし、とくにフランス語がどうということはないんですけどね。だけどね。

 ところでさきほど某海外渡航ガイダンス(今の時期はいろいろあります)を傍聴してきました。

 東京は安全だからオリンピック来てくださいと言っているわけですが、海外旅行の説明で強調される図式、そのディスクールを成り立たせる「構造」というのは結局:

 日本:外国=安全:危険

ということに尽きるみたいですね。

 「金持ちの日本人は狙われる」というイメージを強調するパターンは、裏返せば俺たちは金持ちだという自負が潜伏していたわけですが、そろそろ経済大国中国の勃興でリアリティを失いつつあるような気がします。
 「安全」の方はどうかな。

 「安全を強調して、なんで悪い?」といわれそうだな。
 いや、悪いと言っているわけじゃないんですけどね。だけどね。
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