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預言者伝65

2014年05月08日 | 預言者伝関連
ターイフの戦
ヒジュラ歴8年シャウワール月

205.サキーフの残党:
  サキーフの残党はターイフ逃げ、町の扉を閉じて、砦に一年は必要とするだろう物品を持ち込んで戦いに備えました。そしてアッラーの使徒(アッラーの祝福と平安あれ)は彼らを追ってターイフに向かいました。。ヒジュラ歴8年のシャウワール月のことでした。ターイフの近くまで来たのですが、扉が閉じていたので、中に入ることができません。サキーフは上方から信徒たちに向かって激しく弓を飛ばしてきました。彼らは弓の扱いに長けていたのです。

206.ターイフの包囲:
  アッラーの使徒(アッラーの祝福と平安あれ)は陣営を違う場所に移し、サキーフを20数夜に渡って包囲し、激しく交戦しました。アッラーの使徒(アッラーの祝福と平安あれ)はマンジャニークと呼ばれる投石機をこの戦において初めて採用しました。包囲は厳しくなり、信徒側の戦闘兵が弓で殺されました。

208.戦闘の間に訪れた慈悲:
  包囲期間が長引くにつれ、戦いも長引きました。アッラーの使徒(アッラーの祝福と平安あれ)はサキーフが所有しているブドウの木の切断を命じました。彼らはこのブドウで生計を立てていたのです。実際に人々はブドウの木を伐り始めたのですが、アッラーの使徒(アッラーの祝福と平安あれ) にそれをアッラーのために、親戚のために切らずに置いておくことを懇願しました。そしてアッラーの使徒(アッラーの祝福と平安あれ)は言われました:まことにわたしはアッラーと親族のために(ブドウの木の切断を)やめよう。

  そしてアッラーの使徒(アッラーの祝福と平安あれ)の呼びかけ人が、砦からこちら側に出てきた者は自由の身であると通達すると、10数名の男が出てきました。アッラーの使徒(アッラーの祝福と平安あれ)は彼らを自由の身とし、また残りの男たちの面倒を信徒たちに任せました。以上の出来事はターイフの住人には深刻な出来事となりました。

209.包囲の解除:
  この戦でターイフの陥落がアッラーの使徒(アッラーの祝福と平安あれ)許可されることはありませんでした。そのためウマル・イブン・アル=ハッターブに人を連れて出発するよう命じました。すると人々は不満の声を上げて言いました:ターイフを陥落させずに出発するのですか?アッラーの使徒(アッラーの祝福と平安あれ)は答えて言いました:では戦いなさい。人々は戦いに行くと、信徒側にけが人が出ました。アッラーの使徒(アッラーの祝福と平安あれ)は再び言われました:われわれは明日、アッラーが御望みであれば、ここを出発する。人々はその言葉に従って、準備を整え、出発しました。そんな様子を見てアッラーの使徒(アッラーの祝福と平安あれ)は笑っていました。

(参考文献:①「預言者伝」、アブー・アルハサン・アリー・アルハサニー・アンナダウィー著、ダール・イブン・カスィール出版、P353~354)
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