退屈日記

とりあえず日々のつれづれを。

「鉱石への興味によって広がる世界と『参考資料』になる残念な作品」について

2019-08-24 02:49:58 | Weblog
くもりときどき雨。だったか。

島崎英彦「鉱石の生い立ち」を読む。

「金属鉱床」に興味を持つと世界中の場所が身近なものになる模様。
地球や日本列島の歴史についても同様に。

「カンラン岩」の「カンラン=橄欖」は「オリーブ」のことだったと今頃気付く。
何でもカタカナ表記にするせいだとしておこう。

「鉱床の生成の仕方」をちょいと齧ると
さまざまな作用によるそれぞれの鉱物の離合集散具合も気になったり。

今まで見たことのない「用語群」に触れるのも楽しく。
「貫入岩体」「灰鉄柘榴石」「含金白金脈」「苦鉄質岩」など。

スカルン」というスウェーデン語が「普通」なのにもふむふむ。
この分野についてもっと知りたくなった次第。

エリオット・レスター「ブリッツ」(’11)を観る。

「Blitz=ブリッツ」はドイツ語で「稲妻」なので派手なアクションを期待していたら
あにはからんや「地味で後味のよくない」作品。

かつて自分を逮捕した警官たちを殺すサイコな犯人を
法で裁けないならオレが裁くといった類いの内容。

「暴力刑事」にジェイソン・ステイサム(ただし激しいのはほぼ「ヴィデオ」の中だけ)。
冒頭からしばらくの間「物語」が動かないというスローテンポ。

「同僚」や「情報屋」「女性警官」のエピソードがうまく絡まず。
サイコな犯人の「激しい殺人描写」だけでは「カタルシス」を生むには足りず。

結局のところ「人間関係」が十分に描けていないのが問題のよう。
もちろん描いてないわけではないがそこには「あたたかさ」がなく。

例えば。

妻を失った同僚の悲しみが
主人公との酒とスーパーで酒を買い込む姿だけではどうにも。

「本当に妻を愛していた」と感じさせる描写が全くないんだもの。
それがあってこそ理不尽に殺される姿に心が動くはずなのに。

おまけに主人公との「過去のあれこれ」もないと来ては。
「『書割り』の悲しみ」でしかないゆえの「当然の結果」か。

「典型的な『残念な作品』」なので「参考資料」としてはグッド。
「好ましい物語」を考える上で。
コメント
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