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グリーンズ・テイブル

ppのピアニッシモな戯言でござ~い☆

アルフォンス・ミュシャ展

2014-04-17 11:00:51 | 鑑賞

北海道立近代美術館にて25年ぶりの開催。

アルフォンス・ミュシャの存在を知ったのはわずか一年前。

聖ヴィート大聖堂で見たステンドグラスをデザインされた方、チラッと見ただけなのに(だから)、もっと知りたくなって、また、知ってる方に再会するような親近感もあったりして(フフ)行ってきました。

ポスターやプログラム、商品(香水・石鹸・お酒・お菓子など)パッケージの商業デザインで成功をおさめ「広告芸術の父」と言われているものの、水彩画・油彩画・彫刻・宝飾品デザインなど手がけたものは多岐にわたり、美術教育者であり写真家でもあった…ことがわかった。

だから、展示品の多いことといったら、リストを見ると246点!

いや~、すごいよミュシャは!

 

パリで成功したあと、祖国チェコへ戻り、スラブ民族の歴史を表した連作に取り掛かるが、ゲシュタポに捕まり投獄され、釈放後体調悪化で死亡。ここでも素晴らしい芸術を生み出す人間が戦争の犠牲に…。

 

自画像(ポストカード)             ビスケットの広告。

   

 

夢想                      夢想を配した缶(中身はチョコ)スペイン製。

  

冒頭画像チケットの下は装飾資料がプリントされたクリアファイル。数字やアルファベットの一つひとつが絵になってます。

6月15日(日)まで。時間に余裕を持って、どうぞ。


戦没画学生〈生命の絵〉展

2014-04-14 09:05:48 | 鑑賞

「無言館」所蔵作品による戦没画学生〈生命の絵〉展

北海道立旭川美術館 3月30日入館 800円

日中戦争や太平洋戦争で、絵筆を銃に替えて散っていった若者たちの遺作・遺品展でした。

絵には亡くなられた時の状況や家族などが書いた当時のエピソードが添えられていて、また戦地からの葉書なども展示。

出征直前、外で万歳の聞こえる中、ぎりぎりまで絵筆を握っていた人、

戦地へも絵の具を送り続けた家族、

死んだら大好きなメンデルスゾーンのヴァイオリンコンチェルトを流して欲しいと切望した人…

 

特別な目で観なければならなくなった絵の数々は、また観るものに特別な感情をもたらす。

優れた芸術を残せるのも、あっけなく一挙に葬ることが出来るのも人間、愚かな。

 

私たちは戦争を知らない。

だから、いざ始まればどのようになるのか、折に付け感じ、肝に銘じていなければならない。

旭川での移動展は4月6日で終了しました。

長野県上田市に「無言館」があります。


やった~!

2014-02-22 10:51:00 | 鑑賞

目覚まし時計をセットして張り切って観た女子フィギュアスケートSPでは、真央ちゃんの予想外の致命的な失敗。
こうなったらフリーではいつも通りの力が出せて清々しく終われることを願ったけれど、観る勇気はなく、結果を知った上で録画を観ることに。
思いもよらぬどん底に落ちて、駆け巡っただろう色々な思いを背負って健気に登場。
絶対またチャレンジすると思ったトリプルアクセルは成功し、難度の高い演技が彼女らしいしなやかな美しさの中で続いていく。

登場した時から涙涙の4分間。

「何があっても先生が助けにいく」と言ったコーチの心境にも夕刊を読みながらこれまた涙。

引き合いに出すのは凄くおこがましいけれど、曲がりなりにも演奏を通して練習と本番の経験をしている身としては、他人事とは思えない。
あれだけ練習したから大丈夫と思っても、あれだけ練習したのにという結果になることが確かにあって、異常に緊張して硬くなったり集中力が欠けてしまったり、かと思えば、不思議といつも以上に力が出せたりと、マインドをコントロール出来ないもどかしさ…生身の人間だもの。
ならばと、同じ失敗でも積極的に挑んだ結果の失敗の方が後悔がないと思ってやってきていたのに…いつの間にか守りの姿勢になっていた我を省みる。

ありがとう、真央ちゃん、やったね!


今日の一枚は、ずり落ちそうになった屋根の雪にできた長い氷柱。
向こうの青空が清々しい。

騙された 2

2014-02-06 22:35:14 | 鑑賞
ゴーストライターだった新垣隆氏の会見、
「大好きな音楽でこれ以上世間を欺きたくなかった」
この言葉に偽りはないと思う、ほっとした。
大勢の人を感動させたシンフォニーを作曲できる力を封じ込めることなく、汚点を払拭するためにも更に素晴らしい楽曲を作り出していくことが大好きな音楽に対しての誠意だと思う、と同時に、それを実現出来る新たなチャンスが今回の公表で失われないよう祈りたい。

騙された

2014-02-06 00:39:59 | 鑑賞

ゴーストライターが居たなんてね。
TVの特集で存在を知ったときには、本当かなと思ったけれど、何度も取り上げられ、それを見ているうちに疑いは消え…
かのベートヴェンの第九も完全に聴力を失ってからのものだし。
北海道初演の情報が入ったのは半年以上前、直ぐにチケットを購入し、無くさないように忘れないように見えるところに保管していたのに。

誰が作曲しようと、その価値は変わらないのだけど、不運な作曲家の作品という深い意味合いが付随していた。

もう行かないよ。
というか、コンサートは中止にすべきでしょ。

なんて不快な話。

東日本大震災被災地支援チャリティー・コンサート

2013-10-31 22:17:38 | 鑑賞

東日本大震災被災地支援チャリティー・コンサート
10月26日(土)13:30〜
日本キリスト教会室蘭教会
参加費 1000円
チェロ 土田英順
ピアノ 鳥居はゆき

入場者数110名(チケット売上は138枚)

鳥の歌    カタロニア民謡
アヴェマリア カッチーニ
  〃    シューベルト
  〃    グノー
無伴奏組曲  J.S.バッハ
 休憩
月光の曲   ベートーヴェン
悲愴ソナタ(2楽章) 〃
G線上のアリア バッハ
白鳥     サンサーンス
ノクターン  ショパン
オブリビオン ピアソラ
リベルタンゴ  〃
 アンコール
トトロ

土田氏による同チャリティー・コンサートは道内で170回を超え、東北では18回に及ぶ。
「じいたん子ども基金」を設立し、入場料の全額を現地へ直接支援する方法をとり、都度収支明細を明らかにしているので、この日もプログラムには今年の収支一覧が添付されていた。
使用したチェロは、大津波でボロボロになっていたものを譲り受け蘇らせたもの。

この活動への思いや、現地のお話などを演奏の合間に話してくださった。
一つだけ書き残します。現地でご本人から聞いた話だそうです。

逃げる間も無く、津波が来て家の中があっという間に海水でいっぱいになったとき、天井近くわずかに残っていた空気のおかげで、その女性は助かったけれど、同居の母親は死亡、津波が引いたあと、母親を車に乗せたが腐敗を恐れて、埋めることを決心し、山へ行って穴を掘った。
母親をその穴に収め、足元から土を被せていく。
最後に残った顔に「ごめんね」と何度も言いながら土を被せた。


ボストンバッグのチェロと酒

ミルク・メイド

2013-08-29 08:57:57 | 鑑賞
昨夕の冷たい風には木枯らしを連想、素足でぺたぺた歩く気持ちよさも昨日でお終い。

今日の一枚はフェルメール(1632~1675)の「ミルク・メイド」
絵葉書です(フフ)

日々の単調な仕事の中に尊さがあることを感じさせてくれる。

大きな器に注意深くミルクを注いでいるのは、固くなったパンを利用してパンプディングを作るため、既に食材が入った器に最後のミルクを入れているのではないかという解説がある。

当時、メイドは性的対象として描かれたことが多いと知り愕然。
でもどうでしょう、この絵、

窓から降り注ぐ光を浴びながら、自分の仕事を誠実にこなしている姿は、大上段に屁理屈をこね回すだけの人間とは雲泥の違い。

だれが何と言おうと、美しくて貴い。

海の日によせて「歴史と音楽のひととき」

2013-07-20 07:36:07 | 鑑賞

海の日によせて「歴史と音楽のひととき」
♪チェンバロの奏でと共に
   いにしえの響き、心の歌とのひとときを♪
チェンバロ演奏:明楽みゆき
2013年7月16日(火)13:00開演
場所:室蘭八幡宮 拝殿
無料

プログラム「海に捧ぐ竪琴の響き」
◆いにしえの響き
アヴェマリア J.S.バッハ
パバァーヌ W.バード
懐かしき木陰にて(ラルゴ) G.F.ヘンデル
舞曲 J.ph.ラモー
百合の花咲く F.クープラン

◆こころの歌
椰子の実 作詞:島崎藤村 作曲:大中寅二 歌:立野了子
浜辺の歌 作詞:林 古渓 作曲:成田為三 歌: 〃
ロンドンデリーの歌 アイルランド民謡
スカボローフェアー スコットランド民謡

◆チェンバロ つれづれ
ハナミズキ マシコ タロウ
涙そうそう BEGIN
アヴェマリア G.カッチーニ
パッサカリア G.F.ヘンデル

アンコール
からたちの花

北前船主を先祖に持つ奏者が立ち上げた「現代版北前船プロジェクト」コンサートを北海道内の神社仏閣などで展開中。

30年ぶりに訪れた室蘭八幡宮は10才までこの近くに住んでいたので、物心つく前から訪れていた馴染み深い神社。
長い石段の中腹。よくこの手すりを滑って降りたっけ…


至る所にこの蕾、なんの?


手水舎。竜ですね、若い頃は目がいかなかった…


もっと石段を登った記憶だったけれど、意外に早く本殿に到着。


馴染み深い神社なのに拝殿に入ったのは初めてかも。

160人限定のコンサート。
北前船が活躍していた同時代のヨーロッパと比較しながらのお話しはとても慣れた様子で楽しめるものでした。
演奏はあっさりという印象、装いは袴姿。

障子窓を少し開けたままの心配は、歴史ある木造建築の共鳴が払拭、大好きなチェンバロの音色、そして神社独特の香り、簡易の椅子に背もたれはなかったけれど、心身共に癒された感。

このチェンバロの蓋に書かれているラテン語の意味は、
音楽は喜びの友、悲しみの薬。
音楽は労苦の慰め。

フルートの魅力

2013-07-01 08:51:08 | 鑑賞

6月29日(土)14:30~ 苫小牧弥生教会
第一回千葉理恵子「音の花束」シリーズ
中山耕一(フルート)&千葉理恵子(ピアノ)
「フルートの魅力」

Ⅰ部
バッハ:フルートと通奏低音のためのソナタハ長調BWV.1033
ゴーベール:フルートとピアノのための「ロマンス」
ドップラー:ハンガリー田園幻想曲op.26

Ⅱ部
イギリス民謡:グリーンスリーブス
グルック:精霊の踊り
本居長世(林光編):七つの子
林光(編):「宵待草」変奏曲
フォーレ:組曲「ドリー」より子守歌
     シチリアーノop.78
     子守歌op.16

アンコール

ドビュッシー:亜麻色の髪の乙女

パイプオルガンを備えた天上が高めの教会、所々に陽光が差す、美しい空間でのコンサートでした。
陽が当たっている方は辛かったでしょうが。

昔、レッスンを受けた曲が3曲も入っていて、お手本を聴かせて頂いているような、またその当時のことが蘇って、感慨しきり。
17年間、間隔を空けて聴かせて頂いていると、その変化も聴き所に。
これからも楽しみ。

興ざめは、演奏最中に客席と戸一枚隔てたスタッフの話し声がずっと聞こえていたことと、曲の終わりのまだ音が止んでいない時に必ず拍手をする人が一人。余韻だって音楽の内。

アンコールの1曲目、思い出したら追記します。
(ドビュッシーがあまりに素敵だったので吹っ飛んじゃった)

楽しいこと、美味しいものは……新しい力にかわってくれる☆

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