グリーンズ・テイブル

ppのピアニッシモな戯言でござ~い☆

プラハ・チェロ・リパブリック2022聴いてきました

2022-09-30 10:22:37 | 鑑賞

2,3ヶ月前にチケットを購入した時はオミクロン感染者数が右肩上がりで、中止も覚悟の上でした。会場は全席指定一つおきの座席でゆったり、これからも望むところ…主催者側は上がったりですね。

チェリスト4人でという初めて聴く形態でしたが、毎日フルートの音を耳にしている身には、落ち着いた音色に心がすっかり潤いました。

プロフィールによると一人ひとりがソロ演奏でもいける実力者揃いで、演奏ではエネルギッシュに、曲と曲をつなぐトークでは片言の日本語と英語でユーモアたっぷりのサービス精神旺盛な方々でもありました。

前半がクラシック10曲、後半がポップス10曲。

4番目の写真の方は他のグループでピアニストとしても活躍されていて、この日も数曲はピアノを担当、また大柄を活かしチェロをギターのように抱えてアルペジオを弾くテクニシャンでした。

休憩時間、私の後方に座っていた女性の話し。

「脇役が、ああなると立派なものね~。財布に3千円あったから、ロビーでCD買ってきちゃった。給料日まで、納豆で過ごすわ」

チェロは立派なソロ楽器ですぞ。

ちなみにCDは2500円、遠い国から来てくれたんだもの、たくさん売れてほしいな。

私はパスしたけど。。。

アマオケ時代一緒に活動したチェリストの面々や、9年前に訪れたチェコを思い出す、いつもとは心持ちがちょっと違うコンサートでした。

やっぱり音楽はいいな~


おとがたり「濹東綺譚」

2022-08-24 10:03:51 | 鑑賞

吹く風に暑さが無くなり、秋の気配です。

さて朗読とヴァイオリンの世界に浸ってきました。

朗読/女優・長浜奈津子

音楽/ヴァイオリン奏者・喜多直毅

永井荷風/濹東綺譚(ぼくとうきたん)→隅田川東岸の物語

場所/室蘭 港の文学館

永井荷風の世界にすぐさま引き込まれ、気がつくと邪魔をしないヴァイオリンの音が弱音器やピチカートを用いて想像を膨らませてくれている。ときには短歌の掛け合いもあり、あっという間の1時間、良い時間でした。

大正ロマンと言って良いのか、しっとりとした余韻は2週間以上経つのに未だ消えません。

落ち着かない不安な現代をちょっとだけ離れられた気がします。

お二人の朗読ユニットは首都圏を中心に、時には今回のように地方巡りもされているようです。

お近くにいらした際にはオススメの公演です。


フェルメールと17世紀オランダ絵画展・春の院展観てきました

2022-05-19 09:47:32 | 鑑賞

フルート点検無料調整が札幌であり、コロナ感染者がちっとも減らない中だったけれど、年に一度のチャンスなので行ってきました。ついでに既に入手していた前売りチケットを無駄にしないように「フェルメール…」を観に近代美術館へも向かいました。

こんな時は、日常使っているバッグに入るコンパクトな楽器で良かったと、とつくづく思います。

今回の目玉は「窓辺で手紙を読む女」

劣化を修復している最中に、何者かによって塗りつぶされていた「画中画」が発見されたのです。

絵葉書を並べてみました。トップ画像↑

そもそもこの作品が200年以上もの間、違う人の作品になっていたことに驚き。

フェルメールはあの世で苦笑してるだろうか、怒っているだろうか。

同時代に活躍した画家たちの作品郡は、明るい絵といえどもどこか共通の陰りみたいなものを感じ、電気がなかったから? ロウソクの明かりだから柔らかい? などと自問自答。 

リュートを弾く人が描かれた作品が複数あってこの時代に流れていたバロック音楽を想像したり。

そんな中で異彩を放っていたのが、

ワルラン・ヴァイヤンの「手紙、ペンナイフ、羽ペンを留めた赤いリボンの状差し」

まるで現代アートのよう。 1658年の作品ですよ~

 

美術館のカフェレストランでランチ。

スモーク合鴨のサンドイッチとブラッドオレンジジュース。顎を外さないように食べました(笑)

ポテトはマヨネーズとつぶつぶマスタードを混ぜたものをつけて。

爪楊枝にはトマト・ブラックオリーブ・きゅうりのピクルス。

ここで終わる所でしたが、ラッキーなことに三越で「春の院展」が開催中なことをたまたま知り、この足で行ってみました。

院展を観るのは初めてでした。

もしかしてこれが岩絵具かなと。。

つきなみだけど、どれも素晴らしく見応え充分。

一つ気がついたのは観る距離の大切さでした。近くで観たときに何も感じなかった作品が、何メートルも離れた所から、たまたま視界に入ったとき、光輝いて、しかも立体的に観えたのです!

多面的にみる大切さ…何事も。

 

対象的な展覧会のハシゴ、運動不足の割には元気だった足、観たいがゆえの貪欲な自分で良かった。。。

 

そうそう、この日のメインだった楽器はすっかり調子が良くなり、演奏のまずさを楽器のせいにはできなくなったということでもあり


ハープでスパニッシュ♪

2020-05-26 09:16:39 | 鑑賞

「スペインのセレナーデ」

グザヴィエ・ドゥ・メストレ/ハープ

ルセロ・テナ/カスタネット

BSのクラシック倶楽部で聴いて虜になりCDを購入。

ハープはその音色と見た目の優雅さとは裏腹のハードな楽器であると知ってからは、男性が奏でる姿に驚かなくなった。だけどもハープでスペインの曲なんて聴いたことがない。興味津々で始まると、カスタネットが入ってきた。

これがすごい!

ハープよりカスタネットに釘付け。その奏者はかなり歳を重ねた女性で、おそらく若かりしときはフラメンコダンサーだったにちがいない雰囲気を持ちながら、超一流の演奏、ハープとの絶妙なアンサンブル。

CDを検索するとカスタネット奏者の記載がない。あれは日本公演用の特別なアンサンブルだったのかと諦めて購入。

でも入っていました!

解説によると、ダンサーを引退した後はカスタネット奏者の第一人者として、数々の指揮者に認められ、マドリード音楽院では指導者としても活躍、やはり想像した通り只者ではありませんでした。

ハープの柔らかい音と歯切れの良いカスタネット、よくぞ出会ってくれました。


映画「パラサイト」観てきました

2020-02-25 09:58:16 | 鑑賞

事前情報の印象では「万引き家族」の空気感を想像したものの、終わらせ方を知りたくて観てきました。

超貧乏が超富裕の世界に入り込んでしまった、悲しすぎるパロディ。

衝撃的な結末は…書きません。

家族間の深い愛情も見逃せませんが、格差社会の現実を突きつけられた問題作でもありました。

知らないほうが単純に幸せなのかもしれないけれど、現実を直視して本当の意味での公平さを求めていくべき…

格差の激しいアメリカ(日本もそう)がアジアで初めてのアカデミー賞を授与したのもうなずける。

この日は鑑賞者20数名の田舎の映画館。幸いにも新型ウイルスはまだ遠くの出来事でマスクをする人は誰もいなかった10日ほど前のことです。


蜜蜂と遠雷 観てきました

2019-11-04 09:18:20 | 鑑賞

 

恩田陸の小説「蜜蜂と遠雷」は厚みのある上下巻……手っ取り早く映画観てきました。

ピアノコンクールで競う4人の物語。演奏場面にありがちな違和感が殆どなく、上手に撮っている感。即興のデュオ場面では音で心が通じ合う感覚が私の数少ない経験からでも理解できて、ニンマリ。そんな心くすぐられる場面が所々に。4人なのでトータルの演奏時間が長く、クラシック好きとしては楽しめたが、ストーリーとしては単純な印象。多分、活字から入った人は物足りないだろうなと思うけれど、実際の音と映像の醍醐味は本では味わえない。

読んでから観るか、観てから読むか……私はもう読まないけど(フフ)

日頃の思いと重なってググッときた言葉「そこにピアノ(楽器)があるから弾くんでしょう?聴衆がいるからピアノ(楽器)を弾くんじゃないでしょう?」「音楽だけをやってきた人の音楽ではなく、日常生活を営んでいる人から生まれ出る音楽がある」

一緒に観た友人(松坂桃李ファン)に「涙が出そうになった」と言うと、ぽっか~ん!?

実際に音楽をやっているか、そうでないかで感想は随分違うのかも。


バルセロナ展in札幌芸術の森美術館

2019-10-16 07:34:13 | 鑑賞

19世紀後半から20世紀にかけての、近代化が大きく進んだ時期に活躍した芸術家達の作品。有名所ではガウディ、ピカソ、ダリ等。富豪の没落、抑圧された労働者、内戦の傍らで、都市計画や万国博覧会などの華やかさが対象的に。

記念に買った絵葉書、青い中庭/サンティアゴ・ルシニョル

 

余談:

芸術家達のたまり場になっていたクワトロガッツ(4匹の猫)という店の絵があって、この名前は何だったろう…ワインか?…いえいえ財布のメーカーでした。

男女兼用小財布。バッグの中身を少しでも減らしたくて購入。ズボンの後ろポケットにも入る大きさとデザイン性が気に入っている。絵が私の財布に繋がった。。。

 

 

ここを訪れたのは冬のミュシャ展以来、この日は秋晴れが気持ちよくて、バス停から美術館までの道のりも満喫。

芝生に落ち葉が絵のよう! 向こうに見える白い建物が美術館。  

11月4日(月)まで開催。


ミュンヘン・バッハ管弦楽団/バロックの真髄

2019-10-14 09:06:01 | 鑑賞

札幌コンサートホールKitara大ホール

10月1日(火)19:00開演

指揮、チェンバロ、パイプオルガン/ハンスイェルク・アルブレヒト

ヴァイオリンソロ/レベッカ・ハルトマン

【プログラム】

○第一部 バロック作品傑作選

G.F.ヘンデル/オラトリオ「ソロモン」より”シバの女王の入城”HWV67

J.S.バッハ/ヴァイオリン協奏曲第一番イ短調BWV1041

G.F.ヘンデル/「水上の音楽」第一組曲ヘ長調HWV348

○第二部 大バッハの世界

幻想曲とフーガ ト短調BWV542(パイプオルガン)

H.アルブレヒト編曲によるJ.S.バッハ大組曲/

 教会カンタータ3曲、コラール”主よ人の望みの喜びよ”、復活祭オラトリオより

○アンコール

J,S,バッハ/管弦楽組曲第3番BWV1068”G線上のアリア”

  〃  /クリスマス・オラトリオBWV248よりカンタータ

構成人数

Vln1 3,Vln2 3,Vra 2,Cell 1,Bass 1,Ob 2,Fg 1,Cor 2

 

ステージ脇の席↓ チェンバロの手が見え、奏者がハケる時には手が振れて、嬉しい席でした。

私の席は幸い生音が聞こえたから良かったものの、チェンバロにとっては広すぎる建屋だなと。因みに4階席とP席はクローズに。

ヘンデルの水上はオケで演奏した、確かハーティ版とは異なり、もちろん編成が全然違うわけだから、その辺を比較しながら、そして懐かしく聴き入った。

チェンバロにパイプオルガン、一つのコンサートで両方聴けるなんて、なんて贅沢な至福のとき。

やっぱりバッハはいいな~好きだな~。脳ミソのずっと奥、細胞レベルで喜んでいる感じ。

残念だったのは、アンコールの「G線上のアリア」が終わった途端、すぐに拍手をする輩が。余韻も音楽の内…私の感動を返して~~!!


カラヴァッジョ展

2019-10-12 22:33:52 | 鑑賞

北海道立近代美術館にて。

波乱に富んだ激しい人生が、そのまま絵画に繋がっているような。

見てはいけないものをぎょっとしながら見ているような。

描かれている心の闇がこちらの心を揺すります。

未到着の8点が届かないため、同じチケットでの再入場が可能に。またお詫びとしてカラヴァッジョの絵葉書2枚がプレゼントされた。

音声ガイドは俳優の田辺誠一、爽やかで聞きやすかった。

10月14日まで。

 

蛇足:開館前に到着したので庭を撮影。

子供に関する事件が起きると、最初に親を疑ってしまう昨今、これらの像が訴えてくるものは…


まさかのメリーあん饅頭

2019-08-01 08:08:34 | 鑑賞

はい、ジ・アルフィーのコンサートで。(この日、昼は東山魁夷、夜はアルフィーでした)

まぁ、昔から一度ナマで聴いてみたいなと、なんとなく思っていたところへ、去年から彼らのラジオ番組「終わらない夢」を聞くようになって、飾らない彼らの会話は60年代、70年代の忘れていたことがポロポロ出て、中学校時代の同級生の会話を聞いているような楽しさがあり、コンサートへの興味は高まった。

若手アイドルのコンサートと違い、オジサン達のコンサートですから会場は落ち着いて聴ける雰囲気だろうと思いきや、始まるやいなや、真ん前の人が立ち上がったものだから、アタシも立たざる負えない状況に。

いやはや、いきなりの激しいロックに総立ちで腕を振る。郷に入れば郷に従え、アタシも振る。もし五十肩なら良いリバビリに。

会場は札幌文化芸術劇場hitaru、昨秋のこけら落としオペラコンサートはチケットが即完売で入手できなかったため、今回が初入場。北海道では最大の座席数を誇るが、キタラより狭い感じがするのはなぜだろう。

今チケットも完売だそうで、客層は幅広く、思ったより男性が多かった。

グッズコーナーで見つけたメリーあん饅頭、これは買いでしょ。

だってアタシは、メリーアンと星空のディスタンスが聴きたかったんだもの。

粒あんが入った洋風饅頭、仏壇にもお供え…ご先祖様もさぞびっくり?!

 

 

腕を振るこっちもまだまだ若いなと思ったけど、それを牽引する彼らはその比ではない。65歳達は一体どこまでいくのか。

 

6階から見えたテレビ塔、この位置からの眺めは新鮮。

 

札幌市民交流プラザに寄ってみました


楽しいこと、美味しいものは……新しい力にかわってくれる☆

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