先日BSでやっていた世界最優秀ソムリエコンクールのドキュメンタリーを見たが、改めて思ったのは、ワインの利き酒は難しいという事実。白ワインではマルベック、赤はピノノワールと代表的なものが出てきたが、決勝の三人で品種を当てたのはたった一人。それも赤のピノノワールだけだった。世界のトップクラスでもこの程度なのだから、我々が品種が分からないなんてのはもう当たり前のことなのだ。
例えば、販売する側が、自信を持ってこれはこういう品種でどうのこうのと言ってる光景を目にすることがあるが、本当に分かってるのか?とついつい疑いの目を向けてしまう。実際のところ、多分本当に分かってる人など殆どいないのであろう。ただ、勧める側が自信を持ってないと勧められる側がその気にならないと言う事情があるので、嘘でも、或いは思い込みでも勧める側は自信ありげでないといけないのだ。
それにしても出場者の緊張感は尋常ではなかった。高級店でVIP相手に場数は踏んでいるのだろうにと思ったが、その辺りは、そういうものに一生縁がない身としてはなかなか想像できない世界である。