ピカビア通信

アート、食べ物、音楽、映画、写真などについての雑記。

イタリア旅行

2010年09月07日 | 映画


この時期の最低気温22度というのは、平年より5度ほど高いということだ。こんなのに慣らされ一気に秋に突入すると、また風邪っぴきになりそうな嫌な予感が。

ゲロゲロ少年Yが「イタリア旅行」のDVDを持ってきた。イタリア旅行と言っても本人が行ったわけではなく(海外経験なしのはず)、ロベルト.ロッセリーニの映画のことだ。今回はいつものような紀伊国屋シリーズではなく、廉価版のDVDだ。それにしても、何故「イタリア旅行」なのか。確かにロッセリーニの作品の中ではこれは評価が高いものだ。一般には(ある程度映画好きと言われる連中の中では)戦争三部作と言われる「戦火のかなた」「ドイツ零年」「ローマで夜だった」などで名高いが、うるさ型と言われる連中からはこの「イタリア旅行」が一番評判が良いような気がするのだ。しかし個人的には、イマイチその良さが分からない。

パッケージを見るとそには<世界一の大女優バーグマンの繊細に揺れ動く名演技が夫婦の微妙な心理を浮き彫りにする>とある。これでイマイチ良さが分からないと言った理由の一部が明らかとなった。まず、バーグマンが好きではないのだ。しかも、大女優の名演技というのは望んでいない。更に、夫婦の微妙な心理なら成瀬巳喜男にお任せだしと題材も興味がない。と、いろいろ分かったところで、パッケージの最後を見ると、ゴダールの「勝手にしやがれ」は「イタリア旅行」の強い影響下に生まれたと書いてあった。図らずもYが買った理由も明らかとなった。
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