ピカビア通信

アート、食べ物、音楽、映画、写真などについての雑記。

運動部

2007年09月04日 | Weblog


「でぶや」一歩手前のS君は、汗かきだ。
周りの人間が汗一つかかないときにも、彼だけはびっ
しょりずぶ濡れという、所謂「一人熱帯雨林状態」で
ある。
そんなS君は、大学運動部出身だ。
「剣道」をずっとやっていたらしい。
しかし、見かけは体育会系という感じはしない。
なにしろ「でぶや」系だから。
昨日たまたま話す機会があったが、話題は当時の部
活のこととなった。

「やっぱり体質は所謂体育会系?」(私)
「そうなんですよ、もう本当いじめられました」(S君)
「4年生が天皇とかいって、威張ってるあれ?」(私)
「そう、その通り」(S君)
「一年生は、完全に人格なしの使い走り、滅私奉公、
直立不動の世界だろう?」(私)
「良く知ってますね」(S君)
「典型的な、軍隊方式だよね」(私)
「剣道とか武道は、精神的な部分を鍛えるというのが
大きいですが、あれは単なるいじめですからね」(S君)
「伝統とか勝手な理屈をつけて、いじめられた人間が
今度はいじめる人間になる、謂わばいじめの再生産、
制度化されたいじめ構造が体育会系の本質ってところ
か」(私)
「どう考えても、いじめたいからいじめている、なん
ですよね」(S君)
「復讐の世界とも言える」(私)
「僕はやらなかったですけどね」(S君)
「結局人間性の問題だよね、さすがでぶや」(私)

「そんな人間が今度は体育教師になって、荒れた学校
で活躍するんですよね」(S君)
「武闘派が武力で鎮圧の世界だね」(私)
「軍隊が、無秩序な民衆を黙らせる、ような」(S君)
「確かに、それなりの効果はあるんだよね、結局力が
あることが彼らを黙らせる、核抑止力の論理と一緒」(私)
「荒れた生徒が北朝鮮、ってところですか」(S君)
「しかし、彼らが武装すると収拾が付かなくなる、こ
こが一番の問題なんだよね、かれらが成長して覚醒し
たわけではないから問題の本質は解決されてない」(私)
「それって、北朝鮮のことですか、それとも荒れた生
徒?」(S君)
「どっちでもいいけど、武力は使い方次第で効果もあ
るが、最終的な解決手段ではないということ」(私)
「しかし、体育会系から核抑止力、えらいところまで
飛んじゃいましたね」(S君)
「本当だよね、ちょっと尤もらし過ぎだね、話を戻そう、
最近の体育界系は、以前と比べればしごきという名の
いじめは少なくなってきたんじゃないの」(私)
「今は、親がうるさいですからね、それにマスコミも
直ぐ騒ぐし」(S君)
「まあ、良いのか悪いのか、いじめがないのは良いと
思うが、親がうるさいからというのはそれはそれで問
題か、体質が変わった故だったら良いけどね」(私)
「なかなか上手い具合にいかないですよね」(S君)
「でも、体育会系は、会社の中で実労部隊として重
宝されているという事実はあるよね」(私)
「なにしろ根性と忠誠心は鍛えてありますから」(S君)
「確かに、でもね」(私)
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