日本一“熱い街”熊谷の社長日記

組織論の立場から企業の“あるべき”と“やってはいけない”を考える企業アナリスト~大関暁夫の言いっぱなしダイアリー~

<ニュース雑感>1/9号「野田聖子、豊田章男」

2009-01-09 | ニュース雑感

●野田聖子「給付金で飛騨牛食べるとか…考えます」、ん…何それ?●

政局を揺るがす焦点のひとつである「定額給付金」を受け取るかどうかについて、9日の閣議後の記者会見で各閣僚が質問に答えたそうです。「受け取る」とした閣僚10人に対し、「受け取らない」は甘利行革相1人。「受け取る」派の理由は、「個人消費を伸ばす」など景気刺激がその主なものですが、その考えはちょっと違わないですか?

例えば野田聖子消費者行政担当相は、「極力地元で。飛騨牛を食べるとかいろいろあると思うので、じっくり考えたい」って、「お前何言ってんの?」って感じでしょ(ホント、お前って感じですよ。気ばかり強くて頭は弱い郵政族)。たくさん所得のあるあなた方が飛騨牛食って消費刺激しようって思うなら、自分のお金を積極的に使えばいいわけでしょ。政治家の立場にある人が、税金で金貰わなきゃ消費刺激目的の外食をしない何ていうのは、政治家としての国を思う気持ちがあまりに希薄すぎませんか。

だいたいこの人、やや上向き加減の顔での偉そうな物言い、例のマンナン・ライフの「こんにゃくゼリー」を一方的に悪者扱いした高慢な態度、本当にハナモチならない訳です。他の9人も似たり寄ったり、本当に政治家としてご自身の立場をお分かりじゃないようです。唯一「受け取らない」とした甘利行革相。「家計支援ということで言えば、私は申請しない方がいい。ただ、消費刺激という責務があるから、ポケットマネーから家族に『定額給付』して、地元の商店街で使えと要請する」。たった一人でも、政治家としての本質的な部分がお分かりの方がいたことは、せめてもの救いです。


●豊田章男氏の社長昇格へ~トヨタ14年ぶり“大政奉還”●

トヨタ自動車が6月に創業家の豊田章男副社長(52)を社長に昇格させる人事を固めたことが、本日付の日経1面トップで報じられました。非公式で昨年12月にそのような動きである旨伝わっていましたが、いよいよ正式決定の運びとなったようです。豊田章男氏は、創業者・豊田佐吉のひ孫で、豊田章一郎名誉会長(83)の長男。創業家出身の社長は95年に退任した豊田達郎相談役(79)以来で、ここ3代は創業家以外からの社長が続いており14年ぶりの「大政奉還」となるそうです。

なぜ今「大政奉還」か?トヨタは先日、記録上では戦後初の営業赤字決算を発表したばかり。昨年前半のガソリン高騰、後半の米国金融危機の影響で売り上げが大幅ダウン、引き続き前年比40%以上の減収と言う危機的状況下にある“世界のトヨタ”を、創業家の求心力で結束固めをし乗り切ろうという腹のようです。

一見すると、松下と並ぶ日本的経営の代表“世界のトヨタ”の実に日本的と思ってしまう戦略的人事ですが、フランスのナポレオン一族、アメリカのケネディ家と、危機的局面で人々の結束を固くし一丸とするためには、海外でも“ブランド・ファミリー”の力を借りる戦略は古くから行われていることです。トヨタの今回の狙いはまさに「原点回帰」。創業家への「大政奉還」を「原点回帰」の象徴として、世界戦略下でやや疎かになっていたとされる「トヨタ方式」の再徹底をはかる模様です。“世界のトヨタ”の復活は日本経済の回復に直結する訳で、端で見守る我々は「原点回帰」ということだけでなく、若い50代の章男氏がどんな手腕をふるうのか、大いに注目したいところです。

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