日本一“熱い街”熊谷の社長日記

組織論の立場から企業の“あるべき”と“やってはいけない”を考える企業アナリスト~大関暁夫の言いっぱなしダイアリー~

〈70年代の100枚〉完結編です

2010-01-03 | 洋楽
まずは遂に完結した「70年代の100枚」を一覧で表示(アーティストABC別)してみます。

<A>
「ビリオンダラー・ベイビーズ/アリス・クーパー」
「イヤー・オブ・ザ・キャット/アル・スチュワート」
「ホリディ/アメリカ」
「ロックス/エアロスミス」
「ブラザーズ&シスターズ/オールマン・ブラザーズ・バンド」
「ピック・アップ・ザ・ピーセズ/アベレージ・ホワイト・バンド」
<B>
「BAD CO/バッド・カンパニー」
「明日なき暴走/ブルース・スプリングスティーン」
「ザ・リバー/ブルース・スプリングスティーン」
「ニューヨーク52番街/ビリー・ジョエル」
「レット・イット・ビー/ザ・ビートルズ」
「ザ・ビートルズ'62~'66・'67~'70/ザ・ビートルズ」
「ロックンロール・ミュージック/ザ・ビートルズ」
「ノット・フラジャイル/バックマン・ターナー・オーバードライブ」
「ライブ/バリー・マニロウ」
「血の轍/ボブ・ディラン」
「欲望/ボブ・ディラン」
「シルク・ディグリーズ/ボズ・スキャッグス」
「グレイテスト/ビージーズ」
「幻想飛行/ボストン」
「見知らぬ街/ボブ・シーガー」
「スター誕生/バーブラ・ストライザンド」
「エンドレス・サマー/ビーチ・ボーイズ」
<C>
「シカゴⅤ/シカゴ」
「つづれおり/キャロル・キング」
「デ・ジャブ/クロスビー・スティルス・ナッシュ&ヤング」
「ノー・シークレット/カーリー・サイモン」
「ア・ソング・フォー・ユー/カーペンターズ」
「南から来た男/クリストファー・クロス」
「ナチュラル・ハイ/コモドアーズ」
「コスモズ・ファクトリー/クリーデンス・クリアウォーター・リバイバル」
<D>
「メイド・イン・ジャパン/ディープ・パープル」
「モダン・ヴォイス/ダリル・ホール&ジョン・オーツ」
「キャプテン・アンド・ミー/ドゥービー・ブラザーズ」
「ミニット・バイ・ミニット/ドゥービー・ブラザーズ」
「オン・ザ・レイディオ~グレイテスト・ヒッツVOl.1&2/ドナ・サマー」
「ヤング・アメリカン/デビッド・ボウイ」
「アメリカン・パイ/ドン・マクリーン」
「ダイアナ・ロス/ダイアナ・ロス」
「グレイテスト・ヒッツ/ドーン」
<E>
「グッドバイ・イエロー・ブリックロード/エルトン・ジョン」
「グレイテスト・ヒッツ/エルトン・ジョン」
「キャプテン・ファンタスティック&ザ・ブラウンダート・カウボーイ/エルトン・ジョン」
「461オーシャン・ブルバード/エリック・クラプトン」
「サンライズ/エリック・カルメン」
「呪われた夜/イーグルス」
「ホテル・カリフォルニア/イーグルス」
「オーロラの救世主/エレクトリック・ライト・オーケストラ」
「暗黒への挑戦/アース・ウインド・アンド・ファイヤー」
<F>
「噂/フリートウッド・マック」
「栄光の旅立ち/フォリナー」
<G>
「オールシングス・マスト・パス/ジョージ・ハリスン」
「グレイテスト・ヒッツ/ギルバート・オサリバン」
「シティ・トゥ・シティ/ジェリー・ラファティ」
「アメリカン・バンド/グランド・ファンク」
「ブリージン/ジョージ・ベンソン」
<H>
「グレイテスト・ヒッツ/ヘレン・レディ」
<J>
「フォトグラフス&メモリーズ/ジム・クロウチ」
「イマジン/ジョン・レノン」
「ダブル・ファンタジー/ジョン・レノン ヨーコ・オノ」
「レッド・オクトパス/ジェファーソン・スターシップ」
「ブロウ・バイ・ブロウ/ジェフ・ベック」
「グレイテスト・ヒッツ/ジェームス・テイラー」
「バック・ホーム・アゲイン/ジョン・デンバー」
「パール/ジャニス・ジョプリン」
「孤独のランナー/ジャクソン・ブラウン」
「グレイテスト・ヒッツ/ジャクソン5」
<K>
「ダブル・プラチナム/キッス」
「ゲット・ザ・ナック/ザ・ナック」
「KC&ザ・サンシャイン・バンド/KC&ザ・サンシャイン・バンド」
<L>
「フィジカル・グラフィティ/レッド・ツェッペリン」
「夢はひとつだけ/リンダ・ロンシュタット」
「カーニー/レオン・ラッセル」
<M>
「レッツ・ゲット・イット・オン/マーヴイン・ゲイ」
「オフ・ザ・ウォール/マイケル・ジャクソン」
<N>
「ハーベスト/ニール・ヤング」
<O>
「そよ風の誘惑/オリビア・ニュートン=ジョン」
<P>
「フランプトン・カムズアライブ/ピーター・フランプトン」
「時の流れに/ポール・サイモン」
「バンド・オン・ザ・ラン/ポール・マッカートニー&ウイングス(US盤)」
「狂気/ピンク・フロイド」
<Q>
「オペラ座の夜/クイーン」
<R>
「リンゴ/リンゴ・スター」
「スティッキー・フィンガーズ/ローリング・ストーンズ」
「サム・ガールズ/ローリング・ストーンズ」
「エブリ・ピクチャー・テルズ・ア・ストーリー/ロッド・スチュワート」
「ナイト・オン・ザ・タウン/ロッド・スチュワート」
「やさしく歌って/ロバータ・フラッグ」
<S>
「エイジャ/スティーリー・ダン」
「天の守護神/サンタナ」
「ブレックファースト・イン・アメリカ/スーパートランプ」
「トーキング・ブック/スティービー・ワンダー」
「キー・オブ・ライフ/スティービー・ワンダー」
「鷲の爪/スティーブ・ミラー・バンド」
「明日にかける橋/サイモン&ガーファンクル」
「コーナーストーン/スティックス」
<T>
「グレイテスト・ヒッツ/スリー・ドッグ・ナイト」
<W>
「フーズ・ネクスト/ザ・フー」
「四重人格/ザ・フー」
「世界はゲットーだ!!/ウォー」


けっこう壮観ですね。
実は最終的に再吟味して、3点ばかり変更を加えています。
①ビートルズの「ザ・ビートルズ'67~'70」は、同時リリースのザ・ビートルズ'62~'66」と一体でひとつとするのが正しい解釈と判断し、「ザ・ビートルズ'62~'66・'67~'70/ザ・ビートルズ」としました。
②シカゴは当初「シカゴⅥ~遥かなる亜米利加」を選出したのですが、やや個人的趣味が入っていたと考え、初期最大のヒット曲「サタディ・イン・ザ・パーク」をフィーチャーした「シカゴⅤ/シカゴ」(9週連続全米1位)に変更しました。
③ローリング・ストーンズですが、「スティッキー・フィンガーズ」と「メインストリートのならず者」の2枚を選出したのですが、今でこそ「メインストリートのならず者」は最高傑作の呼び声も高い名作とされてはいますが、リリース当初はやや地味な印象のアルバムでした。それと「スティッキー・フィンガーズ」ともカラーが近いので、思い切って「メインストリートのならず者」はカットし、代わりに78年のアルバム「サム・ガールズ(2週連続全米1位)」を選出することにしました。このアルバムからはストーンズのディスコ・ナンバー「ミス・ユー」が№1に、「ビースト・オブ・バーデン」が8位「シャタード」が31位にランクされました。

こうして100枚を並べてみて思うのは、これらは間違いなく当時時代を動かしていたアルバムたちであり、“後づけの「名盤」”は1枚もないので1枚1枚から確実に“あの頃”がよみがえってくるということです。毎度繰り返しますが100枚の選出基準は、我々世代が愛聴していたラジオ番組「全米TOP40(ビルボード誌チャート紹介プログラム)」をアルバムまたはアルバム収録曲がより賑わし、日本でもある程度売れた印象のある作品ということになっています。ですから、例えば「名盤100選」なら確実に登場するであろう「いとしのレイラ」や「ジギー・スターダスト」や「電気の武者」はここにはありませんし、デビッド・ボウイでは全米№1ヒット「フェイム」を含む「ヤング・アメリカンズ」が選ばれ、カーペンターズでは「ナウ&ゼン」ではなく米国でよりヒットした「ア・ソング・フォー・ユー」が選ばれているのはそのような理由からです。それと、ビートルズやビーチ・ボーイズなどの60年代ヒーローの編集盤でも、70年代に「売れた」ものは“時代を映す鏡”として選出しております(ビートルズの編集アルバム「ロックンロール・ミュージック」がこの手の企画で選ばれることはまずありませんが、当時を知らない人は信じられないでしょうが大変な話題盤だったのです)。

“後づけの「名盤」選び”が悪いとは申しませんが、やはり当時売れたモノはそれなりの時代の要求があって売れたのであり、過去を振り返って時代を正しく検証するにはやはりその当時「売れたか否か」が重要な基準になる訳です。何とも職業病的なエビデンス主義のモノの見方ではありますが、今回は「当時たいして売れなかったけど、評論家諸氏の主観に導かれ後々名盤とされているアルバム」はとにかく排除することで、より正確な時代検証ができる100枚を選ぶことができたと自負しております。これらのアルバムを1枚1枚聞き返しつつ70年代と言う素晴らしい時代を振り返ることで、また新たな発見や学び、気づきがあるのではないでしょうか(私のipodにはここの大半のアルバムが収録されており、70年代を持ち歩くことで日々“気づき”に溢れています)。「売れた」と言う事実は確実に時代が共感した何かがその作品にあったからであり、「売れなかったけど、今聞けば名盤」とされる作品たちとは一線を隔する何かが間違いなくあるハズなのです。まぁ難しいことはさておくとして、この100枚リストが、洋楽をこよなく愛する皆さんが70年代を振り返る際のお役に立てるならこの上なく嬉しく思います。
〈70年代の100枚〉これにて完です。

※写真は市販の70年代洋楽ヒット曲オムニバスCDのジャケットです。