光産業技術動向ブログ OITT

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米国発 NTT研究成果イベント「Upgrade2024」

2024年06月29日 | 通信市場

 NTTはスマートな世界の実現に向け、様々な研究所で研究開発活動を継続しています。毎年5月には茨城県の筑波研究開発センタで「つくばフォーラム」を、11月には東京都の武蔵野研究開発センタで「R&Dフォーラム」を開催するなど、NTTグループが取り組んでいる最先端の研究開発内容を公開しています。
 海外でも2019年7月に米西海岸のシリコンバレーに米国での研究開発拠点となるNTTリサーチを開設しました。光技術や量子技術、暗号やヘルスケア領域の基礎研究などを海外の研究者と一緒に進め、NTTグループの海外展開を後押ししていくのが目的です。またグループの研究開発内容を海外に発信するため、NTTリサーチは毎年「Upgrade」というイベントを開催しており、今年も4月10-11日の2日間、サンフランシスコで開催しました。
 イベントを現地で取材した(株)MM総研の関口和一代表取締役所長のレポートとしてお知らせします。
 


目次

1)「Upgrade2024」概要
2)五味和洋 NTTリサーチ CEO インタビュー
3)川添雄彦 NTT 代表取締役副社長インタビュー
4)木下真吾 NTT 執行役員研究開発マーケティング本部研究企画部門長インタビュー
 


「Upgrade2024」概要
米国におけるNTTの研究開発拠点であるNTTリサーチが4月10-11日の2日間、サンフランシスコで「Upgrade」と呼ばれる研究成果の公開イベントを開催した。2020年の開始から今年で4回目となるが、国内外から約700人が会場を訪れ、日本企業が米国で開くイベントとしては大きな賑わいを見せた。

シリコンバレーのサニーベールに本社を置くNTTリサーチは5-10年後の事業創造を目指した基礎研究を担っている。具体的な研究領域としては、次世代の情報通信基盤となる光技術や量子物理学、情報セキュリティを支える暗号情報理論やブロックチェーン技術、医療のデジタル化を促す生体情報処理技術の3つが柱だ。「Upgrade」のイベントもNTTリサーチが中心となって実施している。

会場はNTTが海外情報発信のためにサンフランシスコ市街に設けた「NTT XC(エクスペリエンスセンター)」を使い、26の展示ブースを開設した。内容的にはNTTリサーチが米国で進めている技術研究のほか、日本の研究所が取り組んでいる次世代光情報通信基盤の「IOWN」や生成AIの「tsuzumi」などを展示した。NTTコミュニケーションズやNTTデータの米国子会社、NTTデータサービスもサステナビリティや輸送モビリティサービス技術などを展示し、来場者の関心を呼んだ。

会期は2日間にわたり、初日はNTTリサーチの五味和洋CEOとNTT研究企画部門の荒金陽助IOWN推進室長が記者会見し、IOWNの高速通信ネットワーク「APN (All-Photonics Network)」を使って米国と英国それぞれの国内でデータセンターを超低遅延で接続する実験に成功したことを明らかにした。最近は環境問題や用地不足などから都市部でのデータセンターの開設が難しくなっており、「APNで都市部と郊外のデータセンターを結べば一体運用できるようになる」(荒金IOWN推進室長)という。


さらに概要を知りたい方は次の記事を見てください。
NTTグループニュース 
光技術や光産業の情報交流フォーラム
エイトラムダフォーラムhttps://www.e-lambdanet.com/8wdm/





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