Qualcommが、報道陣やアナリスト向けに5G(第5世代移動通信)のデモを披露したのは2018年12月のことだ。Ericssonの基地局と、Samsung ElectronicsおよびMotorolaの試作版の端末を使用している。Qualcommはこの時、「さまざまなサービスが間もなく始動するため、ほんの数カ月の間に数多くの端末メーカーが携帯端末を出荷するだろう」と述べていた。
しかし、米国の市場調査会社であるGartnerが最近発表した予測によると、実際には、2019年に出荷されるスマートフォン全体のうち、5G対応の端末はわずか1%にすぎないという。さらに、同社のレポートによれば、2019年の世界スマートフォン出荷台数予測は前年比2.5%減の15億台になるとみられている。Qualcommは2019年7月、同社の四半期業績予測を17億~18億台に下方修正しているが、それをさらに下回る数字となる。
5Gの潜在市場が巨大なのは明らかだが、その波が本格的に動き始めるのは2020年以降になるとみられる。しかしGartnerの予測では、2020年に入っても、世界スマートフォン販売台数全体のうち、5G対応機種はわずか6%にとどまる見込みだという。
5Gの波はゆっくりと到来するようだ。
こうした状況から、2019年中に5Gチップを完成させることをそれほど重要視する必要はないと言える。
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