光産業技術動向ブログ OITT

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NTT東西が光回線接続料の値下げ申請、借りる側から見た課題

2011年02月14日 | 通信市場
 NTT東西地域会社は2011年1月21日、2011~13年度の加入者光ファイバ接続料金について、接続約款の変更を認可申請した。NTT東西のいずれも徐々に接続料を低廉化し、現行料金に対して3年間で約30%値下げする。

 申請では、加入者光ファイバの接続料について、NTT東日本は現在の4610円に対し11年度に4194円(-9%)、12年度に3568円(-23%)、13年度に3380円(-27%)とした。同様にNTT西日本は現在の4932円に対し11年度に4784円(-3%)、12年度に 4578円(-7%)、13年度に3426円(-31%)とした。

 NTT東西の申請に先立つ2011年1月上旬、ソフトバンクの孫正義代表取締役社長は、片山善博総務大臣宛に「加入光ファイバ接続料の見直しについて」とする要望書を提出している。そこには2010年12月にICTタスクフォースの議論で固まった「NTTの機能分離」の下でFTTHサービスを普及させるための検討課題として、(1)「全事業者によるOSUの共用」、(2)「1分岐単位の貸出」、(3)「将来原価方式による接続料算定の継続」、(4)「減価償却期間の長期化と定額法による減価償却費の算定」、(5)「NGNにおけるGC相当の接続料設定」といった要望を挙げていた。

 ソフトバンクが要望した項目のうち、今回のNTT東西による申請では(3)「将来原価方式による接続料算定の継続」については、将来コスト回収の過不足を補正する制度を導入することを前提に申請に盛り込まれた。一方、(1)「OSU共用」、(2)「1分岐貸し」については技術面で困難などの理由で採用されておらず、また(4)「減価償却費算定方法の見直し」と(5)「NGNのGC接続料設定」についても言及されていない。

 今回の申請内容について回線を借りる側のソフトバンクは「値下げの姿勢は評価したいが、水準が高すぎる。もう一段の引き下げが必要」とコメントした。個々の項目については特に(1)「OSU共用」と(2)「1分岐貸し」が盛り込まれていない点を問題視している。どちらもNTT東西の設備のうち他事業者が必要な部分だけを貸りるのに欠かせない仕組みという。

詳しい情報はこちら。
NTT東西が光回線接続料の値下げ申請、借りる側から見た課題 - ニュース解説:ITpro

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