ヌマンタの書斎

読書ブログが基本ですが、時事問題やら食事やら雑食性の記事を書いています。

ピズリー

2022-08-23 11:29:49 | 社会・政治・一般
白熊とグリズリー(灰色グマ)が子供を産んだら、何色になるの?

人間たちは、黒人種と白人種、白人種と黄色人種との異民族間婚姻は昔から存在した。もっといえば、現生人類でまったくの混血がない民族は、かなり珍しい。

純血民族なのだと誇らしげに語る人々はいるが、遺伝子解析が進んだ現代では、この手の主張はほぼ通らない。ただ、これは人間独特といって良く、他の哺乳類では、混血というか異種間での混血児はまずありえない。

ただし、人間が血統改良を推し進めた犬や猫、牛や馬などの家畜には混血は存在する。もちろん人間の支配下でのことである。自然界ではあり得ないとされてきた。

その常識が覆された。北極で奇妙な白熊が射殺された。白熊ならば良いが、もしグリズリーだとすると一万ドル以上の罰金である。グリズリーは実は絶滅危惧種であるため、その狩猟は厳しく制限されているからだ。

遺伝子検査の結果、白熊でも灰色グマ(グリズリー)でもない混血種だと判定された。射殺したハンターは安堵したが、動物学者たちは大騒ぎ。しかも、詳細に調べてみると、他にも数頭、混血が疑われるクマが発見されたのだ。

原因は温暖化だとされる。これまで極地周辺にしか生息していなかった白熊が、温暖化により生息域を広めた結果、灰色グマと重複するようになったことから起きた現象であるらしい。

やはり地球温暖化は進んでいる。ガソリンを燃やすの止めろ、持続可能な再生エネルギーこそ地球の未来を救う。人間だけでなく、他の生物の生態系まで壊す地球温暖化を止めるべきだ。

そんなメッセージを感じる報道であった。

正直、私はかなり胡散臭く思っている。もちろん地球温暖化を否定している訳ではない。また生物多様性の観点からも固有種の絶滅は望ましいことだとも思わない。

しかし、化石燃料の使用による地球温暖化は、まだ仮説に過ぎないとも思っている。今から一万年前の氷河期を終わらせた原因は、未だ解明されていない。まさかマンモスの糞から出るメタンガス(二酸化炭素の数倍の温室効果がある)だとでも云うのか。

たしかに人類は近代化の推進力として化石燃料を多量に燃やしたことによる温室効果ガス(二酸化炭素)が、地球温暖化に影響を与えた可能性は否定できない。でも、地球温暖化には別の真の原因がある可能性は無視できない。

今のところ疑わしいのは、やはり太陽の照射量の増加であったり、あるいは地球の公転地軸の傾斜角度の問題である。人類が化石燃料を燃やす遥か以前から、地球は寒冷期と温暖期を繰り返してきた。

ちなみに今は寒冷期にあたる。正確には氷河期と氷河期のはざまの比較的温暖な時代だとされている。次なる氷河期が到来する前の、穏やかな時期である可能性は高い。そして、化石燃料の燃焼による温暖化効果は、次の氷河期の到来を遅らせている可能性さえある。

いずれにせよ、現代の人類の科学は、地球の温暖期と寒冷期の交替の原因さえつかめていないのが実情である。

にもかかわらず、現代のマスコミ、とりわけ欧米のマスメディアは化石燃料の燃焼により発生した温室効果ガスこそが、地球温暖化の原因だと決めつける。

脱炭素社会だと叫び、ガソリン車からEV車への転換を、温暖化を止める手段として賛美する。私は白熊と灰色グマの自然混血をさほど否定的には捉えていない。実を云えば、白熊の生息数は未だ正確な数字が出されていない。どちらかといえば、灰色グマ(グリズリー)こそが絶滅危惧種に近い。だから、固有種の保護の重要性までは否定しない。

しかし、このクマたちをネタにした地球温暖化=化石燃料から排出される温室効果ガスといった構図には、私はいささか懐疑的です。
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KF21ポラメ

2022-08-22 09:20:28 | 社会・政治・一般
本当は世界最強の戦闘機F22ラプターをパクリ・・・いやライセンス生産したかったらしい。

だからアメリカに要求して断られたら逆切れして、だったら自分たちで作ってやると啖呵切ったのが発端だった。その際、ラプターのレーダーやステルス技術、エンジンなどを寄こせと要求したが相手にされず。

仕方なく他の国、おそらくはフランスやロシアに技術提供を求めたが、当然断わられる。以降、何を考えたのか共産シナに媚びたり、ロシアというかウクライナから密輸を図ったりと紆余曲折の元、ようやく次期コリア型戦闘機KFX計画は始まった。

デザインもずいぶんと変ったが、どことはなくF22ラプターやf35ライトニングⅡに似ているのは、潜在的願望が露出しているからだと思う。

ただ、戦闘機の要であるエンジンはアメリカ・ロッキード製だが、レーダーはイスラエル、アビオニクスはイギリス、搭載兵器は欧州の企業連合だったりと寄せ集めの印象が強い。

ようやく今年の7月に初飛行に成功したが、本番はこれからだと分かっているのか疑わしい。新型戦闘機が実戦に耐えうる内容になるまでは、試行錯誤と失敗と改良の繰り返しである。

主要なシステムを複数の海外メーカーに依頼したため、その統合の大変さは想像しただけでゾットする。現在の戦闘機は、システム統合を前提にしている。飛行するだけでも、コンピューター制御は欠かせない。エンジン制御と飛行姿勢制御は両者一体のシステムだが、これだけでも、そのプログラム統合は相当な時間がかかる。エンジンも飛行制御システムも異なる海外メーカーらしいので、上手く行くかどうかは分からないが、それが大変であろうことは分かる。

その上、搭載するレーダーと管制システム、武器制御システムも別々のメーカーであり、そこにK国メーカーを無理くり参入させている。果たしてうまく統合プログラムを組めるのか、他人事ながら心配になる。

困ったことに、この国、作ってしまえばそこで満足。その後、現場レベルのトラブルと修理、改善と補修が恐ろしく苦手である。それは戦闘機だけでなく、海上艦艇、潜水艦、戦車などでも既に発生しているトラブルである。

第4,5世代の最新型戦闘機だと謳っているKF21ポラメだが、実用に供される頃(2030年代)には旧式化していると思う。今更の話だが、だったらスエーデンのSaab39グリペンをライセンス生産したほうが良かったんじゃねぇ?とマジで思う。

他人事ではあるけど、参考にはなると思う。日本でも純国産の戦闘機に拘る向きが多いが、私は正直同意しかねる。アメリカに振り回されるのが嫌だったのか、イギリスを選択したのは良策だと思います。でも、これ以上増やさないで欲しい。

イイとこ取りしようとしたらどうなるか、その典型となるのがお隣の新型戦闘機だと思いますね。
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外国人が選んだ日本百景 ステファン・シャウエッカー

2022-08-19 12:10:38 | 
見慣れた風景が観光名所になるとは思わなかった。

私はわりと渋谷の街に縁がある。かなり幼い頃から、母や祖母に連れられて買い物に来たり、映画館へ行ったりと思い出は多い。まだPARKOもなく、109もなかった時代であり、結構雑多な街であったと記憶している。

やがて一人で、あるいはクラスメイトと三茶から歩いて行くようになる。当時はまだ地下鉄はなく、バスがあるだけ。そのバス代が惜しくて、歩いて一時間半程度で着いた。

その頃の目的はプラモデル屋であったため、目的を果たせばさっさと帰宅した。ガキがうろついていると、大き目のガキにカツアゲされる危険性があることを知っていたからだ。

そのうち自転車で行くようになる。正確には渋谷を通り過ぎて、原宿の予備校(高校生クラス)へ通うようになると、面倒になってくるのがあのスクランブル交差点である。なにせ縦横斜めに人が一斉に横断報道を渡るのである。歩いている時は、ほとんど気にしなかったが、自転車だと辛い。

だから、車と同じ速度で、車と一緒に一気に駆け抜けるほうが楽な交差点である。ただ、たまに警官の奴が笛を鳴らして呼び止めるのが面倒だ。まァ私はすぐに裏通りに入って奴らを撒いてやったものだ。

考えてみれば、妙な交差点であったと思う。その異常さに最初に気が付いたのは、外国人の旅行者であったらしい。

私は毎日、井の頭線の渋谷駅と銀座線の渋谷駅を繋ぐ広い通路を使って通勤している。気が付くと、北側の窓に張り付くようにして下を見ている外国人がいることに気が付いた。どうやらスクランブル交差点を行き交う人々を見ているらしい。

なにが面白いのだろうと思ったが、よくよく考えると、このような縦横斜めに人が一斉にわたる交差点は、世界的にも稀らしい。しかも、人々がぶつかることなく交差する。別に訓練された訳でもなく、自然な状態であのような本来無秩序な交差点を、秩序だって渡り切る日本人の姿に驚嘆するらしい。

気が付いたら、世界的な観光名所と化していた。毎日、そこを通り過ぎる私からしてもビックリである。ちなみに私は40年以上、あの光景をみてきたが、まさかあれが観光の対象となるとは思わなかった。

表題の書は、日本に定住するスイス人である著者が、来日した外国人観光客向けに情報提供サイトを立ち上げ、そこで集計した人気の観光地を紹介した書である。私が知っている箇所もあれば、まったく知らなかった箇所もある。

日本人と来日観光客では、かくも視点が違うのかと感心した。ある意味、日本再発見である。興味がありましたら、是非ご一読のほどを。
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ペロシの踏絵

2022-08-18 11:50:53 | 社会・政治・一般
日本にとって重大な局面であることは間違いない。

それなのにマスコミ各社の報道の質の低さには辟易する。

なにがってアメリカのペロシ下院議会議長の台湾訪問である。この訪問が意味するところは非常に重大だ。アメリカ政府の公人が台湾を訪問すること自体、異例であると同時に外交的危機を招くことは分かっていたはず。

当然に確信犯である台湾訪問は、アメリカが本気で共産シナと対峙すること、軍事的対決も辞さないと宣言したに等しい。実際、台湾を包囲する形で軍事演習を繰り返す共産シナの軍隊は本気に思える。

もっともアメリカに本気で勝てるとは思っていないが、習政権はここで弱気の姿勢を見せれば、国内の反発で内乱が起きかねない危機である。言い換えれば、習政権は政権に留まるためにこそ、台湾を包囲して軍事力を誇示せざるを得ない。

ウクライナ危機で世界が騒然としている最中の、ペロシ女史の台湾訪問はアメリカの同盟国にとっても危機的な問題である。

実際、共産シナを宗主国と仰ぐ南コリアは、大統領が夏休みと称してペロシ女史との会談から逃げた。踏絵を踏む気はない、そなわちアメリカの同盟国として信用に値しないことを世界に宣している。アメリカはこの外交的非礼を決して忘れないと思う。

一方、もし台湾侵攻が発生したのならば、アメリカ軍の最前線基地と化す日本には、選択の余地はない。いくら国内の脳内お花畑どもが騒いでも、敗戦国日本にはアメリカに従う以外の道はない。

既にオーストラリアはアメリカ側に立つことを決めている。しかし、微妙なのはインドだろう。安倍・元首相が健在ならば、説得に動いていただろうけど、岸田首相には無理。

東南アジア各国は、表向き経済を華僑に握られているが故に共産シナの側に立つポーズをみせるだろうが、本音はアメリカが共産シナと対峙することを期待している。そして当然に軍事大国である日本にはアメリカを支援することが当然だと思っている。

太平洋戦争の敗者である日本には、選択肢は残されていない。ただ強者に従うのみである。一方、ペロシの踏絵を踏めなかった南コリアだが、アメリカ側から準敵国扱いされるかもしれない。

実は日本にとってこちらの方が厄介だ。南コリアは常に政治の失策を日本のせいにして誤魔化してきた。一応、西側の国である南コリアと、西側の大国である日本には逃げ道がない。対峙するしかない現実を、日本国内の脳内平和に呆ける国民に納得させるのは難しい。

現実的な戦力ならば、日本に不安は少ない。しかし、平和のために戦う覚悟がない国民と、戦争のための法制度が未整備であることが日本の最大の不安要素である。

嫌な予想だけど、痛い目に遇わないと目が覚めないと思います。ヤダなァ~、日本は伝統的に極端から極端に振れることが多い。まァ、いざとなればアメリカが抑えてくれると思いますけど、それはそれで情けない話です。
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笑う大天使(ミカエル) 川原泉

2022-08-17 15:08:06 | 
掃除の時にやってはいけないのが、途中で見つけた本を読みだすことである。

うん、分かっていた。分かっていながら、ついつい読みだしてしまったよ。しかもカーラ教授こと川原泉である。これが読まずにいられようか。

つくづく一人暮らしで良かった。中高年男性が夜半に少女漫画を読みながら抱腹絶倒している有様は、到底他人様に見られたものじゃない。でも、笑わずにいられようか。

多分、私は疲れている。仕事のプレッシャーが一番だが、健康のことやらなんやらで、悩み事は尽きない。だからこそ、カーラ教授のホニャホニャ漫画を読むと、張りつめていたものが一気に抜け落ちてしまう。脱力してしまうというか、気が抜けてしまうのだ。

天才じゃないの、この人。

そんな訳で、夜半の掃除の最中に、いつのまにやら寝っころがって漫画を読んでいる私です。今夜はぐっすり眠れそう・・・
コメント (2)
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