ヌマンタの書斎

読書ブログが基本ですが、時事問題やら食事やら雑食性の記事を書いています。

愚行は繰り返される

2022-08-29 09:15:04 | 社会・政治・一般
シナも又同じ道をたどるのか。

アメリカのペリー提督の強引な開国要求に屈した日本は、他のアジア諸国のように支配されてしまうのを避ける為、富国強兵に励んだ。その結果、世界史にも特記されるほどの軍事上の大成長を遂げた。

国家の国際的な地位を保証するものは、なんといっても軍事力である。20世紀初頭、日本は間違いなく世界のTOP5に入る軍事大国であった。おかしなもので、自国の独立、自立を求めての富国強兵の結果であるのに、いつのまにやらその軍事力に相応しい政治力、経済力を求め出した。

既に帝国主義が地球を席巻していたが故に、遅れてきた近代国家・日本に残された未開の市場はシナ大陸あるのみであった。問題は、この未知の市場を狙っていたのは日本だけではなかったことだ。いや、日本よりも先にアメリカが狙っていた。

すなわち太平洋戦争とは、シナという獲物を狙っていたアメリカと日本の争いである。でも結果的に勝者となったのは、やはりシナを狙っていたロシアを利用した共産シナであったことは、歴史上皮肉としか言いようがない。

参考までに書いておくと、二度も世界大戦が勃発した欧州では、先行する帝国主義国家英仏と、遅れてきて再分配を狙ったドイツ、イタリアの争いが根幹にあることは知っておいて欲しい。

ユーラシア大陸の両端で起きた戦争は、つまるところ強国による市場分割を巡る戦いであった。その第三ラウンドが始まりそうな気がしてならない。

既に起きているウクライナとロシアの戦争は、東ヨーロッパを巡る守旧派であるロシアと、そのロシアの勢力圏の再分割を狙う西欧の争いに他ならない。

それに連動して、ユーラシア大陸の東端で戦争の火種となっているのが台湾である。台湾自体は、さほど広大な面積がある訳ではないが、共産シナにとって、西太平洋に進出するための障害であり、ここを支配することで海洋進出の拠点としたい。

観方を変えると、台湾から沖縄諸島をつなぎ日本列島までのラインは、アメリカの対大陸防御線としての性格を有する。経済的には大陸シナに関心があるが、政治的、軍事的には、この対大陸防御ラインはアメリカにとっての絶対防衛圏を意味する。

それだけではない。発展途上国に過ぎなかった共産シナを今日のような巨大な経済大国に育てたには、他でもないアメリカ及び西欧+日本である。育ててやった恩を忘れて牙を剥く共産シナを、アメリカが如何なる視線で見ているか、そこが問題だ。

もちろん日本は知っている。かつてアメリカの開国要求に屈して開放し、労苦の末に軍事大国となり、アメリカに牙を剥いた大日本帝国がいかなる結果を辿ったのかを。

21世紀になり、再び似たような現象が起きつつあることは忸怩たる気持ちを抱かざるを得ない。しかし、日本はアメリカの軍事的従属下にあり、政治的な選択肢は限られている。

アメリカと共産シナが戦火を開いた場合、日本列島はアメリカの軍事拠点として最前線となる。これは決定事項であり、拒否も無視も出来ない。そうなった時、北海道を狙うロシア、対日勝利が欲しくて仕方ない半島の蛮族たちも虎視眈々と機会を伺うであろうことは容易に想像が付く。

そのような危機下において平和憲法は無用の長物どころか、利敵行為の手段に堕すことも分る。まァ日本人は憲法を守らないことで有名だから良いのだけど、問題は国内法規が戦時立法に対応できていないこと。私はこれこそが、日本最大の欠点だと考えています。

もう目前だと思いますけど、未だに事なかれ平和主義に逃げ込むご立派な市民様が多数派だから頭が痛い。いつまでも脳内お花畑で平和の舞に呆けている場合ではないと思いますよ。
コメント
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