ヌマンタの書斎

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ペロシの踏絵

2022-08-18 11:50:53 | 社会・政治・一般
日本にとって重大な局面であることは間違いない。

それなのにマスコミ各社の報道の質の低さには辟易する。

なにがってアメリカのペロシ下院議会議長の台湾訪問である。この訪問が意味するところは非常に重大だ。アメリカ政府の公人が台湾を訪問すること自体、異例であると同時に外交的危機を招くことは分かっていたはず。

当然に確信犯である台湾訪問は、アメリカが本気で共産シナと対峙すること、軍事的対決も辞さないと宣言したに等しい。実際、台湾を包囲する形で軍事演習を繰り返す共産シナの軍隊は本気に思える。

もっともアメリカに本気で勝てるとは思っていないが、習政権はここで弱気の姿勢を見せれば、国内の反発で内乱が起きかねない危機である。言い換えれば、習政権は政権に留まるためにこそ、台湾を包囲して軍事力を誇示せざるを得ない。

ウクライナ危機で世界が騒然としている最中の、ペロシ女史の台湾訪問はアメリカの同盟国にとっても危機的な問題である。

実際、共産シナを宗主国と仰ぐ南コリアは、大統領が夏休みと称してペロシ女史との会談から逃げた。踏絵を踏む気はない、そなわちアメリカの同盟国として信用に値しないことを世界に宣している。アメリカはこの外交的非礼を決して忘れないと思う。

一方、もし台湾侵攻が発生したのならば、アメリカ軍の最前線基地と化す日本には、選択の余地はない。いくら国内の脳内お花畑どもが騒いでも、敗戦国日本にはアメリカに従う以外の道はない。

既にオーストラリアはアメリカ側に立つことを決めている。しかし、微妙なのはインドだろう。安倍・元首相が健在ならば、説得に動いていただろうけど、岸田首相には無理。

東南アジア各国は、表向き経済を華僑に握られているが故に共産シナの側に立つポーズをみせるだろうが、本音はアメリカが共産シナと対峙することを期待している。そして当然に軍事大国である日本にはアメリカを支援することが当然だと思っている。

太平洋戦争の敗者である日本には、選択肢は残されていない。ただ強者に従うのみである。一方、ペロシの踏絵を踏めなかった南コリアだが、アメリカ側から準敵国扱いされるかもしれない。

実は日本にとってこちらの方が厄介だ。南コリアは常に政治の失策を日本のせいにして誤魔化してきた。一応、西側の国である南コリアと、西側の大国である日本には逃げ道がない。対峙するしかない現実を、日本国内の脳内平和に呆ける国民に納得させるのは難しい。

現実的な戦力ならば、日本に不安は少ない。しかし、平和のために戦う覚悟がない国民と、戦争のための法制度が未整備であることが日本の最大の不安要素である。

嫌な予想だけど、痛い目に遇わないと目が覚めないと思います。ヤダなァ~、日本は伝統的に極端から極端に振れることが多い。まァ、いざとなればアメリカが抑えてくれると思いますけど、それはそれで情けない話です。
コメント
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