ヌマンタの書斎

読書ブログが基本ですが、時事問題やら食事やら雑食性の記事を書いています。

IT それが見えたら、お終い

2017-11-17 12:45:00 | 映画

たしか自宅療養中であったと思う。

当時はどの街にも必ずあったレンタルビデオ屋で、何かいい奴はないかと棚を漁っていた時に見つけたのがスティーブン・キングのホラー小説「It イット」の映像化されたVHSビデオであった。

その時はまだ小説を読んでいなかったので、けっこう迷った。私の流儀として、先に原作を読み、後に映像を鑑賞することにしていたからだ。

ただ、その時は他に観たいヴィデオもなく、長過ぎる療養生活に飽き飽きしていたので、思い切って借りてみることにした。さすがに印象はうろ覚えだが、けっこう楽しんだ記憶がある。

当時は、それが映画化作品だと思っていたが、実はこれはTVドラマ作品のヴィデオ化されたもの。今回の「IT」こそが、初の映画化だとは知らなかった。でも、先週末映画館で鑑賞して、そのエンディングに唸りながら、無理ないなと思った。

これはネタばれではないと思うので書いてしまうが、表題の作品は「IT」の第一章である。当然に続編があるはずだ。ただし、映画作品としては、これ一作でもそれなりに完結している。

ちなみに、第一章と謳いながら、上映時間は2時間を超える。これは致し方ない。なにせ原作の小説は、文庫本版でさえ全4巻にもなる長編なのだ。それを一作の映画で納めるのは無理なのだ。

それなりに完結と記したのは、そのあたりの事情を勘案してのことだ。でも原作を読んでいる、もしくはTVドラマ版の「IT」を観たことがある方には、いささか不満が残るのは仕方ない。

実際、私はけっこう不満であった。なんで最初から第一章だと広告しなかったのか?営業上の理由だとは思うが、正直不信感を抱かれても仕方ないと思う。この映画、単体でも初見ならば十分楽しめる。

特に子供たちが力を合わせての活躍は、私も楽しめた。それだけに、映画会社の営業方針が気に食わない。不満を通り越して、怒りが湧いてくるほどである。

ホラー映画は、わりとマニアックなファンが多い。このようなだまし討ち的やり方は、マイナス評価の対象でしかない。

逆にキングの「IT」を読んだことがない、観たことがない人は、続編があるとご承知の上で楽しんで欲しいな。単体の映画としては、それほど悪くないのだから。

でも、熱心なホラー・ファンは、このような背信行為を容易には許さないゾ。

コメント (6)
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