のろや

善男善女の皆様方、美術館へ行こうではありませんか。

ランプルさんのこと 2

2010-12-29 | 映画
またか!

とお思いになりましたか。
すみません。またです。

さて依然ランプル熱冷めやらぬのろ、勢い余ってこんなものまで購入してしまいました。



左は『シュレック』のコミック版で、別々の作家の手による『シュレック フォーエバー』の前日譚が3篇収められております。ひとつめの”Rumpelstilskin's revenge"はランプルがシュレックを陥れようとして変装した姿であれこれ試みるものの、ことごとく失敗するお話。その次の”The lost flute"は、ネズミの王さまに笛を奪われてしまった笛吹き男が、ドンキーに連れられて楽器店にやって来るお話。最後は映画にも登場する料理上手のオーガ、クッキーさんが、ジンジー(ジンジャーブレッドマン。日本ではクッキーマンと訳されています)に助けてもらったお礼に巨大ジンジーを焼いてあげるお話。

ま、どれもどうってことのないお話でございました。残念だったのは、絵柄がちと魅力に乏しいということ。そりゃ、ドリームワークスのキャラクターはそもそも可愛くないのが売りみたいな所がございますけれども、とりわけそのアクの強いところを強調して描かなくてもいいじゃないかと、まがりなりにもジャパニーズ「カワイイ文化」の中で育って来たワタクシは思ったのでございました。ドンキーなんかけっこう気持ち悪い域に達しておりますよ。また、子供向けコミックなので絵描きさんもそうそう気合いを入れてはいないんでございましょうけれど、全体的にいささか「やっつけ仕事」感が漂います。表紙は丁寧なんですけどね。

右のCDは『シュレック フォーエバー』の挿入曲を集めたもの。そもそもはウォルマートで限定発売されたものらしいのですが、ワタクシはタワレコで買いました。で、これ、何が特別なのかと申しますと、曲の間にランプルさんがDJをしてくれるのでございますよ。こんな具合に。

It's The Rumpelstilskin Show! | Shrek Forever After (Music From The Motion Picture)


これに続いて"Isn't it strange"(ドラゴンがシュレックたちを乗せて飛んでいるシーンで流れる曲)がかかるわけでございます。
いいでしょう。いいのです。これをのろが買わないでどうしますか。
スタジオ入りしているのはランプルさんだけでなく、アシスタント(パシリ)としてしもべの魔女Babaさんが同席してらっしゃいます。さらに電話参加のリスナーとしてピノキオやオオカミやジンジーが、そしてスペシャルゲストには『シュレック3』のラストで「これからは花を育てるんだ」と言って悪役を引退したフック船長まで登場して、近況を語ってくれます。CDの最後を、放送終了後、ペットのフィッフィと一緒に帰路につくランプルさんの声で締めてくれているのも嬉しいですね。と申しますのも、映画の方ではフィッフィにはいとも悲劇的な結末が用意されており、ワタクシを含め全世界のランプルファン(何人いるんだ)を大いに悲しませたからでございます。

さてランプルさんのその後ですが、ワルモノとしてそれなりに楽しく生活なさっているようでございます。

Shrek's Yule Log (EDITED)


笛吹き男は相変わらず無口にノリノリです。
映画のラストではやたら丈夫な鳥かごに監禁されておりましたランプルさん、クリスマス恩赦で出してもらえたんでしょうか。何にしても、喰われてなくてよかったよかった。

とはいえ、ちょっと前まではやはり鳥かごに入れられていたご様子。

Donkey's Caroling Shrektacular


一時はおとぎの国の頂点まで上りつめたというのに、狭い所に監禁され、ドンキーにはコケにされ、靴下には石炭を入れられ、しかもにっくきシュレックと仲間たちがパーティに興じる様子を眺めさせられるとは何たる屈辱。しかしこんな苦境にあっても素敵な巻き舌は健在でございます。ああ、さすがは。

ちなみにランプルさんはシュレックシリーズにおいて-----フック船長などの小物は別として-----、ラストで死亡(消滅)しなかった唯一の悪役でございます。やっぱり制作スタッフの皆さんも、この愛すべき悪党を殺してしまうのは忍びなかったのではないかしらん。

というわけで、ドリームワークスならびにシュレック製作チームの皆様、ぜひともランプルのスピンオフを作ってくださいませ。
贅沢は申しません、ゲスト出演でもいいんです。
大人向けにブラック風味なお話だったらなおいいです。
ビッテビッテお願いします。
このとおり。