仏教を楽しむ

仏教ライフを考える西原祐治のブログです

あらゆるものは毒である

2023年01月29日 | 日記

『「いただきます」の人類史: ヒトの誕生から生活習慣病の現代まで』(2022/10/31・蒼井倫子著)から一題転載します。

 

 

あらゆるものは毒である

 

これは、研修医だった頃に経験した症例です。

 もうすぐ1歳になる男の子が、けいれんで病院に救急搬送されてきました。小さい子どもの場合、熱がある「熱性けいれん」は多く見られますが、熱のない場合は、様々な原因が考えうるので診断は難しくなります。男の子に熱はなく、血液検査で血液の中のナトリウム(塩分濃度)がかなり低くなっていることはわかりました。しかし、その原因かわかりません。

改めて、お母さんに話を聞くと、最近ミルクを飲むのをやめた代わりに、ミルクと同じ位の量の水を哺乳瓶であげていたことがわかりました。診断がつきました、「水中毒」です。水の飲み過ぎで血液が薄まっていたことが、けいれんの原因でした。食べ物よりも大切な水でさえ、量が多過ぎれば毒として作用するのです。(以上)

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