仏教を楽しむ

仏教ライフを考える西原祐治のブログです

西村由紀江のピアノが素晴らしかった

2010年04月18日 | 苦しみは成長のとびら
3日間、雨が続きました。久しぶりの早朝のウオーキングは、深夜便をラジオで聞きながらショウトコース(45分)であったが、すがすがしい朝だった。「明日へのことば」は「優しさを紡ぐピアノ(1)ピアニスト 西村由紀江」(H22.2.23放送)で、ピアノの音曲が素晴らしく、帰宅してすぐネットで注文しました。


インタビューのなかで、彼女は長く所属していたヤマハから独立して、これからの不安に閉ざされた時、ファンから「あせらないでね。私はいつまでも待ってますから」という手紙をもらって、心境が変わったと語っていた。


私はその言葉を聴きながら「面白いなー、これは立ち位置が変わるということだな」と思った。以前、以前、テレビの女性のダイエットを扱った番組で、肥満な女性が、アルバイトの面接に行って「太った人は不潔に感じる」と言われたのがショックで、ダイエットを試みるようになったと言っていた。

太っている人が、太っていることが苦でなかった状態から、ある人の言葉にショックを受けて、太っていることが苦しみとなる。立ち位置が変わったのです。

苦しみや不安に閉ざされている状態の人が「あせらないで」と言われて、現実を受け入れる。これも立ち位置が変わったのです。

ある人が妻を亡くして数年たち、「死んでしまった妻に会いたい」という情念が強くあき上がって毎日を過ごしていたという。会えるはずはないと分かっていても抑えきれない思い、ある日、ふと「これが煩悩なのだ」と思ったら、会いたいという情念がスーと消えていったと語っておられた。これも立ち位置が変わったのです。

この立ち位置の全容を明らかにするのが仏教であり、親鸞聖人は、その立ち位置を「本願海」とその全体像を明らかにされた。そんなことを考えながらのウオーキングでした。

さて今日はこれから仙台へ、教区の750回大遠忌法要の記念講演です。話の内容の大枠はできているので、詳細は新幹線の中で練ります。
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