超進化アンチテーゼ

悲しい夜の向こう側へ

クロス・マネジ 第33話「見てて」 感想

2013-05-23 17:33:30 | クロス・マネジ(WJ系)















「私のこと 見ててね」
















今週は所謂「考え方の違い」というものが前面に出ていた訳ですが
例えば・・・何かに失敗した・届かなかったという事実の前ではどうしてもネガティブにならざるを、
後ろ向きな思考に陥らざるを得ない「脆弱さ」というものがはっきりと存在する
どれだけ言い訳を重ねても
自分が未熟である事は否定出来ないわけですから

でもその一方で、失敗したから無意味か、届かなかったから無意味かっていう見方もあります
明確な結果を得られずとも必死に頑張った分の成果は最低限得られているわけで
そういう極端な考え方をするよりも
もう少し視野を広く
出来なかった事と同じくらい出来た事を大切にしようとするポジティブな姿勢・・・が作中から感じられました
確かに決められなかったし決められたという否定しようがない現状は残ってしまったけれど
そこに至るまでのファイトの総てが無駄になったという事では決して無い
そういうきちんと得られた成果の一つ一つをしっかりと確認しながら、
もう一度向かっていく勇気と根性・・・
それが今は大事、と
櫻井のメッセージが存分に伝わってくれたとても良い回だったと思います
ただ単に絶望モードに突入するのではなく、それだけじゃないんだよという別の側面も提示してくれるのは
いかにもこの作品らしいアプローチの仕方で読んでいて苦しくも気持ち良かったかなと
以前の3連休関連のエピソードでも加藤さんらの軋轢があった中で
小松さんの励ましの言葉があったりと
この漫画はやっぱり希望と絶望が表裏一体になっているようなリアル感があります
それに触れるのが個人的にはすごく楽しいし、漫画漫画してない奥行きがあるなあ・・・と深く感じています
そうやって一歩一歩堅実に認められて大きくなっていく、そんな様子を眺めるのが至極楽しいですね
ただただ無双されてるようで最強軍団に5分以上ゴールさせなかった、という実績も得たし。
ここから個々が自信を付けて更に頑張って欲しいなあ・・・と
個人的に期待しています。頑張れ。


個人的に今回の藤丘のMVPは沢城さんだと思っていて
普段はお色気キャラ・・・というかひょうひょうとした印象だけに
ここぞという時にガッツを見せてくれる頼れるお姉さんっぷりにいたく感動しました
こういうギャップ描写がとてもいいですねえ、と思ったと同時に
内なる闘志も感じられて
本当は誰よりも仲間想いの熱い人物なのかもしれませんね、とか思ったり
勉強会のアイディアや8話で深空にハッパ掛けたりもしてそういう部分も繋がってるのかもしれないですね
何気に責任感が強いというか。
沢城さんの今後にも注目したいです。

試合描写の面白さも上々、合間に入るギャグ描写も含めて(笑
益々オールマイティな連載へと進化していて読み込むのもまた面白いです
非常に白熱していて手に汗握る展開が続いてますけど、このまま藤丘がやられっぱなしで終わるとは思わない
なぜならばここに至るまで散々努力だったり練習を重ねてきた描写がちゃんとあるからですね
それらを無駄にしない為にも、この後のみんなの頑張りには逐一目を通しておきたい
スピード感も迫力もきちんと演出出来てるのがまたファンとしては嬉しい。











最後に、ここぞという時に恋愛的青春描写を入れてきましたね(笑)。
しかも入れ方がまた違和感がない流れで構成の上手さをまじまじと感じました
櫻井が和峯さんのプレイに感嘆し途方もない実力差を感じてるからこそ
私も頑張るから、私も見ててねと深空ちゃん
でも男にとっては相当に意味深な言葉でもありますよね(笑 なんだかキュンとしてしまいました。

あくまで個人的な判断でしかないのですが、
今WJでこの漫画が一番大好きで面白い作品だと毎週思えています
今週もきっちりとそう思う事が出来て幸せでした。来週分もまた楽しみです。