超進化アンチテーゼ

悲しい夜の向こう側へ

ハイスペック・ラヴァーズ/ミウラタダヒロ&ケータイショウジョ中心ジャンプNEXT!2013SPRING春号感想

2013-05-01 23:43:07 | クロス・マネジ(WJ系)















個人的大ヒット2連発。













◆ハイスペック・ラヴァーズ/ミウラタダヒロ

正直、目頭が熱くなるくらい面白かったです・・・
そうそう、こういうラブコメが読みたかったんだよ!って素直に思いました。

何が面白かったかというと主人公の賢悟の誠実っぷりですかね
憧れの彼女に追いつく為に必死で勉強して夢を追って頑張って人望も得て格好良くなって、
本来であればこういうのが正しい恋愛の形なんかなー、と
個人的に学ぶものがありました(笑
何よりもこの漫画は一般的に言う「棚ボタ」的なラブストーリーでは決してなく
賢悟が自らの手で必死に手繰り寄せて結実した「必然」的なラブストーリーになってるのが素晴らしいですね
自分を押し殺してまで日常の時間を捨ててまで頑張ってる彼の姿には
必然的に感情移入せざるを得なく
こういう主人公の誠実さに重きを置いてる作風というのはミウラさんの特徴なのかな?と少し
今回はピンでの登場でしたが確かな作家性を感じる事が出来て嬉しかったですね。

賢悟はイケメンはイケメンですけどどこか親しみやすいのは
やっぱり根底に眠る凡人設定のお陰で、これは正直上手いと思うんですよ
少年誌のラブコメ主人公をイケメンにし過ぎると少女漫画臭くなって受けないけれど
こうやって陰で無茶苦茶努力してる誠実さとコミカルな描写のお陰で
そこまで嫌じゃない、
むしろ応援したくなるイケメンに仕上がってるのが良いんですよね
「恋染紅葉」の翔太も終盤には立派にイケメンになってたのでこの方向性もまたミウラさんの個性
この作品でも違う作品でも良いんですけど是非イケメン主人公で大成して欲しいな、と
どこか愛嬌があっていじらしい賢悟は非常に主人公然としていて
読んでいて終始気持ち良かったですね
最終的には彼の努力が認められた方向性も感動出来たし、最高のクオリティの読切だったと思います
個人的には不満という不満は一切ないのが本音ですかね

ジャンプのラブコメは基本的にヒロイン至上主義だと思うので
その意味でもこんな風に主人公を一番応援したくなるラブコメって貴重だと思うんですよ
ミウラタダヒロ作品は割と王道でオーソドックスな印象が強かったんですけど
この読切ではっきりとした個性を確立出来た気もしています
健気に頑張る恋愛に対して貪欲な主人公、是非今後もこういう作品を生み出していって欲しいですね


ちなみに読切向けかと思いきや意外と連載にも転がせる漫画だと思います
賢悟のハッタリ秀才描写の設定は結構色々な展開に使えると思うし
基本「努力」が売りの作品なので
度重なる努力描写+ヒロインとのちょっといい話でネタ自体は続きそうですし
賢悟のキャラクターはきっと万人が気に入ってくれる普遍的な魅力があると感じています
まあこの作品に拘らなくてもミウラさんの作風はどんどん磨かれてる気がしてるので
絶対に、とまで望むわけではありませんが
でも初めから彼氏彼女の関係というチャレンジングな連載もそれはそれで見てみたい気もする
何だかんだで甘々な関係性にニヤニヤさせてもらったし
凡人が頑張って天才に追いつけるよう努力し続けるという内容も感動出来た
割と女の子の可愛さがセールスポイントとして強調されてたけど、それ以上にお話が堅実で良かった
ユニークである種珍しい設定でしたが、それでもちゃんと王道感もあったあたりに
ミウラタダヒロの実力というか地力をしっかりと感じられましたね。

それとヒロインの朝倉さんももう完全にヒロインかくあるべし!といった印象で
賢悟がここまで賭けるほどの説得力があったのもまた良い部分でした
容姿とか成績だけじゃなくて、
というか容姿とか成績云々よりも心がきれいな人なんだなあ、と
賢悟の過去がバレた時の擁護の台詞の数々ではっきりと思うことが出来ました

今の世の中頑張ってる人を見下したり、
努力してる人をせせら笑って小ばかにしたりと
そういう醜い反応が昔よりも目に付きやすくなったと思ってますが
(過去の失態をネチネチ言われたりね)
だからこそここまで良く頑張った、辿り着いたとそこまでの「過程」を認めてくれる漫画が、
そういうメッセージが必要だという気もしてるのでその意味でもしっかりとしたテーマ性を感じる事が出来て
主人公・ヒロインのキャラメイキングも含めて完璧に近いクオリティの作品だったかなあ、と
無論それはあくまで個人的な評価に過ぎませんが、それでもこの漫画を読んで爽やかな気分になれたのは事実
美男美女のラブコメでも普通に男子でも楽しめる作風に出来るじゃん!と
少年誌ラブコメの可能性も感じる事が出来た傑作読切でした。
ミウラさん、すっごく良いです。感謝ですね。


もう少しだけいいですか?(笑
思ってた以上にコメディシーンの感触も良かったんです
妹のツッコミがまず面白いですし、お約束のお色気シーンも「分かってるなあ」と素直にニマニマ出来たし(下衆
キスとかエッチとか吹っかけられてるシーンも朝倉ちゃんの反応が可愛くてクスクスしちゃったし
賢悟の妄想も男子としては正しくて良し
普段の姿がちょいちょい描かれてるだけに、かっこつけるシーンが何となくコミカルに見えたりと
誠実なラブの部分だけでなくコメの部分も相応に楽しむ事が出来たかなと
そういう面も含めてどこを切っても面白い読切ですね
ラストシーンは正に青春そのもの、朝倉さんの実はえっちな事に興味津々な事実も
複線をしっかりと消化出来ていて過不足がない印象で読後感が非常に良かったですね
素直になって自然な関係性になれた二人の今後に幸あれ!
・・・って思うとここで終わるのもアリな気はしますけど(笑)。
まあなんにせよ今回のNEXTでは最も出来の良かった作品なのではないでしょうか
個人的には、推しですね。
さらにミウラさんの作家性を好きになる事が出来て良かったです。




◆ケータイショウジョ/高山としのり

よし、今すぐ連載にしましょう!(提案)
・・・というのはまあ読切向けの設定だからアレなんですけど(笑
正直テンポ良かったし読みやすかったし話も面白かったし女の子は可愛いしで
これまた個人的には満点級の作品でしたかね

多分、学生時代にこんな携帯持ってたら相当イジくりまくってますよ自分。
それくらい実直に羨ましい設定だなあ、と思いつつ
しっかりと男の子する主人公と
しっかりと女の子するヒロイン
その軋轢は途中で発生してしまいましたが、でも性欲とかを持つっていうのは確実に好きな証拠なんですよね
それだけ持って何も頑張らないならまだしも一生懸命彼女の為に頑張ってくれたからこそ
本気の想いが鍵爪さんにも伝わったんじゃないでしょうか
まあ、ぶっちゃけ
男の子ならああいうの持ったら確実にプレイすると思うしね(笑
大事なのは妄想だけでは終わらせない実行力と勇気なんじゃないでしょうか
その点では主人公の数多もしっかりと格好良くて個人的には満足です。
にしても本当に羨ましい携帯だなっ!


そして忘れる事が出来ないのは数々のサービスシーンです
最近のジャンプは大人しいなー、サービスが少なくてつまんねえなと思ってた部分もあったので
その怒涛のサービス描写の数々に有り体に見惚れてしまったのが本音の一つですね
照れる表情も可愛いし、モロにブラに騎乗位に最後は挿入(?)と
正に自分が望む少年漫画の理想の一つがそこにはありました
まあ、限りなくオッサン臭い感想ですけど(笑
どれもほどほどに過激でしたがポップな絵柄のお陰でそこまでいやらしさを感じないのもまた良いです
最後の充電のシーンはやっぱりまん・・・の方だったんですかね
少年誌で挿入は不可能と思われてましたが、その隙間を突いて間接的に挿入描写に踏み切った高山としのり
彼の名前は覚えておこうと思います(笑

他の新人枠の読切にも可愛い女の子やサービスシーンはちょこちょこ見受けられたんですけど
結局ストーリーとの両立が重要だしキャラに感情移入が出来ないと意味がないので
その意味でサービスもお話も際立っていた今作が新人枠では一番のお気に入りになりました
それまで和気あいあいだった分途中の軋轢のインパクトも強かったりして
そういう分かりやすいメリハリの使い方に痺れましたね
オチもまたこの漫画ならでは!といった印象で上手さを感じました
やはり見せ所が定まってるのと定まってないのとでは全然感触も違うんだなと
一歩抜きん出たものを感じる事が出来た秀逸な作品でしたね。高山さんも是非一度ラブコメで本誌来て欲しい。

それにしてもアプリのデフォルメ姿もまた可愛いなあ(笑















◆暴発リボルバー/熊田龍泉


「大人になったらせっかく体はデカくなるのに
 それを動かせなくなるんだな」

「出来るかとか出来ないとか関係ない・・・俺は母さんを守るんだ」


絵は多少荒削りでしたが、台詞は何気に個人的にグッと来るものがありました
意外と妥協や諦めにまみれた大人にも突き刺さる普遍性は読んでて悪くなかったです
こういうスタンダードを狙えるセンスはお気に入りですね。


うすた京介のもそこそこ楽しめたし、買った甲斐はあるNEXTでした
少なくとも前号に比べたら全然マシだったと思う(笑 ミウラさんのは本誌で出しても良かったかも。
ここ最近の読切シリーズよりもずっと心にグッと来た読切だったので。



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SOUL CRAZE 2013(bloodthirsty butchers、LOSTAGE etc)@F.A.D YOKOHAMA 13.4.29

2013-05-01 05:13:01 | ライブレポ
















シネマスタッフとチョモランマトマトとブッチャーズとロストエイジの対バンを横浜で観てきた。













この日初めてLOSTAGEを最前列で観たんですけど
正直ちょっと凄すぎ・・・今まで最前列に居た人たちはいつもこんな景色を見てたんだ、と
完全にいちファンとして幸福と恍惚に塗れてしまったようなファン冥利に尽きるライブでした
終わってから真剣に「今日が人生最良の日なのかも」と考えてしまったくらい
ただただ幸せで気持ちの良い時間だけがそこにあった印象
勿論耳はポンコツになってしまいましたが(笑 そんなことがもうどうでもよくなるくらいに
本当にライブそのものを全身で楽しんで全身で噛み砕けた気がして絶頂そのものの一夜になってました
あんなに音楽でオルガズムを感じるのって早々ないですね
今やLOSTAGEのライブというのは、
完全にファンも熱狂を作り出す一員になってるのが如実に進化を感じさせてくれて嬉しい
ここまで狂気や苛立ち、憎悪をキャッチーに響かせてくれるバンドも貴重だなとしみじみ感じつつ
狂気や殺気が心地良く感じられるという夢のような時間を過ごせてとにかく至福だった
電車の中で「もうここで自分の人生終わってもいいかも」とすら思えた
馬鹿みたいな記述だけど全然伊達じゃないんですよね
それくらいに完全燃焼し切れたライブだったという事ですね 魂を全部抜かれた感覚でした。

なんかもう面子を眺めてるだけで「間違いない」と思ったので
相当に期待して臨んだライブイベントでしたが、本当に間違いなかったです(笑
というか完全に自分の為にあるような面子でしたね
どのバンドも本当に良くて
会場をきっちりと温めてくれて、それが最後のLOSTAGEの大爆発に繋がった辺り
どのバンドが欠けてもミラクルには繋がらなかった「必然性」が如実に感じられたイベントでした
どのバンドのライブでもしっかりとグッと来る箇所が用意されていたあたり
ハイライトを4連発で楽しめたような、
そういうお得感と後に残る情感に満ち溢れた最高のライブになっていた感覚ですね
シネマで純粋な歌の魅力に浸り、チョモで暴力的で誠実な興奮を味わい
ブッチャーズで煮え滾る感情の放出にグッと来て、ロストエイジの狂気のもてなしに涙腺を揺さぶられる
思い出しただけでも握りこぶし必至なくらいに鮮烈で大切な一夜に自分の中ではなりました
絶対に満足出来るだろうな、とワクワクしてた時よりも
ずっと巨大なカタルシスが用意されていて
行ったのは確実に正解でこの日しか味わえない興奮があった・・・と思うと
よりいとおしくなるような、そんな素晴らしいイベントに仕上がっていて非常に嬉しかったですね。

激情っぷりや轟音が強烈過ぎて涙腺を揺さぶられたのはほぼ初めての経験でした
この全力感だったり人生賭けてる感じこそ自分が音楽に強く望むものなんだ、と
ある意味自分の原点に立ち返れたような公演でもありました。
翌日起きたら若干筋肉痛になってたくらい(笑 観客としても全力を出せた気がしました
どのバンドも最高に素敵だった。痺れた。 ありがとうございました。










◆cinema staff
1.白い砂漠のマーチ
2.想像力
3.her method
4.小さな食卓
5.発端
6.いらないもの




9ヶ月ぶりのFADでしたが改めて行くと思ってた以上に広いなあ、と
小ハコは小ハコですけど普通の小ハコよりもちょっとスペースがある感じですね
なのにも関わらず開始時から超満員の人で驚き
それくらい強烈なラインナップだったんでしょうね

忙しかったり考え事をしてたりで非常にモヤモヤした日々を送ってたんですが
この日のシネマスタッフの「歌」を聴いてたら再び純粋な自分に立ち返れた気がして
その浄化作用・・・にこの日は魅了されてました
勿論「her method」のガッと攻め切るような激しさだったり
「想像力」の焦燥感の放出も良かったんですが
素直に良い歌として響いてた「小さな食卓」、素朴なメロディに心地良い気分にさせてもらった「発端」、
そして最後に感傷的な大サビを聴かせてくれた「いらないもの」が特に素晴らしかったかなと
他のバンドが轟音クラスのバンドな分、歌で攻めるという選択肢は正解だったように思う
心の中のモヤを晴らしてくれる様な潔く爽快感溢れるステージでした。

最後の曲では辻くんが天井にしがみついてぶら下がったりしてそれもまたインパクトがありました
飯田くんも最後はスクリーム気味だったり色々と新鮮だった気もするなあ。
もうすぐ発売のアルバムも楽しみ。



◆Qomolangma Tomato
1.AN ALLERGY TO THE FUTURE
2.NO TOKYO
3.スパイラル
4.静寂と壁と闇
5.through your reality
6.翌朝
7.渋谷



実はチョモランマトマトのライブはこれが初見でした
特に何のSEもなく気が付けばメンバー集まって間髪入れずに始まるその柔軟な感じ
それはライブにも表れていて割と冷静に言葉を発していたと思ったら急に激情モードになったりする
そのいきなり懐に入り込んでくる感覚が非常に楽しいライブでしたね

ハコ全体を真っ赤に燃やし尽くすような「AN ALLERGY TO THE FUTURE」から始まり
辻くんと同じく石井さんが天井に掴まってぶら下がり続けてた光景が鮮烈な「NO TOKYO」、
シャウトの格好良さをまじまじと感じつつ
そこまでアグレッシヴでもない「スパイラル」がしっかりと盛り上げの役割を担ってたのにも感心
生で「無力と無関心は違う」っていう大好きなフレーズが聴けたのも嬉しかったし
曲調がおとなしい分合間合間の絶唱が効果的に響く塩梅も好きだった
そして意外とダンサブルでもあってそこもまた良い。


ポップな始まりから一気に感情的に爆発する「静寂と壁と闇」にも興奮したし、
リフの威力が未だに脳内でリフレインしている「through your reality」も流石の迫力だった
そして個人的に大好きで名曲だと思ってる「翌朝」に関しては
言葉の一つ一つがダイレクトに響いてきて福音的な印象も同時にあって
素晴らしいアンセムをしっかりと味わえた感覚でこの日のチョモの中で最も手応えを感じれた一曲でした
この曲もまた音源とは違って雄叫びが強く耳に残るあたり更に化けるタイプの楽曲なんだなと
実感出来たのも嬉しかったです

「誰も自分から出れないさ」

この日一番救われたフレーズかも。
その勇ましく堂々とした佇まいが心底格好良くて、
実直に盛り上がってしまった磐石にも近いライブだったと思います
過激さだったり攻撃性だけでなく感動も兼ね備えてる辺り見事だな~、と
最後の「渋谷」もまた確かな熱を帯びていて気持ち良かったです
初見でしたが思ってた以上に感動・興奮する事が出来てまた観たいなと純粋に思えましたね
これまた素晴らしいライブでとっても満足出来ました。ありがとう!



◆bloodthirsty butchers
1.方位
2.ファウスト
3.サラバ世界君主
4.JACK NICOLSON
5.デストロイヤー
6.ocean



おとぎ話とのツーマンで観たばかりでしたが
この日はこの日でまったく違う印象のライブでした
前者が振り切れた表現の凄まじさを見せ付けるライブだったとしたら
この日は実直に、ストレートに心の琴線を揺さぶりに来た感覚
要はこの日のがより王道だったというイメージですね

しかも、両方とも同じくらい素晴らしいと思えたのがこれまたニクいなあ、と(笑


一曲目「方位」で磐石の盛り上がりを演出しつつ、
イントロから歓声が沸きあがった「ファウスト」で往年のブッチャーズらしさをとことん見せ付ける
でも時折いつもとは違う感触の部分もあったりして新鮮さも忘れてないストイックさも素敵でした
歌詞もいつも以上に丁寧に歌われてた印象だったので余計に感情移入が出来ましたね
気が付けばすぐに悪魔が隣にいる・・・というのは
ここ最近の自分の日常そのものでもあって個人的な琴線に触れまくりでした

最高の熱量で奏でられた「サラバ世界君主」に続いて
モッシュすら起こった人気曲「JACK NICOLSON」で会場の具合も大きくヒートアップ
この曲を皮切りに観客勢も思いっきり騒ぎ楽しみ始めていたので
その意味でもこの曲の存在は大きく、
またはしゃぐように奏でられるひさ子さんのギターの音色はいつも以上にやんちゃで気持ち良かった

ここ最近のライブで度々聴く「デストロイヤー」はブッチャーズらしい感傷を引き連れながらも
みずみずしいテンポ感も同時に光る新境地的な一曲になっていると思います
この日もメロディアスで儚くてとてもいい鳴りでしたね


一番堪らなくグッと来てしまったのはラストの「ocean」。
この曲自体生で聴くのは久々だったんですが
だからこそ最後の「生きていこう」という力強い歌声が不意打ちで感情を揺さぶってきて
その真剣なメッセージに完全に感化されてしまったのが個人的には嬉しかった
既に5曲で、特に「JACK~」の影響でボルテージ高かったので
それもまた功を奏してストレートに感動出来るラストに仕上がってたと思う
こういう真っ直ぐなライブをやらせても強いなあ、と感じる事が出来た実りの多いライブでしたね
五味兄も「一から出直そうと思った」と語るくらい後に残る感動を存分に奏でてくれたと思います
めっちゃ痺れました!



◆LOSTAGE
1.BROWN SUGAR
2.真夜中を
3.僕の忘れた言葉達
4.楽園
5.BLUE
6.DOWN
7.カナリア
8.ひとり
encore
9.手紙
encore2
10.MIND JIVE



ブッチャーズの熱演のお陰で既に会場は出来上がりモードで
そこからの「BROWN SUGAR」は正に火に油を注ぐかのような迫力で圧倒されつつも興奮しました
多分出来自体に関していえば今まででも随一の完成度だったように思います
ギターの音色も切れ味抜群でのりやすかったですね

しかしそれ以上の熱狂を生み出していたのが「真夜中を」、
滾り切ったアンサンブルのぶつかり合いに観客の興奮が収まらず身体の押し合いがとにかく凄い(笑
最前列でもみくちゃにされながらも圧倒的な強度を誇るアンサンブルに夢中になってました
メンバーも完全にストイックモードに入っててめっちゃ格好良かったなあ。


「僕の忘れた言葉達」は最前列だった影響なのか拓人さんが思ってた以上に全力で、
振り絞るように歌っているのが新鮮に映って聴き手としても感情移入をせざるを得ない出来栄えでした
そんなフロントマン二人の声の絡み合いに完璧に心酔してしまった一曲
轟音は保ったままポップを奏でる塩梅が粋に感じられました

それからもう一曲、普段は情感を感じさせる拓人さんのギターに注目していた「楽園」は
間近でしっかりと観てると岩城さんのドラムテクも光ってるんだな、と
発見も出来たりして楽しかった
シンプルに一音一音に全力を注ぐ様はこれはこれで非常にパワフルでいいなって


「強敵ばかりですけど・・・」
「ブッチャーズのライブが良すぎてテンション上がった」という岳久さんのMCから
尋常じゃない気合を振り撒きながら真っ直ぐに振り切れた「BLUE」を熱演、
メロディが美しいタイプの曲ですが
この日はいつも以上にロール感が出ていて熱さも相応に感じましたね
間奏のロックモードを含めてこの曲もまたどんどん進化しているのをしっかりと感じる事が出来ました
真っ直ぐの良さが他のオルタナソングを圧倒するくらい出ていた印象。

ただ落ちていく哀しみ苦しみを激情と共に叩き付ける「DOWN」の有無を言わさぬ気持ち良さから
大量のヘドバンを生み出した「カナリア」の磐石のステージングに感情のボルテージもマックスへ
声は失くしたけど、聴こえてる。
そんなフレーズの切実さに本気で感情移入しつつ
拳突き上げて全力で叫んで腰を振り続けて興奮を直で表現し続けて・・・
空間を共に構築していく喜びを全身で感じる事が出来た気が常にしていました
そんなムードに岳久さんも「今日はえらい盛り上がってますね」と一言
最後の「ひとり」では観客に対するアジテーション的な動作も見受けられたりもして
完全に脂が乗り絶頂感溢れる空気で本編は終了、凄まじくエネルギッシュなライブにドキドキが治まらない!

個人的に「ひとり」の時、まじまじと稲妻のように鋭く鳴る拓人さんのギターフレーズを聴いてたんですが
最後のフレーズに関していえばこの身を焦がされるくらいチリチリと火花散る衝撃性に富んでいて
正に冒頭の前書きにも書いたように魂を抜かれる感覚を直で味わう事が出来ました
なんかもう大げさかもしれませんが感激の一言でしたね・・・
とにかく幸せで仕方がなかった(笑


アンコールの「手紙」では怒号のような絶叫が鳴り響き去年のクアトロを思い出すレベルだった
この狂気が一体になる感覚は間違いなく今のロストエイジの特権だと思います
その異常な感覚に病みつきになりつつ、
ダブルアンコールの「MIND JIVE」でバンドも観客も完全に燃え尽きてライブは終了
最後の最後にはcinema staffの辻くんが乱入してきてベースを弾くなどアドリブもまた面白く
五味兄のダイブとドラムセット上からの絶唱が聴けて大満足な終幕になってました
全てが終わったあと周りのお客さんがほぼ笑顔に包まれてたのを考えると
やはりハッピーな歌だけが人を笑顔にするのではない
転がるように足掻くロックも十分に人を満面の笑みに出来るんだなあ、って
それが本当に嬉しくて最高の気分で会場を後にする事が出来ました。その場に居た全員がベストでしたね。

岳久さんも「これが俺らの望んでた景色なんちゃう?」と拓人さんに語りかけてたり
バンド側の満足感含めてミラクル連発の出色のライブに仕上がってた感覚
最前列で、
最高のコンディションのライブを観れた事に充足感をたっぷりと感じた至上のライブでした。
また一つ、ロストエイジに忘れられないアクトを刻んでもらえて大感謝!ですね。
完璧に空っぽになる事が出来たありがたい公演で最高だった。











この記事、最初から最後までテンション高めですけど
それくらい興奮が持続していたイベントだったという事ですね
本心からこの日参加する事を決めて、実際に参加出来たのは英断だったなって
そう言い切れる、奇跡を何度も感じる事の出来た超濃厚な一夜でした。
終わってから泣きそうになったし
会場を後にしてからの余韻も最高に気持ちが良くて
「生きてて良かった」とすら思えたような・・・全力で表現する事の尊さを最大限に感じられた日でしたね
ここで記述した事は全部本音。それくらいのイベントに立ち会えたことに感謝の意を表しつつ。

すっげえ楽しかったよ!!