昨日、雨が降りしきる中ロストインタイムとノーリグレットライフの対バンを横浜で観て来ました。
ノーリグは7月で解散してしまう訳ですけど、
その解散ライブには私は行けないので良い機会だなと。
勿論ロスト企画だからっていうのもあるんですけど
というよりは、
なんだろうな・・・
ロストの企画なんだけど、中心はロストじゃないというか
完璧にノーリグに捧げ切ったようなある意味潔く誠意溢れる企画だったと思います
個人的な解釈に過ぎないんですけど、友を見送る為に用意された企画だったように感じた
最後の「Life」が終わった時にふと感じた充足感と、
精一杯を出し切ったノーリグ、
正直毎回追い駆けるほど熱心なファンであった訳ではないけれど
それでもちょっと込み上げるものがあったりして・・・やっぱりとてつもなく真っ直ぐで良いバンドでした。
これが最初で最後だったんですがその分鮮烈な記憶として後々まで残りそうな気がしてます。感謝。
セトリ
Opening Act:竜岡元一郎太
1.メロディー
2.呼吸
3.失くした言葉
LOST IN TIME+No Regret Life
1.Wonderful World
2.手紙
LOST IN TIME
1.その瞬間に(ノーリグカバー)
2.約束
3.Over
4.はじまり
5.通り雨
6.ヒカリ
7.30
8.最後の頁
No Regret Life+LOST IN TIME
1.メロディー
No Regret Life
1.ファンファーレ
2.憧れの果て
3.静寂の歌
4.The Human Song
5.Tomorrow is The Another Day
6.右手の在り処
7.Tonight Is The Night
8.ラストソング
encore
9.呼吸(ロストカバー)
10.Life
・・・うん、なんちゅうかセトリを書き起こすとこんな感じ(笑)。
いくら対バンって言ってもここまでガッツリ絡みまくるもんなのか、ってくらいの絡まり具合でした
基本的にノーリグを立ててくれる流れではあったんですけど
本質を考えると「合同ライブ」って言い方のが正しい気はするなあ。
その分お祭り感が終始渦巻いていてその空気に触れてるだけでも十分に楽しい一夜でした。
小田さんも合間合間にずっと想い出話に花を咲かせていたり
バンド同士の絆を深く感じるには抜群のライブでした
それでいてお互いのライブはかなりストイックにこなしてた姿勢もまた良かったと思います。馴れ合いでなくて。
オープニングアクトが終わると(ロストドラム、ノーリグベース&ドラムのユニット)、
一斉に6人が登場して掻き鳴らすように「Wonderful World」、
その前が多少ギャグ入っていたからか
身体を震わすように懸命にギターを弾きしゃがれ声で歌う小田さんの姿が非常に格好良く思えた
その後ロストの「手紙」も彼が歌ったんですがそれもまた声質にあっててバッチリのはまり具合、
この時点でこのイベントの本質的な楽しさを実感していました。
ロストのライブに移るといきなり単体でノーリグのカバーを披露、
これもまた海北さんが歌っても違和感ないどころか一瞬新曲?って思ったくらい似合っていました
サビのガムシャラな歌唱っぷりがひたすらに気持ち良かった一曲
そこから感情をフルに使って歌われた「約束」、
この時点で気合が視覚で伝わって来るほどに前のめりさ全開で少し鳥肌を感じつつ
イントロの静かな迫力に息を呑んだ「Over」、いつも以上にギターがむせび泣いてた印象の「はじまり」
そしてこの日でも随一の完成度に思えた「通り雨」はメロディ歌唱の丁寧さが素晴らしかった
帰った後思わず音源を聴き返してしまったくらい(笑 良い演奏だったと思います。
リクエストによる「ヒカリ」の若手かと思うくらいみずみずしい演奏
まるで馬が草原を駆け抜けるかのように鳴らされる疾走感溢れるアンサンブルが変わらずに素敵でした
新譜から立て続けに「30」「最後の頁」を噛み締めるように歌いロストのパートは終了
この日もまた若手のようにエネルギッシュで迫力溢れるライブ展開でした
でもまさか先攻とは思わなかったからビックリしたなあ(笑
熱いライブに仕上がってて気持ち良かったですね。
再び6人全員で「メロディー」、
この曲の持つスタンダードな感触はやはり素晴らしいなと再認識
ここまでストレートだと逆に突き抜けてて爽快だなあ、とまじまじと感じながら
堂々とした面持ちで「ファンファーレ」をどっしりと奏でるノーリグの3人。
私はこの日がノーリグ初体験だった訳なんですが、
思ってた以上に・・・いや、というかぶっちゃけ寡黙な人だと思ってたんですよ。小田さんを。
そしたら物凄い勢いでしゃべりまくるし芸人並に笑いを取るしで個人的に少し衝撃的だった(笑)。
声がめっちゃ男らしくてどっしりとしてるし楽曲も比較的硬派に思えるので
ここまで喋りがお好きだとは正直予想してすらいなかったですね
その分ちょっと意外性あって得した気分に(笑
「なぜロスト企画なのに俺達が後攻なのか?」
「もうロストのライブで感極まったから俺達はいいかな」→「ええー!」→「ですよねー(笑)」
等この時点でその場の観客全員の心を掴んでたであろうノーリグのライブは
やっぱり音源通り骨太で格好良かったし
ノーリグの武器である底抜けに思えるほどの真っ直ぐさが終始漂っていて
確かな個性と小田さんの渋い歌声の力強さを感じる事が出来て素直に楽しかったです
またギターを一生懸命弾く姿がめちゃくちゃ似合ってるんですよね
格好付けた素振りはまったくなく
愚直なまでに真っ直ぐな立ち振る舞いの数々は
斜に構えてひねくれた自分の心持を矯正させてくれるような効果があった
そういう意味でノーリグで「しか」味わえないものがはっきりとあったんだな、と
今更かも知れませんが強く強く思えるような気合一閃のライブに仕上がってました。最高に格好良かったです。
途中、この日の中でも異色に感じるくらい
不穏に激情を重ねて奏でられていた「静寂の歌」という曲が特に素晴らしかったですね
こういう尖り切った危なげなロックソングもあったんだ、と良い意味で驚きましたし
情感たっぷりの「右手の在り処」、
素直に心に入ってくる求心力の高いメロディに心酔させられた「Tonight Is The Night」
力強い決意表明を響かせた「ラストソング」、そして堂々とした着地を見せてくれた「Life」等
本当に印象に残る場面の多かった公演だったように思います
ノーリグのライブは散々書いたようにこの日初でしたが
度々「なぜこのクオリティで解散?」と疑問に思ってしまうライブであったのが個人的な本音ですね
改めてメロディメイキングの丁寧さを感じつつ、充足感と共に終わった対バンライブでした
その時間、約3時間15分くらい?と長丁場だったのですが
あまり疲れが残らなかったのはそういう新鮮な楽しさが勝っていたからなんでしょうね
改めて素晴らしい機会を用意してくれた2バンドに、心よりの感謝を。
それにしても小田和奏って人は本当に歌ってる姿が絵になる人だなあ・・・って終始思ってました
ロストは割と人間の繊細な部分を歌うバンドだと思ってるんですけど
ノーリグは一貫して「僕は行く」と決意や真っ直ぐさを歌っているように個人的には感じられるんですね
その対比も面白かったし、陰と陽でバランスが取れてた感覚もまた良い塩梅だったなと思う
海北さんは想いの丈を吐き出すように歌い
和奏さんは自分の決意を固めるような面持ちで一生懸命歌う
どっちも真実で、どっちも切実だなとはっきりと感じる事の出来た心地良い一夜でした
両者共にガムシャラという共通項があったのもそう思えた要因だった、とも思います。
ノーリグの最後の曲「Life」では完全に出てました。「覚悟」と「誇り」が。
それも嬉しくて今振り返ると涙が出そうです・・・。
ありがとう。