超進化アンチテーゼ

悲しい夜の向こう側へ

(林崎文博新連載)エゴコロトイロ 第1話「描きたい人」 感想

2013-05-04 20:55:41 | 漫画(雑誌感想)













鉄板に近い面白さでした。













最近、「ぼっちの人魚姫」を読んでこの人の絵とか話が好きだなーって思ってたんですが
そこにちょうど良く新連載が始まったので雑誌を買って読んでみました
相変わらず天真爛漫な表情の数々が素敵ですし、
今回もまた一度落っこちた主人公がどんどん這い上がっていく内容みたいで読み進めるのが楽しみですね
既に天然入ってて行動が読めない麦と実は主人公から強く求めてくれる事を待っているもみじ
その二人の関係性等ラブコメとしての面白さは十分
主人公の成長含めてダブルヒロインとの関係の進展や過程を楽しませてもらおうかなと
ヒロインの可愛さや作中のテーマ性もしっかりと伝わって来て良好な初回でした

昔ヤングアニマルを購読してた時期があったんですが、その頃描いてた漫画とは全然印象が違くて
と言うかその漫画自体も初期の路線からのシフトチェンジだったんですけど
時期によって印象が逐一違う漫画家だなー、と
今回は再びオーソドックスなラブコメに回帰してますけど
所謂サービス優先と言うよりは大人ならではのルサンチマンの方が印象に残るあたりに
これもまたある意味新境地なのかなあって別に昔からのファンだった訳ではないですが思ってしまいました

読んでると、美少女漫画ならではの可愛さとサービス精神に加えて
雰囲気漫画の素朴で柔らかいエッセンスを同時に強く感じる事が出来るのは
個人的にはあんまり見かけないというか
貴重な才能だなと
見た目や内面の可愛さ抽出の武器に加えて現実に近い空気感が心地良かったり悩みもまたリアルであったり
そういうミックス感が心地良くて今ちょっと気に入っている作家さんの一人ですね。


大人になって自由を履き違えて言い訳の上手さだけが上達していくけど
それで幸せになれるほど人生は甘くはなくて
いつかそのモラトリアムをブチ破らなければいけない時は必ず誰にもやってくる
そういう期間をそういう期間だからって誤魔化すのは正直言って一時的な逃げだと思うから。
その意味じゃもっと普遍的なテーマ性を描こうという気概も感じられて
今からどういう顛末を迎えるのかが楽しみですね
たたないのならば
自分からたたせる努力を、
その瞬間を期待しつつ来月以降も追いたいと思います。

「ぼっちの人魚姫」はまんま少女漫画的なエッセンスを含んでいた漫画でしたけど
この作品ではそこから一転して王道の青年誌的恋愛漫画に回帰してきました
あの漫画はあの漫画で独特の雰囲気があって大好きなんですけど、
でも基本が変わっても応援したくなる主人公というのは変わってないので
一人の作家で本当に全く違うエッセンスの作品を安心して楽しめるというのは確かな利点な気がしてます
今回もまたムチムチにスレンダーとかなり極端な印象なのも面白いですね(笑
最近好きになった作家の新作という事でしっかりと楽しむ事が出来ました。









個人的には肉付きの良い方が好きなので麦・・・と言いたいところですが
もみじもまたいじらしくて健気ですっげえ良いヒロインなんだよなあ
こういう両方とも感情移入出来るラブコメは強い。
頑張って欲しいですね。

にしても巻頭カラーのページのクオリティとインパクトが最高過ぎる。これはこれでOK(笑)。アリだなあ。