超進化アンチテーゼ

悲しい夜の向こう側へ

リューシカ・リューシカ 2巻/安倍吉俊

2011-05-21 20:10:49 | 漫画(新作)






安倍吉俊「リューシカ・リューシカ」2巻読了。




ああもう何の心配も要らないなっていうか
これ本当お任せしても大丈夫よね、って巻でした。抜群の安定感。加えて、今回は夏のネタ多目で
これからの季節が楽しみになる巻でもありました。
スイカとか美味そうだなあ。
線香花火も楽しいし、
ベタだけどセミの話だって面白かった。ボンボン坂高校演劇部でもあーいう話ありましたよね。
結構色々な漫画の要素は入ってるんだけど
個人的にはそこ気にする事なく読めるって言うか
つまりは元々の発想が面白い、って思うわけで。それに触れるのが楽しいわけで。
1年ぶりの新刊、たっぷりと楽しませてもらいました。
んで、早くもおかわりが欲しい(笑)。
漫画は紙で読むのが好きなので、また来年まで期待は持ち越しですね。コンスタントに新刊届くのは嬉しいな。

正直、チョコミントに関しては
自分もそう感じたことがあるっていうか、確かに見た目不気味に感じてた時期もありました。
だって青に黒いブツブツですからね。
アマゾンの不思議生物とかって発想も分からなくはない。
とはいえ、そこからの発想の発展がとても面白くて、トイレットペーパーや虫の卵もそうですけど
時折ああいう下らない発想を延々とすることがあって
それを思い出させてくれる
思い出して描ける
そういったこの漫画独自の利点はやっぱり読んでて面白いな、と感じた次第。
キャラもいいし、この作品もまた評価されればいいんですけどね。
意外にしんみりする話もあったりするし。
そして安倍吉俊の表情の描き方はやっぱり魅力的。漫画とリアルの中間を往ってる感じがありますね。

にしても、「かりんとう」は流石に安易だったね(笑)。
いや、そう思うバカな気持ちは分かるし
それを否定するような賢い人間にはなりたくないけど。
その「まんま」っぷりにもまたある意味驚かされましたわ。呆れもありましたが!




ところで安倍吉俊が「俺妹」の桐乃を描いたイラストを見かけたんだけど、正直かなり素敵でした。
また二アとかも観たくなるねえ。



初愛~うぶあい~ 第1話「初愛」 感想

2011-05-21 08:09:52 | 田中ユタカ





田中ユタカ2年ぶりの新連載「初愛」がスタートした。掲載誌は「ドキッ」っていう古巣ですね。




表紙巻頭まで飾って、堂々と始まってるんですが
読むのに時間掛かってしまいました。
昨日ようやく雑誌買って来てじっくり読めたんですが
これはこれで新境地な感じもしますねえ。

まず絵がややリアル路線というか
なんかもう息遣いすら身近に感じられる印象で
その変化が大胆だな、と思うと同時に
今までやってきた事の延長線上でもあって。「うぶ」ってのは間違いないですよ。
ここまで自身のテーマを貫き通せるのは凄いですねえ。

単純に行為、といってもそこに至るまでのあれこれも重要なわけで
その観点からいくと本当に良く描けてるというか
描けてるってのも偉そうな言い方ですけど
ただなし崩し的にやるのではなく
きちんとドラマチックに煽ってからっていうか。アニメと原作の「初夜」を思い出す感じもありましたね。
些細な気の持ちようで景色なんていとも容易く変わる。
そんな風に感じられたシーンでした。

いつにも増して細かくなった表情のディティール、
温かさと痛みの混じった感情ライン
最後は当然幸せな結末で
いつも通りの、でも読み応えは必ず新しい田中ユタカワールドを味あわせて貰いました。感謝です。



久々の紙媒体での新連載、って事でブログでも毎号追っかけて行きたいと思う。
個人的には携帯コミックの方も書籍化して欲しいと思ったり。