超進化アンチテーゼ

悲しい夜の向こう側へ

新しい光/9mm Parabellum Bullet

2011-05-17 21:52:40 | 音楽





9mm Parabellum Bulletのニュー・シングル「新しい光」を聴いた。





なにこれ、めっちゃ面白っ!(笑)。
すげー面白い曲ですよ。
こういう方向性で来たんだ!?的な。毎回毎回やることが極端で飽きさせないな。流石や。

どこがどう面白いのか?っていうと
まずサビのメロディがパッと分かりやすくキャッチーなのと
ある意味9mmらしくないんですよね。
歌謡曲の要素を組み込んでいる、って点では今までの延長線上なんですけど
昭和歌謡とも現在の歌謡曲とも違って
その中間というか、何と言うか。ちょっとV系っぽくもあるのかな。だけど聴き応えはきっちり9mmっていう。

一歩間違えれば途端に芋っぽくなってしまうメロディだと思うんだけど
それをここまで格好良く仕上げているのはやはり地力の賜物か。
こうやってグダグダ語ってますけど
すごく単純に新しいメロディだとも思うので、その点でも是非音源で聴いてもらいたい。
一発で気に入るくらい求心力のある曲ですね。

終末観とか、生き急いでる感じだとか、ゴシック、パンク、ハードコア等
徹底的に暗く研ぎ澄ました世界観なんですけど
それを素でやってる、
選んでるような気もしていてそれもまた面白い。初期はそれを意識的にやってる印象もあったけど
今は本当にこういうダークで激しいのが好きなんだなー、って思えてきます。
サビへの急な切り替わりも、強引だけど面白いんですよ。これまた。

久々のシングルでしたが、これは会心の一作ですね。
アルバムがグッと楽しみになりました。


それで、カップリングもやってくれてるよね。
ドスドスと鳴る和風のリズムに、これまた不穏で内に籠もったサウンド
そのオルタナティヴなセンスがめちゃくちゃ格好良いんですが
途中から狂ったかのようにハイテンポになったり、「ホネまで愛して~」って合唱が始まったり
本当やりたい放題の楽曲で
正にカップリングならでは。でもライブでも盛り上がりそうです。
多分アルバムには入らないので、この曲を聴くだけでも買う価値はあるのでは。その名も「Bone To Love You」。




そういえば前のアルバムから随分間が空きましたけど、色々とバンド自体も面白い事になってそうですね。
2曲含めて痛快なシングルでした。アルバム超楽しみ。



ここが噂のエル・パラシオ 3巻/あおやぎ孝夫

2011-05-17 19:22:53 | 漫画(新作)





あおやぎ孝夫「ここが噂のエル・パラシオ」3巻読了。





前に出たのいつだよ・・・って思ってたら去年の8月でした。
お、遅すぎる。
いくら月刊とは言えペースゆったり過ぎじゃないか。
といいつつ内容はとても面白かったので満足、ですけどまだまだこれからの作品なんだから
もう少しペースあげてもいい気するけど。
まあいい作品が読めればそれに越した事はないが。

相変わらず、真面目で、丁寧な作風です。
「ふぁいとの暁」時代から地味な良作には長けているあおやぎさんですが
今巻も何一つ外れなく、均等に面白く、それでいて続きも気になる、と安定のいい漫画っぷりです。
女子プロレスを題材としたラブコメですけど
意外と真面目にテーマに取り組んでるところが好感が持てますね。
リングの上では厳しく、ヒールという立場をわきまえる、試合に情を持ち込まない、などなど。
別に詳しくないし
ファンでもないんですが
そんな素人でも、ああこういうのいいな、って思える程度には題材をきちんと描けてると思います。
本格的な大会も始まるそうで、それもまた楽しみだなあ。
きっとちゃんと描いてくれるはず。


ラブコメ的には、やはり桜花な訳ですが、中々手強いよね(笑)。
相手に心を許す事に関しては頑固な桜花、
素直な暁とは正反対ですが
何気にカナヅチってギャップは上手かったですね・・・。あれはちょっとキましたわ。
その後の忠輔のフォローもねえ。少しは意識しちゃってるんじゃないスカ!って感じで。
気づけば最初は大っぴらだった桜花も
今は結構敏感になってたりして
その変化も面白いところですね。無防備なのは変わらないと思いますが。そんな時折見せる高潮の表情、
それこそがこの作品を楽しく読める理由になってるのは間違いない。

加えて、マリーさんの描写も良かった。キャラの違いはもちろん
あくまでヒールに徹するという潔さ。
仲間を思い気やる気持ち。どっちが本当の彼女?っていう問いかけは最早バカバカしくて
どっちも、が彼女なんだなあと思いました。この二人が出番多目で後は影が薄くなってる感じか。
という訳で他キャラの挽回も是非!って所で。

サービスシーンは多目ですが、絵柄が健康的なので嫌味がないのもまた良し。
この手のラブコメとしては水準以上の出来でしょう。





そういう訳で9ヶ月ぶりの新刊、サクサクと楽しく読めました。次はまた来年初頭かね(笑)。