超進化アンチテーゼ

悲しい夜の向こう側へ

咲-Saki- 7巻について色々ツッコミ

2010-04-30 13:34:31 | 漫画(新作)


この間未掲載になった咲のレビューは無事載りましたが、
元々ブログ用にも文章を書いていたので、
今度はそれを載せますね。
2度手間?いやいや、好きでやってますから(笑)。



まずは表紙が非常に爽やかな感じでいいっすね。
爽やかな感じだし!
ってところでしょうか。
個人的に八重歯とか好きなんで、チラっと見えているのが良いなあ、なんて思ったり。
彼女も初登場時と比べて相当化けましたね。
最初はあんまり存在感なかったキャラがいつの間にか中心と呼べるくらい大きくなっている、
ってのはこの作品の肝、あるいは特徴でしょうか。
性格的にも実力的にもどんどんパワーアップしていくのが面白いですね。


それで、内容なんですが、この巻もまた前の巻と同じように15分くらいで読み終えれます(笑)。
しかしその後しっかり読み返してしまうんですが。
それにしても、このスピード感の強さは相変わらず素晴らしいですね。
臨場感ありまくり、というか。
高速で読み終えれるのに、何の不満もないんですよ。
だってしっかりと中身が面白いし、濃ゆいですからね。
良質のスポーツ漫画を読んでいる感覚(それも少年漫画の)でしょうか。
こういった読み応えの作品は今はあまりない、もしくは自分が見つけれてないので
そういう意味で個人的に貴重な作品だったり。
思い入れも強いです。
初期の頃からレビュー書いてきましたからね!
今や皆が大好きだー、みたいな状態ですよ。ええ。

その皆が決勝の結果に喜んだり悲しんだり、あるいは他の反応をしてる場面はいちいちどれも面白くて
そしていじらしい印象もあって、
特に表紙になってる池田の行動は正直、涙腺に来てしまいましたよ。
だって制服で顔を覆うなんて、あまりにも分かり易すぎて、なんかもう来たわあって感じでした。
その前の明るい表情とか見てるとね。
しかも風越女子のコーチが本当は部員たち、特に池田を可愛がってる事も発覚(笑)。
これもまた嬉しい発見でしたね。
やっぱこのチーム好きだわ。

鶴賀は、もう桃子と加治木の2人独壇場みたいな形ですが、
巻末の外伝を読むとそれ以外の面子にもスポットが当てられていますね。特に部長。
今までは単なる能天気キャラって感じで描かれていたんですが
ここら辺のエピソードを読むと、能天気キャラ・・・ではありますね(笑)。やっぱり。
ただそれ以上の優しさみたいなものも垣間見れたと思います。
何気に部長としては最適だったのかも。
それにしても加治木さんの麻雀始めた時期がすげえ。
本当につい最近って感じなんですね。
これはこれからの伸びにも期待されそう。
 でも個人的には桃子も推してもらいたい。ルックス的に好きなタイプってのもそうですが
ステルス能力は観ていて凄く楽しいですからね。
カラーページの桃ちゃん可愛かったなあ。
更に言えば、揺れるバスの中でのアレは・・・。本当にはいてない状態なのか!?、と。
6巻のタコスの割れ目云々に続いての狙い目はここですか、と。
いやまあ、楽しいですけどね?
言いづらいですが(笑)。

最後、龍門渕。
ここは確実に衣が主役、というかこの巻の肝でもありますね。
彼女は他のキャラと違って、最初から最強状態、完成された状態で登場したわけで
そこからどんな変化を加えるか?ってなると
必然的に丸くなる、周りとの調和って事になってくる訳ですけど
それをこれ以上ない形で上手くやってくれたと思います。
最初の頃と比べると随分素直で良い子になってくれた印象で、これもまた成長、ってことなのかな。
彼女にまつわるエピソードはどれも深みがあって単純に面白いですね。
ようやく自分に対抗出来る、渡り合えるライバルの存在によって解きほぐされた孤独感。
115ページの晴れやかな表情は池田の顔隠しに続くハイライトであったんじゃないかと思います。
 そして透華が逆に孤高の存在へ向かいつつありますね。合宿の話を読むと。
遂に彼女も賑やかしキャラ卒業なんでしょうか。
元々強さも見せてましたし、だとしたらかなり楽しみかも。


という訳で長かった県大会もこれにて終了です。
どの高校が勝ったのかは、敢えて記述しませんでしたが
ここまでの流れでまあ、分かってもらったと思います。
この県大会シリーズってこの作品にとって非常に大きかったというか、
主にハッタリ関連の表現に於いて抜群に突き抜けさせることが出来たと思うんですよ。
まあこれは単純に賛ばっかりではないでしょうけど(笑)。
 でも、ここら辺をじっくりと描いていく事によってキャラクターに対する思い入れとか、
それに拠る感動要素とかも生まれて
衝撃を受けた1~2巻以上にますますタフな作品として成長していってるような。
特に最近の話は本当に唯一無二というか、孤高の作品になってきた感があります。
この県大会を踏まえて、その後どういう話作りをしていくのか。
楽しみで仕方ありません。
早速合宿でドリームチーム組んでたりしますけどね(笑)。
このメンバーだと気が休まらない合宿になりそう、ってか早くもなってますね。
前述の通り、透華の覚醒とかもあったりして。
中々8巻が楽しみになる引きも用意してくれています。
その8巻がいつ出るのかがやっぱり未定なんですけど! 年に一冊とかになったら嫌だなあ。
ま、じっくり書いてくれるのが一番ですけどね。




最後に、大量に登場した新キャラたちへのツッコミも記載しときます。

白糸台高校の面々>ここは意外と外見に関しては普通?でも名前がいちいち難しい!咲のお姉さんも遂に登場。

解説の二人>攻守がハッキリしていて良い(笑)。小鍛冶プロはへタレ可愛い。

臨海女子の面々>外国人ばっかり。メガン・ダヴァン、って。男に見えるし。
        そしてネリーの格好は一体??魔法使い?

永水女子の面々>薄墨さんの格好が危険すぎる。そして何故に皆巫女さん風?一人だけ普通だし。
        その辺のエピソードにも期待。

マホ>あれ?これって解説ページのキャラだ。 本編にも登場って事でちょっとワクワク。
こんだけ煽っておいてへタレだったら面白いんですけど(笑)。


こうして改めて見返すと本当にクセ者ばかりです。全国の強敵たち。
早くもこれらとどう戦っていくのかが楽しみで、
また楽しみになるような描き方で。
これまでのピリオドを打つと同時に、次の展開へ向けてのスタートを堂々と切った巻でもありまして
2重の意味合いで楽しませて頂きました。
やっぱこの漫画好きすぎる。


ただ和の出番が少なかったのは唯一寂しかったですかね(笑)。
それがなくとも最高に面白くはあったんですけどね。
そこはアニメの最終回とかで補完かな。



GUNSLINGER GIRL 12巻

2010-04-30 01:47:02 | 漫画(新作)

相田裕「GUNSLINGER GIRL」12巻が発売されまして、ちょくちょく読み返したりしてます。


今回の内容って、
言うなればもう既に結果が分かっている事象を描く内容だった訳で
ともすれば衝撃度が薄まるというか、予想通りだねって感じに捉えられるリスクもあったと思ってるんですが
これが結果が分かっていてもきちんと衝撃的で、動揺しまして。
これは流石にやられたな、というか
やっぱ構成等よく練ってるんだなあって単純に思いましたね。
って淡々と冷静に書いてますけど
実際の内容はそれとは程遠いですね。
それまでに二人が仲良くなっていく描写がしっかりと描かれているからこそ、グッと来るというか。
ああでもグッと来るってよりはいきなり感が強かったので
ガクッと来るって言い方のが相応しいかな。
エンリカとか、あんなに元気で良い子だったのに、まさかあんな・・・。
内容を踏まえた上で表紙を見るとちょっとキますねえ。


んで、
個人的に意外だったのはジョゼは最愛の妹を失ったから今の状態に~って成り行きだと勝手に思ってたんですけど
この12巻読んでると、
むしろ生きてる内に構ってやれなかった後悔の念のが強いような気がして。
ジョゼさんは基本的に自由に生きたい、家族に左右されたくない類の人間だったんですが
この事件がきっかけでそんな自分を責めている節もあって。
だからこそ、他の担当官よりも義体に関する思い入れが強かったわけですね。(ヒルシャーさんとかもそうだけど)
正直長年の謎、というかしこりが解消されたみたいでその点では実にスッキリとした読み応えでした。
性格も昔と今じゃ結構違ってたのか。

余談ですが、自分割とスーツを着ている男性が好きなんですけど
そうなったきっかけがジョゼさんだったんですよね。
学生の時、観たり読んだりしていたジョゼさんにちょっと憧れていた部分があって。
なんか格好良いなと。
だからこそ、そんな彼の過去話は興味深くてワクワクしながら読んだんですけど。


したらですね、そんな学生の時格好良いなあって思ってたジョゼさんがある重い決断を・・・!
これは正直どうだろう、とも思ったんですが
ただ単にダメでしょ、とも言えない感じもあって。
正にグレーゾーンど真ん中。
色々と心配になってくるんですが、
その決断に対して贖罪するかのようにヘンリエッタに取った行動、
それもまた「ああっ」ってなってしまって。
それは昔ヘンリエッタにしてあげた事の再現だったんですけど。
このシーンも昔から凄い好きなシーンだったんで、その時の事とかも思い出しつつ、
なんかちょっと物悲しい気持ちにもなってしまいましたね。
これが最後の喜びにならなきゃいいんですが。



それで、物語自体も12巻の終わりの終わりで急展開を迎えまして
この作品にもそろそろピリオドが打たれる瞬間が近づいてきた、ってかすぐそこなのかなと
一気に寂しい気持ちにもなってきました。
今の自分が購読している漫画の中でも、非常に読者歴が長いんですよ。
学生の頃からずっと楽しみに読んでるし、
何度も感傷のツボを押された作品なので。
半永久的に続いて欲しい気持ちもあるっちゃあるんですが、
再び人気や注目度を取り戻しつつある今だからこそ、最高の終わり時には相応しいのかも。
怖い気持ちもありますが、続巻にも大いに期待したいところです。


個人的には、これが終わったら今同人で書いてる日常野球漫画とかでもいいと思いますが。
元々ファンでしたが、9巻以降は更に好きになった印象があります。
より人間味が出てきている部分が大きいのかも。