きのうは、4か月ぶりの、どんぐり工房での草木染め講座でした。朝は少し冷えていましたが、日中はほど良い陽気となり、春の日差しを浴びながらの久々の染めを満喫しました。

さて、昨日使った染め材料は、まず、枇杷の葉。昨年末かもしかしたらその前の年の暮れに友人からもらった枇杷の葉です。もらった袋のまま納屋にしまっておいたので、茶色に枯れることもほぼなく、カリカリに乾いています。

もうひとつは、ゴバイシ。せんだって小屋の片づけをしたら出てきたもの。何年も前に敷地内のヌルデの木に生息していた虫こぶを蒸して、干しました。もうすっかりなくなったと思っていたら、まだだいぶ残っていました。いいグレーの出る貴重な染め材です。

枇杷の葉は、ちょっと前まで生葉でしか染められないと思い込んでいました。でも、ある時試しに乾燥葉を煮だしたら、生葉とはまたちがういい色が出て驚きました。以来、いつでも使える材料として重宝しています。
ただし、煮るときは、ソーダ灰を入れてアルカリ水にしてから。そして漉した後は、何度もひしゃくで液をすくいあげてはまたバケツの中に落とし、空気に触れさせます。そうすると次第にきれいな赤みを帯びた液に変身。1番液と2番液を一緒にして布を入れます。

ゴバイシのほうは、昔から濃染処理にも使う素材です。材料たっぷりだったせいか、かなり濃いめの色になりました。1時間ほど染め液につけてから、鉄媒染液に。

しだいにグレーになります。素材によっては黒に近い色にも。

まだらの模様のシャツ。簡単そうでむずかしいまだら模様、うまく入ってほっとしました。

真ん中の絹の靴下の白とグレーの間の部分の色に注目。ぼんやりですが、紫色になっています。ゴバイシは、うまくいくと、紫がかったグレーになる素材なのです。きょうは、ほんのわずか紫色っぽく見える程度のグレーにしかなりませんでしたが、参加者の皆さんには満足いただけました。

自作のスカートに模様をつけてご持参なさった常連さん。いつも手の込んだ模様付けをしてこられるので、洗った後が楽しみです。

冬は、比較的時間があるので、家でも染めに専心しようと思うのですが、作業場が半屋外にあるため、なかなかその気になれません。だから私にとっても久しぶりの染めでした。やっぱり楽しい。

私が染めた、マスク。作ったのは、料理家の種の実caieさん。暮らしの学校のショップで見つけた呼吸のしやすいマスクです。真っ白いのを買って、染める機会を待っていました。可愛らしい春の色に染まって満足です。

今回は参加人数が少なかったので、大きな布の染めが何枚もできました。染められる量は、参加人数やその折の染め液の量、進行具合などによるので、その旨、ご承知ください。
来月は、第三土曜日の4月17日に開講します。染め材料には、萌え始めた若草を使うつもりですが、採取が出来な場合は、別の素材とするかもしれません。お申し込みは、どんぐり工房におねがいいたします。