ゴールデンウィークです。
行楽客が日本中を東へ、西へ、南へ、北へと移動します。春から初夏に向かう季節ですから湖のレジャー、休日というのも悪くないでしょう。
鳴沢湖も立派な湖ですが、行楽客が遠方から大勢押しかけることはない場所だと想像されます。それは決して、この湖が魅力ないということを意味するわけではありません。
鳴沢湖は群馬県にある人造湖で、農業用水の水源に利用されています。かつては高崎市の補助用水としても利用されていたといいます。実際、高崎の市街地からは決して遠くありませんし、山を分け隔てて行く場所でもありません。
竣工は昭和二十五年、面積約十八ヘクタール、水深は最大で十七メートルです。
ここではボートや桟橋でワカサギ釣りが楽しめますし、観光用のボートもあります。
湖畔の散策コースも整備されていて、水鳥たちと語らいながらのひと時は、凡人を詩人にしたり、哲学者にしたり、宗教家にしたりします。そんな湖です。
周囲は小高い丘のようになっていて、山深い場所とまではいきません。地図から読み取ろうとしても、想像は裏切られるかもしれません。近くにある榛名山のイメージから、高い山を想像してしまいがちですが、ここは都市近郊のオアシスです。
このギャップを越えると、何とも心地よい場所に思えてきます。おそらくわざわざ遠方からここへ来るという人はいないでしょうが、榛名観光や観音霊場のついで、軽井沢や草津温泉の途中に寄るには最適かもしれません。もし弁当があったら、ここで食べるというのもいいだろうと、想像が膨らみます。
こんな静かな湖を骨で聴きます。⇒ 骨で聴くドットコム