(1)静かな日曜の朝を迎えて、雨の予報が薄曇りでわずかに陽が射すおだやかな4月だ。明日の朝早くにはポール・マッカートニーさんが来日して火曜から大阪、東京での日本5公演が予定されている。最終日の28日は66年にビートルズとして来日して公演した日本武道館での10万円コンサートも予定されている。
あの時と同じような誰もが近づけない半円形の高いステージが見られるのか、時代は変わってメモリアルなコンサートになる。
需要と供給の経済バランス原理から10万円コンサート(料金には賛成しかねるが)もソールドアウトと聞いている。マッカートニーさんも72才と年を重ねてはいるが(昨年5月は来日しながら不慮の病気で全ステージ中止ということもあったが)、米国、南米などのツアーもこなして元気なところを見せている。
「ビートルズ」のマッカートニーさんという印象が強いので、ソリストとしてのマッカートニーさんには今ひとつ傍観者でしかない。
(2)静かな朝のせいでぼんやりと日本の今について少し考えを巡らせてみた。安倍政権が誕生して大胆な金融緩和策で円安株高効果を生んで、株価が十数年ぶりかで一時2万円台を記録したとか景気のいい話を聞くが、円安は物価高を招いてそもそも政府、日銀は物価目標2%上昇を目指しているのだから賃上げをしたって物価高に追いつけないギャップ社会で、株価上昇ばかりが注目される経済社会は結局は大企業、投資富裕層が利益をこうむって、実体のない期待感が経済ダイナミズムの仮想景気社会でしかない格差社会だ。
(3)政治、経済と国民、生活が分離し、国民の中でも富裕層とその他大勢が分離した2極分離社会でもある。13年の所得統計では最大6.5倍の所得格差を生じている。生活保護者も250万人を超えてさらに記録を更新中だ。
政治と国民が分離した統一地方選は投票率が50%を割って無投票当選も20%を超える政治無関心を呼んで、安倍内閣は着々と思いのままに米国追随、同盟関係強化の中で政策ナショナリズムの基盤固めを進めている。
(4)沖縄普天間飛行場移設問題は沖縄県民の意思、負担を顧みずに、政府は辺野古移設が唯一の解決策として埋め立て工事計画を進めて、さらに沖縄に重い基地負担を強いる。統治機構からすれば本土と沖縄はあきらかに分離されており、沖縄の米軍による治外法権化が持続する。
手を差し伸べる方法論(methodology)は「国民の意思」だが、安倍首相は(高度な)政治判断にはそぐわないとして住民投票法実施には否定的な考えだ。県民の支持を受けた翁長知事が安倍首相と会って辺野古移設阻止をすると伝え、政府と沖縄の全面対決となっている不幸だ。
(5)学術研究機関は、昨年もLED研究開発で3名の日本人科学者がノーベル物理学賞を授賞したが、国内では研究、医療不正、疑惑が相次いでパラダイム(paradigm)が崩壊しており、ノーベル賞効果もどこ吹く風のマイナス効果だ。
高度な研究機関のパラダイムの崩壊は、社会の質向上にダメージとなって降りかかるだろう。
(6)振り返るまでもなく、こうも「浮ついた社会」もないものだと思うが、国民の危機感は政治無関心が示すとおり伝わってはこない。島国として脅威に不慣れな小市民的国民性といってしまえばそうだが、ひとつ、ひとつ地に足をつけての問題解決、取り組みが必要なのはいうまでもない。
政治手法がそうだから今の日本は国民の一体感に欠ける、時代を動かすダイナミズム(dynamism moves the era)がない。
もちろん日本にだけ限ったことではなくて、世界的な検証問題でもある。時代を動かすダイナミズムがないから、テロという身勝手な自己主張がまん延する。
政治、経済、文化で世界をひとつにした「ビートルズ」の出現が待たれる。
予報に反して明るい日差しが射してきた。
あの時と同じような誰もが近づけない半円形の高いステージが見られるのか、時代は変わってメモリアルなコンサートになる。
需要と供給の経済バランス原理から10万円コンサート(料金には賛成しかねるが)もソールドアウトと聞いている。マッカートニーさんも72才と年を重ねてはいるが(昨年5月は来日しながら不慮の病気で全ステージ中止ということもあったが)、米国、南米などのツアーもこなして元気なところを見せている。
「ビートルズ」のマッカートニーさんという印象が強いので、ソリストとしてのマッカートニーさんには今ひとつ傍観者でしかない。
(2)静かな朝のせいでぼんやりと日本の今について少し考えを巡らせてみた。安倍政権が誕生して大胆な金融緩和策で円安株高効果を生んで、株価が十数年ぶりかで一時2万円台を記録したとか景気のいい話を聞くが、円安は物価高を招いてそもそも政府、日銀は物価目標2%上昇を目指しているのだから賃上げをしたって物価高に追いつけないギャップ社会で、株価上昇ばかりが注目される経済社会は結局は大企業、投資富裕層が利益をこうむって、実体のない期待感が経済ダイナミズムの仮想景気社会でしかない格差社会だ。
(3)政治、経済と国民、生活が分離し、国民の中でも富裕層とその他大勢が分離した2極分離社会でもある。13年の所得統計では最大6.5倍の所得格差を生じている。生活保護者も250万人を超えてさらに記録を更新中だ。
政治と国民が分離した統一地方選は投票率が50%を割って無投票当選も20%を超える政治無関心を呼んで、安倍内閣は着々と思いのままに米国追随、同盟関係強化の中で政策ナショナリズムの基盤固めを進めている。
(4)沖縄普天間飛行場移設問題は沖縄県民の意思、負担を顧みずに、政府は辺野古移設が唯一の解決策として埋め立て工事計画を進めて、さらに沖縄に重い基地負担を強いる。統治機構からすれば本土と沖縄はあきらかに分離されており、沖縄の米軍による治外法権化が持続する。
手を差し伸べる方法論(methodology)は「国民の意思」だが、安倍首相は(高度な)政治判断にはそぐわないとして住民投票法実施には否定的な考えだ。県民の支持を受けた翁長知事が安倍首相と会って辺野古移設阻止をすると伝え、政府と沖縄の全面対決となっている不幸だ。
(5)学術研究機関は、昨年もLED研究開発で3名の日本人科学者がノーベル物理学賞を授賞したが、国内では研究、医療不正、疑惑が相次いでパラダイム(paradigm)が崩壊しており、ノーベル賞効果もどこ吹く風のマイナス効果だ。
高度な研究機関のパラダイムの崩壊は、社会の質向上にダメージとなって降りかかるだろう。
(6)振り返るまでもなく、こうも「浮ついた社会」もないものだと思うが、国民の危機感は政治無関心が示すとおり伝わってはこない。島国として脅威に不慣れな小市民的国民性といってしまえばそうだが、ひとつ、ひとつ地に足をつけての問題解決、取り組みが必要なのはいうまでもない。
政治手法がそうだから今の日本は国民の一体感に欠ける、時代を動かすダイナミズム(dynamism moves the era)がない。
もちろん日本にだけ限ったことではなくて、世界的な検証問題でもある。時代を動かすダイナミズムがないから、テロという身勝手な自己主張がまん延する。
政治、経済、文化で世界をひとつにした「ビートルズ」の出現が待たれる。
予報に反して明るい日差しが射してきた。