(1)日本でも持病を隠して自動車運転して突然意識を失って大事故につながるケースがあったが、先日の150人を乗せたドイツ格安航空会社の旅客機墜落事故では機長が席を外してコックピットを離れたあと、副操縦士がコックピットのドアを閉めたまま機長を閉めだしてひとり無反応の中で下降操縦し、山岳地帯にスピードを落とさずに墜落したといわれる。
その後の調査では副操縦士に心身の病気歴の疑いのあることがわかり、この墜落事故も副操縦士の意図的な行為との見方も出ている。
(2)副操縦士の病歴は航空会社も把握しておらずに副操縦士が隠していたものとみられる。冒頭の自動車事故も旅客機墜落事故も重大な持病、病歴を自ら申告すれば免許は取得できずに取り消され、「自己保身」からは隠すことが大概の人間の本能だ。
医師が自動車運転、旅客機操縦に不適格性を本人に伝えても、自覚症状がなければあるいは自暴自棄にでもなれば自ら従うこともないのが「自己保身」、意図のなせる業だろう。
(3)ドイツでは今回の旅客機墜落事故を受けて、医師が患者の病歴を事前に勤務先に知らせるべきなのか、高度な個人情報として本人以外には守秘すべきなのかの議論(報道)が起きている。
当然のことながら事前に副操縦士の重大な病歴が医師により航空会社に伝えられ操縦に不適格性と判断されていれば、安全対応はとられて150人の生命は守られた可能性が高い。
(4)「150人」もの乗客、乗務員の生命にかかわる究極の(ultimate)の問題なだけに、「ひとり」の高度な個人情報の守秘に勝る医師の航空会社への通知責任があるのは狭い教義での正当性がある。
一方で医師には職務上に知り得た個人情報を外部に漏らしてはならない守秘義務も強く求められている。個人の病歴をむやみに外部に通知されては「弱み」を公にして社会的不利益をこうむり、誤解を与える恐れが大きく、それで安心して治療を受ける意思、意欲を妨げ健康社会を持続することなどできないからだ。
(5)どちらも非常にデリケートな重大問題を抱えており、あわせて他人の安全、生命にかかわる重大問題に影響を及ぼすトライアングル・クライシス(triangular crisis)だ。
本人の自覚、自律性に訴える、寄り添う、頼るのが方法論(methodology)だが、それで覚悟の行為には無意味だ。
「免許・資格」認定の段階で一般人とは違う健康状態の厳格な審査基準を設けるのはやむを得ない。
(6)「業務上」資格の「責任」の大きさ、重さを日常的に理解するトレーニング・スコア(score)の分析、その過程での公的機関、事業主が「信頼性」を把握、管理するシステム・プログラムの必要性、工夫、履行があっていいだろう。
トライアングル・クライシスの中心軸にできるだけ三者が「寄り添い」危険を排除しあうのだ。
その後の調査では副操縦士に心身の病気歴の疑いのあることがわかり、この墜落事故も副操縦士の意図的な行為との見方も出ている。
(2)副操縦士の病歴は航空会社も把握しておらずに副操縦士が隠していたものとみられる。冒頭の自動車事故も旅客機墜落事故も重大な持病、病歴を自ら申告すれば免許は取得できずに取り消され、「自己保身」からは隠すことが大概の人間の本能だ。
医師が自動車運転、旅客機操縦に不適格性を本人に伝えても、自覚症状がなければあるいは自暴自棄にでもなれば自ら従うこともないのが「自己保身」、意図のなせる業だろう。
(3)ドイツでは今回の旅客機墜落事故を受けて、医師が患者の病歴を事前に勤務先に知らせるべきなのか、高度な個人情報として本人以外には守秘すべきなのかの議論(報道)が起きている。
当然のことながら事前に副操縦士の重大な病歴が医師により航空会社に伝えられ操縦に不適格性と判断されていれば、安全対応はとられて150人の生命は守られた可能性が高い。
(4)「150人」もの乗客、乗務員の生命にかかわる究極の(ultimate)の問題なだけに、「ひとり」の高度な個人情報の守秘に勝る医師の航空会社への通知責任があるのは狭い教義での正当性がある。
一方で医師には職務上に知り得た個人情報を外部に漏らしてはならない守秘義務も強く求められている。個人の病歴をむやみに外部に通知されては「弱み」を公にして社会的不利益をこうむり、誤解を与える恐れが大きく、それで安心して治療を受ける意思、意欲を妨げ健康社会を持続することなどできないからだ。
(5)どちらも非常にデリケートな重大問題を抱えており、あわせて他人の安全、生命にかかわる重大問題に影響を及ぼすトライアングル・クライシス(triangular crisis)だ。
本人の自覚、自律性に訴える、寄り添う、頼るのが方法論(methodology)だが、それで覚悟の行為には無意味だ。
「免許・資格」認定の段階で一般人とは違う健康状態の厳格な審査基準を設けるのはやむを得ない。
(6)「業務上」資格の「責任」の大きさ、重さを日常的に理解するトレーニング・スコア(score)の分析、その過程での公的機関、事業主が「信頼性」を把握、管理するシステム・プログラムの必要性、工夫、履行があっていいだろう。
トライアングル・クライシスの中心軸にできるだけ三者が「寄り添い」危険を排除しあうのだ。