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いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

有権者の過半数が無投票。 non voting of a majority of a voter

2015-04-13 19:42:41 | 日記
 (1)昨日統一地方選前半の投開票が行われ、これまで深刻な国政対立問題、課題のある首長選挙で敗退が続いていた自民与党系の知事が今回は現職の強みをいかして10選挙区すべてで当選し悪い流れを踏み止まり、道府県議選でも議席を伸ばした。

 共産党は自民党1強時代の行き場のない有権者の唯一の政策対抗軸として、衆院選での躍進の勢いを持続して道府県議選でも大きく議席を伸ばした。

 (2)知事選の投票率が47.20%で初めて50%を割り込んで(報道)、道府県議選でも45.35%と過半数を割り込んでいる。
 近年の選挙は政策、立案(能力)、イデオロギー論争よりは印象、人気投票の傾向が鮮明になって、ポスターは美系の笑顔が並びタレント性が強調されたものだ。

 政治がイデオロギー(ideology)対立から経済、暮らし優先の小市民的意識(consciousness of the middle class)が支配して、政策、イデオロギー(思想統治だけでない信念、信条、哲学)の選択に大きな振り幅がなくて、その分印象、人気、地元密着が先行する選挙手法、傾向が強くなっている。
 今回の統一地方選でも地元の原発再稼働も争点にならずに(報道)、生活、暮らしの実利が優先した。

 (3)当然のように国民、市民の選挙への関心は薄くなり投票率は毎回、前回分を割り込む低投票率となっている。有権者の過半数が投票しない(non voting of a majority of a voter)選挙での支持、当選の意味は、結局は支持層、既得権益層に向けた利益誘導型の狭い了見の政治手法を助長するだけで、政治腐敗、政治とカネの劣化政治を引きずることにつながるものだ。

 有権者の過半数の投票回避行動は、この「政治体系」に白紙委任を与えるだけのものとなり、その責任は重いがその自覚は感じられない。

 (4)政府は続く低投票率解消に選挙投票権を18才に引き下げて有権者の政治意識改革をはかろうとしているが、選挙が政策、立案(能力)、イデオロギー選択に回帰しなければ問題解決にはつながらないだろう。

 来年の参院選と続く衆院選では安保法制、憲法改正問題が争点としてクローズアップされてくるので、「今度」は政治、政策無関心ばかりとは言っていられないことになる。

 (5)安倍自民党1強時代を反映した選挙が続く中で野党第1党の民主党の低迷が続き、反転攻勢の展望は開けないでいる。反転攻勢を目指した現在の体制も09年民主党政権時の自作自演の政権崩壊の「失敗」を担った同じ顔ぶれの政治家が執行部を構成していては、国民、有権者からの期待、支持を集めることなど土台無理な話だった。

 今回の統一地方選では眼の治療の岡田代表に代わって枝野幹事長、蓮舫代表代行が全国を回ったといわれているが、ともに民主党政権時の福島第一原発事故対応、説明に行政刷新、事業仕分けで迷走、混乱した印象が強く残り、国民の信頼、信用には土台つながらないものだ。

 (6)岡田代表自身が民主党の再建、復活には時間がかかると言っているとおり、自暴自棄の政権崩壊からの再出発なのだから、将来を見据えた、担(にな)える比較有能な若い政治家で固めて出直すぐらいの政治度量(magnanimity)が国民の理解を得るには必要だった。方向性を間違えている。

 国民の過半数が占める政治無関心層を政治に戻すには、小市民的国民の関心事である経済、生活、雇用、暮らしの今後の行方、動向が問題、課題となってくる。

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