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いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

戦闘機異常接近。 extraordinary approach of a fighter plane

2014-06-12 20:09:56 | 日記
 (1)東シナ海の公海上を監視飛行中の自衛隊機に中国軍戦闘機が30メートルの異常接近する(日本政府発表)事態がまた起きた(今日、中国政府は自衛隊機が異常接近したとの映像を公開ー防衛相はその事実はないと反論)。

 5月にも同様の中国戦闘機による異常接近があったばかりだ。日本政府、防衛相はただちに中国側を批判、中国駐日大使を外務省に呼んで厳重抗議した。
 日本政府は前回も同様の外交ルートを通した中国側への抗議をしたが、中国駐日大使からは日本側の責任を指摘するだけでまったく日本側抗議など意に介さないばかりの態度のくり返しだ。

 (2)問題の根本原因が解決、解消されないからだが、そのための政府間の話し合いさえ行われないのだから、抗議などしてみたってそもそも両国間の正式な外交ルートの政治課題問題ともなっていない。

 尖閣諸島を巡って日中双方が領有権を主張して、両国の防空識別圏が一部重複している東シナ海だ。
 この「事実関係」を残しておいて、日中双方が軍事的異常接近をくり返すのは当然のことだ。

 (3)日中双方が、偶発的な軍事的衝突の危険回避のための海上連絡システムの構築の必要性を唱えながらも、そもそも双方の主権争いが続いている領域でのことなのでどちらも後退して非武装非軍事領域(anti military territory)をつくりだそうなどと考えない「確執」領域のことだ。

 それでも戦闘機、軍事機同士が数十メートルの距離に異常接近するとか、艦船がミサイルレーダーを照射するとか、ひとつ間違えれば大変な事態を招く極めて危険な行為であり領域であることは間違いのないことで、このまま放置することはできない。

 (4)東シナ海の公海上は日米安保、軍事同盟体制による米軍機も飛行するルートであり、これは集団的自衛権の問題ではない日本固有の個別的自衛権の問題だ。
 安倍首相としては集団的自衛権の行使容認に執着する以前にまずこの日中軍事機の異常接近、艦船ミサイルレーダー照射問題の東シナ海の安全解決に取り組むべき緊要課題だ。

 昨日国会では与野党党首討論が開催されたが集団的自衛権に終始して、個別的自衛権の整備、東シナ海での日中対立課題について戦闘機異常接近を取り上げて議論することがなかった。

 (5)安倍首相からは民主党に対して集団的自衛権について民主党の考えを聞いたことがないと党内議論、コンセンサスの不足、不備を指摘したが、民主党代表こそ東シナ海の危険緊要課題について政府、安倍首相の安全政策、対応について質(ただ)すべきことであった。

 党首討論では民主党代表は安倍首相に対して「演説して自分に酔っている」(報道)とロジック批判したが、民主党をはじめ野党も安倍ロジック(logic)に踊らされて緊要課題を忘れて見過ごしてフラフラしている状態ではないのか。

 (6)国民の過半数が安倍政権の重要政治課題に反対しながら比較高い内閣支持率を維持しているのは、安倍首相にまだしもポリシー(policy)、信念(belief)があり、軒並み支持率ヒト桁台の野党にはポリシー、信念がないことが要因だ。

 東シナ海の領有権、防空識別圏問題に手がつけられずに放置して戦闘機の異常接近がくり返されて、そのたびに中国駐日大使を呼び厳重抗議しそれに駐日大使が責任は日本にあると反論する、むなしい非生産的な政治外交対応をいつまで続けるのか。

 (7)東シナ海の偶発性、危険性は確実に高まっている。集団的自衛権の事例対応などという理論的検証の机上論ではない、個別的自衛権の現実危険対応が迫っている。

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