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いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

憲法改正と選挙。 constitutional law revision and election

2013-04-10 20:04:25 | 日記
 (1)安倍首相が憲法改正(constitutional law revision)論議の中で、国民の2分の1以上が憲法改正に賛成しても国会議員の3分の1が反対(国会発議に3分の2以上が必要)すれば改正発議も出来ないのはおかしいと、憲法第96条(憲法改正手続き)の改正を目指す発言をしているが、国の基本法の改正にそうあせることはない。

 仮に2分の1以上の過半数の国民がそう望むなら、選挙の争点にして過半数の支持を受けて国会勢力の多数を確保して本来、時の政権構想、思想に偏って一部勢力が意図的に策略として改憲するのを防ぐ重い、高い改憲発議ハードルを国民の支持を背景にして堂々とクリアーしたらいいのだ。

 (2)安倍首相の政治手法は、独立した立場の日銀への圧力に国会機能としての日銀法の改正(同総裁の否認)をチラつかせて、制度側面の都合のいい変更から意向に沿わせようという強引さがあり、持論の自主憲法制定に向けてもまずは国会機能として憲法第96条改正(発議権を3分の2から2分の1へ変更)を目指すものだ。

 経済回復政策、金融緩和主導優先での国民の高い内閣支持率を背景に今夏の参院選で衆参ねじれ国会を解消して本格的な憲法改正論議を展開したいところだ。

 (3)現行憲法下での憲法第96条改正に向けては、ねじれ国会をうけて憲法改正で政策が一致する野党の協力が必要であり、政策的にも近いといわれる日本維新の会との協議が注目されている。

 昨日も安倍首相と日本維新の会共同代表の橋下さんが何度目かの会談をして、政府与党は他の野党との国会協力問題もあり慎重な言い回し(争点隠し)だが、橋下さんは参院選で憲法改正、第96条改正を大きなテーマとして争点にすることを明言(報道)している。憲法改正論議もいよいよ本格的な政治テーマになってくる様相だ。

 (4)憲法改正論議も中身は多様だ。世界大戦敗戦による①米国占領政策として日本に押し付けられた憲法を、②日本国民自らがつくる自主憲法の制定、③理念上は平和憲法として高い理想、思想の現行憲法であり、④第9条(戦争の放棄)の解釈、理念拡大(個別的自衛権、集団的自衛権、国連安全保障体制)、⑤新しい時代に合った文言、内容(環境権、情報権)整備など、より具体的で明確な憲法改正問題点、論議を十分国会、国民の中で検証、消化し、精査しての説明責任が欠かせない。

 (5)そういう憲法改正の核心課題を差し置いて第96条改正に特化する現在の憲法改正論議は、国、国民にとって最重要問題にもかかわらず政治勢力の自己都合的利益主義であやうさ、もろさを憶える。

 憲法改正テーマの争点が参院選がふさわしいのか、政権を争う衆院選がふさわしいのか、その前に時間をかけてでも各政党の憲法改正観、具体的改正内容、論点整理、意図、説明が絶対条件だ。あせることはない(there is no need of a hurry)。

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