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いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

県内移設と施設返還のシンメトリー。 symmetry in the okinawa affairs

2013-04-06 19:54:58 | 日記
 (1)日銀を、意のままの総裁を送り込んで懐柔した安倍首相が威勢をかって(vigorous)沖縄を変えようとしている。沖縄の普天間飛行場の移設は辺野古沖移設で前自民党政権時代に日米合意しており、安倍政権もその方針を堅持している。

 2月のワシントンでの日米首脳会談を受けて、早速日本政府は辺野古沖埋立て申請を沖縄県知事に提出して日本政府の意思、立場を米国政府に示して見せた。

 (2)今度は日本政府の要請に基づく沖縄米軍嘉手納基地より南の6施設、区域の返還計画が日米両政府から発表された。沖縄に駐留米軍基地の70%以上が集中する異常性に、米軍使用施設の返還で沖縄の「負担軽減」のデータをも示すためのものだ。

 当初米国政府は施設返還時期の明記に反対した(報道)と言われて、しかし駐留米軍基地の集中化、普天間飛行場の県内施設に強く反対する沖縄を「説得する根拠」として安倍首相が強く主張して、施設返還時期を明記されることになったと言われている。

 (3)早くて13年度補給地区進入路返還から普天間飛行場の22年度返還、那覇港湾施設の28年度返還まで、そしてそれぞれに「またはその後」と一応の目安としたものだ。しかも米国政府からは、この施設返還計画実施の前提として普天間飛行場の辺野古沖移設の日米合意履行が条件とされている。

 安倍政権(または日米両政府)が沖縄に負担軽減による施設返還の見返りに、辺野古沖埋立て許可、県内移設譲歩(つりあい symmetry)を求めたものだ。思考的には効果もこれではつりあいのとれない帳消しだ。

 (4)沖縄の一貫した県内移設反対姿勢の変わらない中で、安倍政権は日米合意に基づく米国との外交戦略として政策既定路線に従って沖縄基地問題を方針どおりの事実化を目指している。

 背景には①沖縄に駐留米軍基地の70%以上が存在することを容認する過半数の国民意思(直近世論調査)に、②日銀を懐柔して円安、株高に転じて、長引くデフレ脱却に向けた大胆で前代未聞の日銀金融緩和策による経済回復基調にある安倍政権の③「現在自信」と④高い内閣支持率だ。

 (5)日米関係は、TPP交渉参加表明問題、沖縄基地問題ともに双方の都合、事情をブレンド(blend)した、本質をあいまいにした「決着」で体裁だけはとりつくろった張り子の虎方式だ。

 安倍政権の張り子の虎の「威勢」が経済も沖縄をも変えていくのか、安倍政権の用意周到戦略は着々と打つ手は打ってターゲット(target)を締めつけて、台風のように勢力を巻き込んで進む突然変異性はある。党内抗争の前民主党政権では出来なかった政策推進力だ。

 (6)県外移設一辺倒の沖縄が、仮に経済回復、賃上げのデフレ脱却社会と施設返還の事実化の政府威勢の中で、どのような判断、説明力を示せれるのか試練が注目される。

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