(1)将棋界最高峰の第71期名人戦が行われている。3期連続で森内名人(42)と羽生王位(42)が対戦する異例の名人戦だ。第1、2局は森内名人が勝利した。
名人戦はA級リーグ棋士の最高実力者10人が数か月をかけた総当りリーグ戦の結果、最上位成績者が挑戦資格を獲得する熾烈(しれつ)で激闘の挑戦権争いの最高峰将棋戦だ。
名人戦の挑戦権争いリーグ戦だけでも王座決定戦に匹敵するほどの限られた実力者同士の密度、精度の高い将棋戦が展開される。
毎回(毎年)同リーグ戦下位2名が降格して昇格者と入れ替わるという厳しい勝負環境にある。
(2)69期に森内さんに名人位を奪われた羽生善治さんは、次のこの最高峰の70期名人戦挑戦者リーグ戦を全勝で勝ち上がり未曾有の圧倒的な実力を示しながら、しかし森内名人との名人戦7番勝負では敗退している。
今期(第71期)は同リーグ戦を8勝1敗とわずかに1敗はしたが、やはり他を圧倒する高い実力を示して連続で森内名人への挑戦となった。
(3)スポーツを含めて長い勝負世界の歴史の中で、それぞれの時代を代表するチーム、プレーヤーの「実力」を比較検証(comparative verification)することなど無意味で、実際環境、基盤、条件も違う中で公平、公正に実力比較など出来るはずもないことだ。
興味本位で史上最強チーム、プレーヤーというのを選出する企画はあるが、人気、欲求満足、叶わぬ夢にすぎない。
(4)それでは、正に同じ時代に同じ基盤、条件、環境の中で三度連続で将棋最高峰の名人戦を争う森内名人と羽生王位の比較実力度(comparative proficient)は、どう評価できるのか。
この2年間に限定しても、羽生王位がくり広げてきたのは正に将棋界最高峰実力者リーグ戦でのわずか1敗という文句のつけようのない圧倒的な「実力」だ。
羽生善治さんは史上初めてのただひとり7冠全制覇の別格の実力者であり、森内名人に先駆けて名人位を獲得している。
(5)一方名人戦7番勝負に限っていえば、森内名人は直近2期にわたってこの突出した羽生さんから名人位を奪い、挑戦を退けている実力者だ。この間、年間の他将棋戦では極度の不調、不振の年でも名人戦に限って羽生王位に勝利するという「実力」だ。
1局2日制、7番勝負という対局長丁場の名人戦に向いている思考力ともいわれ、また同年の羽生王位に強い相性のジンクスも出てくる。
(6)現時点での名人戦での森内名人の実力優位性は変わらないが、待ち受ける立場の優位性でもあり、最高実力者揃いの熾烈で激闘の同リーグ戦を連続で圧倒して勝ち抜いた羽生王位の安定した相対的総合実力もさすがという最高実力評価といっていいだろう。
名人戦はA級リーグ棋士の最高実力者10人が数か月をかけた総当りリーグ戦の結果、最上位成績者が挑戦資格を獲得する熾烈(しれつ)で激闘の挑戦権争いの最高峰将棋戦だ。
名人戦の挑戦権争いリーグ戦だけでも王座決定戦に匹敵するほどの限られた実力者同士の密度、精度の高い将棋戦が展開される。
毎回(毎年)同リーグ戦下位2名が降格して昇格者と入れ替わるという厳しい勝負環境にある。
(2)69期に森内さんに名人位を奪われた羽生善治さんは、次のこの最高峰の70期名人戦挑戦者リーグ戦を全勝で勝ち上がり未曾有の圧倒的な実力を示しながら、しかし森内名人との名人戦7番勝負では敗退している。
今期(第71期)は同リーグ戦を8勝1敗とわずかに1敗はしたが、やはり他を圧倒する高い実力を示して連続で森内名人への挑戦となった。
(3)スポーツを含めて長い勝負世界の歴史の中で、それぞれの時代を代表するチーム、プレーヤーの「実力」を比較検証(comparative verification)することなど無意味で、実際環境、基盤、条件も違う中で公平、公正に実力比較など出来るはずもないことだ。
興味本位で史上最強チーム、プレーヤーというのを選出する企画はあるが、人気、欲求満足、叶わぬ夢にすぎない。
(4)それでは、正に同じ時代に同じ基盤、条件、環境の中で三度連続で将棋最高峰の名人戦を争う森内名人と羽生王位の比較実力度(comparative proficient)は、どう評価できるのか。
この2年間に限定しても、羽生王位がくり広げてきたのは正に将棋界最高峰実力者リーグ戦でのわずか1敗という文句のつけようのない圧倒的な「実力」だ。
羽生善治さんは史上初めてのただひとり7冠全制覇の別格の実力者であり、森内名人に先駆けて名人位を獲得している。
(5)一方名人戦7番勝負に限っていえば、森内名人は直近2期にわたってこの突出した羽生さんから名人位を奪い、挑戦を退けている実力者だ。この間、年間の他将棋戦では極度の不調、不振の年でも名人戦に限って羽生王位に勝利するという「実力」だ。
1局2日制、7番勝負という対局長丁場の名人戦に向いている思考力ともいわれ、また同年の羽生王位に強い相性のジンクスも出てくる。
(6)現時点での名人戦での森内名人の実力優位性は変わらないが、待ち受ける立場の優位性でもあり、最高実力者揃いの熾烈で激闘の同リーグ戦を連続で圧倒して勝ち抜いた羽生王位の安定した相対的総合実力もさすがという最高実力評価といっていいだろう。