◆マルチプレイヤー機
日本のゲームセンターでお馴染みのマルチプレイヤーの競馬ゲームは、カジノにもあります。その代表作と言えばシグマ社の「ザ・ダービー マーク III」でしょう。日本では1981年に発売されたこの機種は、数年後にはラスベガスでも人気を博し、ストリップエリアの多数のカジノに設置されていました。
シグマ社が無くなってしまった現在ではさすがに殆ど見られなくなっていますが、ダウンタウンの「The D(旧フィッツジェラルド)」の2Fでは、周辺に記念写真をフェイスブックに投稿できるカメラまで設置して、今も現役で稼働しています。また、ワタシは確認はしていませんが、MGMグランドにもあるそうです。
The Dの「ザ・ダービー」。このような記念写真を撮影してフェイスブックに投稿できるターミナルが設置されている。
しかし、機械動作が多いメカ競馬ゲーム機の開発費用は、リールマシンと比較すると桁違いにかさみ、売値も高価になります。また、故障対応や消耗部品の供給などメンテナンス体制の問題もあるため、作る方にしても買う方にしても何かとハードルが高い機械であるせいか、ここしばらくのG2Eショウでは、この分野に手を出す酔狂なメーカーを殆ど見かけておりませんでした。
そんな中、スロベニアに本社がある「Alfastreet」というメーカーは、「Royal Derby」というメカ競馬ゲームを昨年に引き続き出展してきただけでなく、今回はその機構を応用したボートレース「Wet Race」を新たに出展してきました。
Royal Derby。昨年に続いて2年連続の出典だが、サテライトとビルボードが除かれているところが昨年と異なる。
Wet Race。Royal Darbyの筐体がベースだそうだが、どのような意図でこんなものを作ってきたのだろうか。
そしてまた、コナミも「Fortune Cup」という競馬ゲームを出展していました。
コナミが、日本のゲーセン向けの競馬ゲームを開発をしなくなって結構経つと思っていたので、ちょっとびっくり。ゲーミング用としてわざわざ開発したのだろうか。
いずれも来場者から高い注目を浴びていました。ただ、業界人だからと言って目が利く人ばかりとは限らず、多くの人は、珍しいものや新しい技術を効果的に見せつけられると、案外簡単に騙されてしまうものです。かつて、日本のアーケードゲーム業界のショウで毎回行われていた来場者による人気出展機種アンケートは、上位に入るとヒットしないなどというジンクスも囁かれたりしていました。そういう意味では、今回のショウで話題の中心になっているスキルゲームやVRゲームなども含んで、話題としては面白い機械ですが、市場ではまだしばらくは様子見が続くのではないかと思います。
◆スロットマシン
スロットマシンは、19世紀末にチャールズ・フェイが発明した「リバティベル」に始まり、爾来コインホッパー、ステッパーモーター/バーチャルリール、プレイヤートラッキングシステム、ワイドエリアプログレッシブ、クレジットプレイ、マルチラインビデオスロット、チケットイン/チケットアウトなど、蒸気機関の発明に匹敵するようなイノベーションが度々行われてきましたが、そろそろ改革のネタも出尽くしてきたかのように見えます。
メーカーも、サーバーから筐体にゲームをダウンロードする「サーバーベースドゲーミング」とか、エルゴノミクス筐体とか、一つの画面で複数のスロットゲームが同時に遊べるマルチゲームとか、コミュニティボーナスとか、過去のゲーム履歴を保存して次回来場時にそのデータを引き継いでゲームができるとか、裸眼3Dとか、画面の大型化/高輝度化など、様々なトライはしています。しかし、サーバーベースドゲーミング以外はスロットマシンの在り方を変えたとは言い難く、そのサーバーベースドゲーミングも、プレイヤー側の意識としては格別嬉しいというわけでもない程度のものです。
それでも今回のショウでは、ワタシを強く惹きつけたスロットマシンが一つありました。それは、何かイノベーティブな試みがあるわけではありませんが、70年代の初頭に少年時代を送ったワタシにとってはどうしても気になって仕方がないものでありました。
Wacky Races(Bally)。今回のショウでワタシが最も惹かれたスロットマシン。
「Wacky Races」とは、日本では1970年代初頭に「チキチキマシン猛レース」のタイトルで放映されたTVアニメです。ブラック魔王の毎度のマヌケな悪役ぶりや、その相棒(飼い犬?)ケンケンの「ヒヒヒヒ」という笑い声は、ワタシを含む当時のがきどもに忘れ得ぬ印象を残したものでしたが、それが今、スロットマシンとして再びワタシの前に登場したのです。
ブラック魔王は悪役だが、堂々たる主役。
ただ、ネバダでは子供向けのキャラクターを使ったスロットマシンはライセンスが下りないことがあり、過去には、サウスパークやパックマンのスロットマシンがお蔵入りとなったという例もあります。しかし、ポパイやベティ・ブープなど、ある程度年月を経たアニメは許容されています。チキチキマシン猛レースが果たして無事にライセンスを得られるかどうかはわかりません(ショウ出展時に既に得ているとは限らない)が、ぜひとも次回ラスベガスを訪れた時にはカジノで見たいものです。
・・・と持ち上げましたが、会場で試遊してみた限りでは、実はけっこう残念な機械になりそうな予感もします。一つには、キャラクターの絵がオリジナルと微妙に異なるように感じます。それはまあ置くとしても、5種類用意されているボーナスゲームが、どれもあまり面白いと思えませんでした。しかし、それでもワタシは、来年のゴールデンウィークにラスベガスを訪れる際には、一度だけでもこれをカジノで遊んでみたいのです。こういう酔狂な客をキャッチする可能性があるのが版権モノの強みというものでしょう。
ところで、ブラック魔王の帽子の下は、どうやら禿げ頭らしいです。
◆本日の夕ごはん
フレモントのバフェイで、ステーキ&プライムリブナイト(税別$15.49)と言うのをやっていたので、行ってみました。
一切れは5~6オンス程度かと思われる。ステーキの見かけはあまり良くないが、これが案外おいしい。
どうせバフェイなんだから大したものではあるめえと高をくくっていたのですが、あにはからんや、ステーキもプライムリブも意外においしかったです。期待していなかったのでなおさら驚いたということもありましょうが、そこらのカフェでステーキアンドエッグスをいただくよりもずっと満足感の高い夕ごはんとなりました。
◆本日のジャックポット
メインストリートステーションでBP8/5のトリプルプレイを打っていたら、こんな手がディールされました。
デルトクワッズの出現確率は4165分の1。そうしょっちゅう起こることではないが、一晩やっていれば1回くらいは出てもおかしくない程度のものではある。
5~Kのクワッズであるところが悔しいと言えば悔しいですが、125*3=375クレジットは、Aのクワッズ(400クレジット)にほぼ匹敵するし、クワッズ以上でもらえる最高5000ドルが当たるスクラッチカードがいっぺんに3枚もらえたので良しとします。
◆本日の残念賞
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