オールドゲーマーの、アーケードゲームとその周辺の記憶

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ローゼン・エンタープライゼス1961(3)ピンボール

2024年06月09日 18時13分59秒 | メーカー・関連企業

セガの前身となった企業の一つ、「ローゼン・エンタープライゼス」が1961年ころに作成したと推察されるカタログシリーズ3回目は、「ピンボール」のページです。

このカタログにはピンボールのページが7ページありますが、そのうち4ページはページを横にして見るようにレイアウトしてあります。そういうわけで、通常の縦レイアウトのページは前回通り上下二分割ですが、横レイアウトのページは左右二分割として少しでも大きく表示できるようにしています。

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1961年ころに作成されたと思しきこのフライヤーには、まだ得点表示をリールではなくランプで行う1950年代半ばの機械が多く含まれています。IPDBを調べると、GottliebもWilliamsも得点表示にリールを使用するようになったのは1955年からで、しかも一気にではなく徐々にでした(Ballyはこの時期、ビンゴ・ピンボールしか作っていない)。

 

ピンボールその1。カタログの8ページ目。シャッフルボードが混じっているが、GotliebとWilliamsの、得点表示をランプで行う旧型機が14機種掲載されている。

ピンボールその2。カタログの9ページ目。上半分のGottlieb製ピンボールリストは、1954年から1961年までのリリース時期まで記載されており、貴重な資料となる。下段の機械4機種はいずれも得点表示がリールになっている。

 

ピンボールその3。カタログの10ページ目。横に見るレイアウトのため、左右二分割にしてある。

 

ピンボールその4。カタログの11ページ目。このページも左右二分割にしてある。右下の「EASY ACES」のバックグラスには、Gottliebが1960年代初頭まで使い続ける「Amusement Pinballs as American as Baseball and Hot Dogs!」のキャッチフレーズが登場している。

 

ピンボールその5。カタログの12ページ目。左右二分割。

 


ピンボールその6。カタログの13ページ目。左右二分割。

横に見るレイアウトの4ページのいずれにも、最下部に「FIRST」で始まる宣伝文句が添えられています。

P.10 ”FIRST" is always second to none for values! (一番の価値は常に他の追随を許さない)
P.11 FIRST prize for FIRST class equipment! (一等賞は最高級の備品から!)
P.12 Always FIRST in qualiity! Satisfaction guaranteed" (常に品質第一! 満足を保証!)
P.13 ”FIRST" always brings you the best-FIRST! (一番は常にあなたにベストを最初にもたらす)

これはつまり、「だから躊躇せずさっさと(我々から)買え」と言いたいのでしょうか。60年代初頭と言えばまだどライバルが殆どいなかったはずと思うのですが、それ以上にそれほど多くのゲーム場があったとも思えません。この当時のローゼン・エンタープライゼスは一種のベンチャー企業だったと言えるのではないでしょうか。

ピンボールその7。カタログの14ページ目。ここから縦に見るレイアウトに戻る。

 

次回「各種自販機」につづく。