前回の記事「謎のピンボール『Fathom (Bally, 1981)』」で、「Fathomなんて記憶にない」、「ひょっとすると日本には輸入されていないのかも」などと述べたところ、二名の方より「日本にもあった」と教えていただきました。どうもありがとうございました。そしてお二人のお話では、設置されていたのは片や大阪のナムコランド、片や東京のプレイシティキャロットと、どちらもナムコのロケだった点で一致していました。
海外製品のディストリビューターを兼ねる大手メーカーがオペレートするロケでは、設置する機械の大部分を自社で取り扱う製品で固めるのが通例です。ワタシに見た覚えがなかったのは、Fathomはナムコがディストリビュートしており、セガやタイトーは自社ロケに導入しなかったからなのかなあと思うことで納得しておこうと思います。
なお、IPDBによれば「Fathom」がリリースされたのは81年8月とのことなので、1981年のAMショウ(81年10月開催)以降82年8月までに製造、販売、発表された機種を収録している「遊戯機械総合年鑑’82」に掲載されていてもおかしくはないものです。
遊戯機械総合年鑑’82のピンボールのページ。この中に「Fathom」はない。
折からのビデオゲームブームの影響か、遊戯機械総合年鑑’82には、ピンボールはわずか2ページ、8機種しか収録されていません。そしてワタシはこれら8種のピンボール機を(当然ながら)すべてどこかで見た覚えがあるというのに、よりによって「Fathom」だけがワタシの意識から避け続けていたのは、まったく狐につままれた思いです。
ところで、前回の記事で掲載した画像はCaitlynが送ってくれたものですが、多くの人が写っていたので「Fathom」の部分のみ切り取っていました。しかしその後Caitlynから、こちらならブログに掲載しても構わないとして、人が写っていない現場の画像を送ってくださいました。
Caitlynから送られてきた画像その1。左から「Flicker (Bally, 1975)」、「Card Whiz (Gottlieb, 1976)」、「Solar Ride (Gottlieb, 1979)、「Bobby Orr Power Play (Bally, 1978)」、そして「Fathom (Bally, 1981)。
Caitlynから送られてきた画像その2。左から「Dixieland (Bally, 1968)」、「Icarus (Recel, 1977)」、「Fathom (Bally, 1981)」、「Quicksilver (Stern, 1980)」、「Eight Ball De Lux (Bally, 1981?)」
ワタシはランプレーンや多階層を多用する機種よりも平面的なフィールドを好むので、ここにある機種はどれも大変魅力的に見えます。そして、よりによってワタシが知らなかった「Fathom」が2台もある意味が不明ですが、ここでプレイができるCaitlynが大変羨ましいです。