水車ボランティア(+山家鳥虫歌)

ボランティア解説員としての見聞から始めた、ボケ防止メモ。12年目。新たに「山家鳥虫歌(近世諸国民謡集)」を加える。
 

万葉集(16)

2017-02-16 11:37:04 | 万葉集
3-320 不盡の嶺に降り置ける雪は六月の十五日に消ぬればその夜降りけり
山部赤人
不盡の山を望て読める歌

富士山の残雪が、旧暦6月の十五日まで残っていれば、その上に今年の雪が降る(こともあるでしょう)。

「6月の十五日」は、毎月15は満月(モチズキ)だから、「ミナズキのモチ」と読むのだそうだ。いいですね~。


記録でみると、富士山の「遅い消雪時期」は9月初旬、「早い降雪時期」は7月初旬であるから、歌の内容に矛盾はない。

おそらく、土地の伝承を歌に詠みこんだのであろう。
自然の不変を感じ取った、赤人のセンスが光る歌だ。

今日の富士山は、ぼやけて見える。
今日明日は温かいそうだ。