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「100年の森林づくり」に思う。

2007年12月15日 | 信州の木材
「100年の森林づくり」加速化推進事業とは、今年度の林野庁補助事業とのこと。その事業に応募した「信州そまびとクラブ」の副理事長さんが来社した。

 千曲川上流域における地域資源としての森林の現状とその持続的な利用に関する調査。で当社の過去から未来にたいする取組みまでの聞き取り調査であった。

 たしかこの3月県の合同庁舎での、研修会の折に発表されたNPO法人ではないですか、と逆質問から入った。確かに4人で売り上げが1200万、そこから経費を抜いて4人で分けたら・・・・・その時発表を聞きながら、長野県の林業がいかに軟弱な地盤の上に存在していて、足元から崩れ落ちていくような気がしたものだった。

 おまけに1200万をかけても材木は100㎥しか出材しなかった現実に、心が沈む思いであった。

 あれから半年。長野県の林業を取り巻く環境が、急速に変化した。
100㎥でも実需がないからしょうがないかと諦めに似た気分があったことは事実だ。

 でも今はそんなことはもう許されないという気分になっている。実需が出たのだ。それも突然とも思える形で、合板工場が国産材に切り替えたということだけで、長野の山をはじめ東北そして北海道と大きな変化がおきている。

 需要に併せてそれなりの供給の体制が整わないままに、今進みつつある。
幸か不幸か、この所の建築着工数の減少で合板の売れ行きも落ち込んでいるので、パニックには至らないが、価格の上昇は始まっている。

 そんなことを交えて話をしていたが、彼は実際に山に入っての作業を止めたとのこと。「子供が二人いるもんで・・・・」「そうでしょうね。」上記の収入ではとても生活していくことは不可能だろうから。「最初は環境から入ったんですよ」
とIターンなのか、Uターンなのか聞きそびれたがこの道に入られて12年と伺った。「入ってみて木は資源だと気がつきました。」と。

 世界中の山を禿山にしながら、自国の木を切捨てにきてきたが、もう許されない。二酸化炭素の問題はもうただならぬレベルだ。
声を大にして言わねばならない。みんな自分が今立っている足元を見つめようと。

                         依田 美恵子
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