まもなく2歳になる孫娘を連れて牧場に山羊を見に行ったのは3ケ月前のことであった。山羊が近づくと柵から離れ、離れると近づいていく繰り返しは笑えちゃう姿だった。
その牧場に100年はゆうに越す赤松がある。その「松ぼつくい」が芝生の上に落ちていた。その「松ぼつくい」で孫娘と遊ぶ。単純にポーン、ポーンと投げるだけだがとてもうれしそう。
転勤してしまって、時たましか会えないからこんな時間を持たないと慣れてくれない。
散々遊んだ後、その「松ぼっくり」を持ち帰り、遊ばせるにはきれいにしなくてはと洗った。不思議なことに翌朝採れたてのような「松ぼっくい」がそこにあった。
義父がきれいなのを採ってきてくれたのかしら、と一瞬考えた。
そうではない。「松ぼっくい」の調湿作用なのだ。花のように開いていた松笠が、ぎゆっと閉じている。枯れているとばかり思っていたのに、調湿作用はしっかりあるのだ。家の中の木材だってそういうけれど、こうしてこの現物を見るとそのすごさに納得である。
あれから3ケ月、孫娘のまだのお気に入りである。小さなかごに入れたり出したりしている。牧場での時間が楽しかったのだろう。大きくなるまでは覚えていないだろうけれど、子育てはそんな日々の積み重ねなのかもしれないと今しみじみと思う。 美恵子
その牧場に100年はゆうに越す赤松がある。その「松ぼつくい」が芝生の上に落ちていた。その「松ぼつくい」で孫娘と遊ぶ。単純にポーン、ポーンと投げるだけだがとてもうれしそう。
転勤してしまって、時たましか会えないからこんな時間を持たないと慣れてくれない。
散々遊んだ後、その「松ぼっくり」を持ち帰り、遊ばせるにはきれいにしなくてはと洗った。不思議なことに翌朝採れたてのような「松ぼっくい」がそこにあった。
義父がきれいなのを採ってきてくれたのかしら、と一瞬考えた。
そうではない。「松ぼっくい」の調湿作用なのだ。花のように開いていた松笠が、ぎゆっと閉じている。枯れているとばかり思っていたのに、調湿作用はしっかりあるのだ。家の中の木材だってそういうけれど、こうしてこの現物を見るとそのすごさに納得である。
あれから3ケ月、孫娘のまだのお気に入りである。小さなかごに入れたり出したりしている。牧場での時間が楽しかったのだろう。大きくなるまでは覚えていないだろうけれど、子育てはそんな日々の積み重ねなのかもしれないと今しみじみと思う。 美恵子