「 ユダヤ古代誌 」 と聖書の違い、その2。
サウル王は、「 アマレク人を家畜もろとも皆殺しにしろ 」 という神の命令に背いてしまった ( サムエル記上15 )。それで神の加護がダビデに移り、ダビデは次々と手柄を挙げるようになる。そんな彼をサウル王は妬み、殺害を図る。
ある時、ダビデを追跡するサウルは、用を足すために洞窟に入った。たまたま洞窟の奥にダビデが潜んでいて、ダビデは 「 サウルの上着の端をひそかに切り取った 」( サムエル記上24、5 )。
これが「 ユダヤ古代誌 」 だと、「 サウルの外衣の毛ぶさを引き抜いた 」 ことになっている。
2つは、かなり印象が違うのではないか。聖書によるとサウルは 「 大の方 」 だったような感じがするが、「 ユダヤ古代誌 」 だと 「 小の方 」 だったように見える。「 ユダヤ古代誌 」 のエピソードの方が、より瞬間的なのにゃ。
やっぱり、聖書を読み始めてよかったにゃう。いろんな本を読まないと、歴史の深奥に迫ることはできないのにゃ。