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某ショップで

2011-01-31 19:02:44 | 自転車

クロモリのロードバイクに試乗。アンカーRNC3のかなり年季の入ったモデルで、何代か前のティアグラがついている。フロント・フォークはカーボン製にゃ。

 初クロモリだったけど、走っていてフレームが変形するのがわかる。それによって路面からの衝撃が逃げていき、フレームは長持ちするんだろうけど・・・・・・。 正直、うざい感じがする。路面の情報をいちいちフレームが伝えてきて、非常にうるさい。「そんなモンまで拾うなよ」、と突っ込みたくなる。クロモリ特有の「しなやかさ」と言えば聞こえはいいが、ワシには単なる「振動」、「ノイズ」としか思えない。

 もっと悪いのは、路面からの衝撃が逃げるのと同じ理屈で、ペダリング・パワーも逃げていくことだ。力が、フレームの変形に消費されてしまう。だから、クロモリはもともと重いんだけど、なおさら重く感じてしまう。苦労している割に、速く走れない。
 
 これでは、とても長距離を走る気になれない。いくら乗り心地がよくても(個人的には大いに疑問だが)、楽に高速巡航できないのでは、話にならない。試乗を終えて、自分のラレー・カールトンC/C(アルミ)に乗って帰ったけど、なんて静かで、軽くて、速いんだろうと感動したにょ。

 クロモリロードのシンプルな佇まいには憧れるが、買うとしたらアルミ並に硬いフレームを選択するだろう。専門誌はクロモリの「しなやかさ」を強調するけど、間違っていると思うぞ。

「古代ユダヤ教」

2011-01-29 17:16:25 | 

を読む。マックス・ヴェーバー著。岩波文庫。

 映画「時計じかけのオレンジ」の一場面。主人公が刑務所の図書館で旧約聖書を読み、暴力とエロスに彩られた空想に耽る。あれを追体験したいと、ずっと思ってきた。

 そのためにはこの本は堅過ぎるが、まあ、楽しめる。古代のユダヤ人の戦い。偶像崇拝を禁じた彼らは、上に何も載せていない空っぽの神輿を戦場に運び込んで、敵を気味悪がらせたという。そして、殺した敵の「包皮」を切り取って、持ち帰る。

 彼らの神がまた、すさまじい。戦争神。自然災害を司る神。疫病を送る神。キリスト教の神とは違う暗黒神、破壊神だ。もともとシナイ半島の火山の神で、ユダヤ人にとっては外国の神だった、という。

 そんな神との契約を守れ、というのがユダヤ教だ。信者は、日常の瑣末的な事柄にまで及ぶ戒律を遵守しなければならない。これを破ると不幸になる。たとえば「バビロン捕囚」は、ユダヤ人の不信心を怒った神の業であり、バビロニアのネブカドネザル王は、ユダヤ人を懲らしめるために神が遣わした使徒なのだ、という。
 
 細かい戒律を守ることが、周囲との摩擦を生む。すなわち、ユダヤ人差別だ。

 ユダヤ教はとことん現世的な宗教(幸福になりたければ戒律を守れ)で、人間が死んだ後どうなるかについてはほとんど触れていない、という。だだ、ユダヤ教の名誉のためにつけ加えるなら、ヴェーバーは「カバラ」については全く書いていない。別な本を読む必要がある。