塚田盛彦のつれづれなるままにサッカー

世界中で親しまれているサッカー。このサッカーをフィルターとして、人間社会の構造に迫っていきたいと思います。

中村の移籍について思うこと

2010-02-25 20:27:21 | 日記
 スポーツナビの記事によると、明日26日に中村俊輔の横浜F・マリノス移籍が決定する可能性があるとのこと。中村のJ1復帰は8年ぶりのことになりますが、受け入れる側のF・マリノス側の準備はどうでしょうか。

 3月3日のバーレーン戦の代表召集に中村は含まれていて、J1の開幕は3月6日ですから、代表戦を終えて練習できる時間はわずか2日しかありませんし、ぶっつけ本番の意味合いが非常に強いですね。体調面を考慮して第1節は欠場の可能性もありえるでしょうが、ファンとしては再びトリコロールのジャージを纏った中村の姿を、一刻でも早くみたいと考えているでしょうね。

 ただ中村移籍に関しての記事の中で、スペイン記者の談話として非常に興味深い記事がありました。

 「ナカムラのFKは素晴らしいと聞くが、サッカーの試合中に止まっているボールを蹴ることができるのは何回あるんだ?」
 「セルティックでは主力として活躍できたようだが、それはスコットランドのレベルが低いからだ。事実レベルの高いスペインでは何もできない。」

 僕はこの「匿名」記者の談話を唸る思いで読んだのですが、ここにひとつJ1が見習う点があります。それはスコットランドのように「2強プラスその他」のような、上位クラブと下位クラブの差が、開きすぎるリーグになってはいけないということです。

 イタリアが世界で最も難しいリーグと言われる背景には、トップから最下位までのクラブの実力が非常に拮抗している為、仮に首位のクラブが最下位クラブと対戦しても、勝てる保証が無いというわけです。
 ですから日本もイタリアと同様に、競争力を保てるようなリーグ運営を目指すべきですし、ある特定のクラブが早い段階で優勝を決めてしまうような、興ざめのするリーグにならないよう、気配りする必要があると思います。
 
 とりあえず僕は明日中村の移籍が決まるのかどうか、ニュースに注意していたいと思います。
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さようなら、バドウ(2)

2010-02-25 20:07:26 | 日記
 今日は本当に暖かい良い1日でしたね。今日は休日だっため久しぶりにパルセイロの練習を見学してきました。そこでパルセイロコーチのひとりである小湊さんとお話をすることできました。コーチに「バドウ監督の見送りは出来たんですか?」と尋ねると、練習の時間と重なってしまってできなかったという返事が返ってきました。

 今日25日のパルセイロのホームページでは、バドウ夫妻が荷物をまとめて自宅の前で写真撮影に応じている姿が掲載されていました。
 
 バドウは来日まもない2006年の地元紙のインタビューで、「冬のことが心配なんだ。僕ら夫婦は10年ほどずっと中東にいたからね。(中略)当時はジャケットさえ着た事がない。雨もほとんど降らない。傘なんて持ったことがない。そんな生活から一転、長野の冬がはじまるのだから。」と、長野の生活に対応できるかどうか不安そうにしていましたが、新天地は再び雨と雪の心配のない中東になります。ですからある意味一種の懐かしさを感じるかもしれません。

 同じインタビューの中でバドウは、「僕はこれまで21の国を渡り歩いてきたけど、ダウンタウンのど真ん中が、こんなに平和的な街は見た事がないよ。長野駅前は一番のお気に入りだ。」と言って、長野の街を気に入ってくれました。
 長野駅前には東急百貨店とスターバックスがあるのですが、彼は休日になるとこの2店をよく利用していたようで、選手の何人かはここでバドウとはちあわせになったこともあるようです。

 バドウの新天地にクエートの名が挙がったのは、彼が2001年から03年にかけて、同国のアル・アラビの指揮を執り、国内リーグとカップ戦で優勝経験があるからでしょう。彼は他にもイランとオマーン、コスタリカの代表経験があり、これだけの戦歴を誇る人間が、アマチュアのしかも日本の長野の地を選んでくれたことに、改めて感謝したいと思います。

 バドウを見ていると指揮官は戦術やメディア対応云々の前に、まず人として成熟し同時に他人に対して敬意の心を忘れない、暖かい人間でなければならないことを教えてもらえたと思っています。
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さようなら、バドウ

2010-02-25 13:21:47 | 日記
 24日の長野パルセイロ公式ホームページによると、前指揮官バドウ・ヴィエイラは、クエートもしくはカタールで指揮を執る形になりそうです。ちなみに今日長野を離れるということで、僕は彼の残した練習場での姿、ホームゲームでの姿、インタビューに答える姿を思い返してみました。
 もしかしたら2度とバドウに会うことはできないと考えると、とても感傷的な気分になってきます。

 僕が感傷的になっている背景には、僕が身近で触れたはじめての外国人監督がバドウであったことが理由のひとつだと思います。プロとして契約を結んでいる以上、契約の更新がされなければ、日本人であろうが外国人であろうが、選手だろうが監督だろうが次の職場を探さなければならない。

 でも外国人の場合僕らが2度と出会うことも、会話することも、握手することもできなくなるかもしれません。恐らく僕達ファンがこれからプロを目指すクラブをサポートする際、こうしたセンチメンタルな感情を排除する必要があるのでしょうが、僕の場合なかなかうまくいきません。

 これからパルセイロも戦力補強を日本人だけでなく、外国人選手にも手を伸ばすことになるでしょう。
 その時パルセイロのオレンジを纏った選手達が、長野や千曲の事を好きになり、クラブを去っても時々思い返してくれるような、そんなサポートをすることも僕達ファンの役目のような気がします。

 幸運にも日本にはアルゼンチンに良く見られる、クラブに無料チケットを要求するファンや、欧州のように暴力行為に訴えるファンを排除できる自浄作用があると思いますから、こうした「敬意」あるサポートは可能だと思います。
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インテルのエース、ディエゴ・ミリート

2010-02-25 12:54:18 | 日記
 チャンピンズ・リーグベスト16の大一番、インテルVSチェルシー戦は、ホームのインテルが2-1のスコアで勝利をおさめました。インテルファンの僕としてはとても嬉しい結果です。会長のモラッティは悲願の欧州制覇を成し遂げるために、前任者のマンチーニに莫大な契約違約金を払ってでも、モウリーニョの招聘にこだわりましたから、「優勝請負人」としてモウリーニョはまず最初の任務を遂行した形になります。
 もちろんスタンフォード・ブリッジでは、チェルシーのほうが攻勢にでてくるでしょうが、モウリーニョもそれは把握した上で、先発の顔触れを決めることでしょう。

 さて移籍1年目から不動のエースとして活躍しているのが、アルゼンチン代表のディエゴ・ミリートです。その風貌が驚くほどウルグアイに英雄とフランチェスコリに似ていることでも知られています。

 実はインテルの歴代のFWの中でも、ミリートのゴール奪取率は相当高く、その活躍ぶりは1997-98シーズンの全盛期のロナウドと比肩するそうです。当然モウリーニョのFWのファースト・チョイスはミリ-トになります。

 ミリートはイタリアでの生活をジェノアで始め、ジェノアがセリエBからAに昇格を決めた際に、ジェノアの八百長疑惑が発覚し、2005-06シーズンより、スペインのレアル・サラゴサに新天地を求めます。

 しかしそのサラゴサが2007-08シーズンに降格の憂き目にあい、2008-09シーズンより再びジェノアの一員になります。かつてのエースの復帰に、ジェノアのファンは歓喜の雄叫びを挙げたと聞いています。

 そして今期よりインテルの一員になるわけですが、インテルではフ不動の彼も、アルゼンチン代表ではセルヒオ・アグエロとリオネル・メッシの影に隠れた印象があります。
 恐らくマラドーナはワールドカップ本大会を、4-4-2の布陣で戦うでしょうから、先発の顔触れはおのずと今名を挙げた両名になるでしょう。

 アルゼンチンのFWで他に有力なのは、ナポリのエセキエル・ラベッシとヘルマン・デニス、ラツィオのマウロ・サラテ、そしてマンチェスター・シティのカルロス・テベスと、実に多彩な選手が揃っています。

 恐らくFWの人数は4名、多くても5名でしょうから、インテルで抜群の結果を出しているミリートですが、最悪の場合落選の可能性もあります。ただメッシに本来の活躍を期待したいのなら、バルセロナ同様右ウイングで彼を起用する4-3-3がベストですし、それに伴いFWの人員がひとり増える形になりますが、マラドーナがどう調整してくるのか見ものです。

 インテルには近年アルゼンチン代表の選手が多数在籍していて、アルゼンチン代表を応援するインテルファンも多いんです。その中でもミリートがワールドカップで活躍する姿を見たいと思うファンは、僕を含めて多いと思います。

 ただ選手層が厚い事は代表にとっては良いことでしょうが、代表候補の選手達にとってはいい迷惑なのかもしれません。
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経営者の持つ金銭感覚

2010-02-25 01:06:05 | 日記
 今年はじめに自分の店でアイロンを買いました。従業員割引を含む様々な特典をフル活用して、家電量販店で買うよりも相当安く買えたので非常に満足していたんですが、おととい家電売場を通ってみると、「現品限り」の札のもと、僕が買った金額より更に安くなっていたんです。

 見てはいけない物を見た気がして、正直がっくりでしたね。このアイロンは非常に使いやすいので品質にはとても満足していますが、自分が底値だと思った金額がそうではなかったことが、僕にはショックだったというわけです。

 でもサッカークラブの会長は、僕がショックを受けた金額とは比べ物にならないくらいの金額でショックを受けることがあるんですよね。僕の好きなインテルのマッシモ・モラッティ会長は、「お人よしの会長」「金の使い方を知らない会長」と、2006-07シーズンにスクデットを手にするまでさんざん批判されてきた上、今でもお金の使い方を批判される時があります。

 またどこの国でも、中小クラブが移籍市場での振る舞いに失敗すれば、一気に奈落の底へ沈んでしまう可能性もあります。補強した選手が額面どおりの活躍ができなければ、移籍金は水の泡と消え、更に降格を回避する為冬の移籍市場への資金投入、下手をすれば監督を解雇して、新しい監督を雇う必要がある。。そこでも新しい契約金と年俸を提示する必要がある。
 まさにお先真っ暗です。

 サッカークラブの会長やGMの、お金に関する思考回路はどうなっているのでしょうね。

 光文社新書のベストセラー「食い逃げされてもバイトは雇うな上・下」の著者の山田真哉氏は、このシリーズの上巻123ページで、次のように記しています。

 「経営者に大事な資質というのは、ふだん接しない大きな金額のときでも、ちゃんと節約できることだと思います。」

 近年インテルは移籍金0の自由契約選手(例えばカンビアッソ)や、ユースからの昇格(例えばサントン)など、お金をかけずに戦力を強化する方法を積極的に取り入れ、スクデットを獲得しています。
 しかしインテルの場合、ナイキやピレリをはじめ莫大なスポンサー収入があるのも事実で、イタリアのクラブはメーカーから用具の供給は受けても、金銭のサポートは一切無しというクラブも多いんです。ですからインテルが金銭的に恵まれている事は事実です。

 今期J2に降格したトリニータの場合、やはり溝口社長は「身の丈経営」ができなかったんですね。ナビスコカップの制覇とパン・パシフィック選手権出場ということで、もしかすると本気でJ1の優勝を目標にしたのかもしれません。

 でも洋の東西問わず、地方クラブがリーグ優勝の歓喜に浸れる可能性はほんのわずかであり、日本もその例外では無かったことになります。やはり首都周辺と地方では、お金の流れが違う事と同時に、今は戦力はお金を払って手に入れるものという時代の流れに、トリニータは飲み込まれてしまったといえます。

 クラブ経営者が僕たちのよう金銭感覚を持っていても、得るものは何もないのかもしれません。
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