本山健治の円心五法の真髄

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円心五法の真髄287 糖尿病の予防にフットセラピー

2011年05月09日 | Weblog
糖尿病と言えば、日本人の多くが糖尿病の予備軍と言われるほど多い病気です。皆さんも良くご存知だと思いますが、戦後、食生活が大きく変化し、白砂糖を中心とした糖質を多く摂るようになりました。

白砂糖は消化吸収がよく、急激に血糖値が上昇します。すると血糖値を通常の値に戻そうと膵臓はフル回転をしてインスリンを分泌し、血糖値を下げようとしますが、この状況が頻繁に続くと膵臓への負担が大きくなり、一気にインスリンを分泌し、その後、ほとんど分泌されなくなっていくのです。

血液中に取り込まれた糖を有効活用できないまま高血糖の状態が続くのが、糖尿病です。せっかく吸収した糖が有効活用されず、尿と一緒に排泄されてしまいます。

糖尿病には膵臓のインスリンを作る細胞が破壊され、比較的急激にインスリンが分泌されなくなる糖尿病と徐々に血糖値が高くなっていく糖尿病がありますが、95%は後のタイプです。

このタイプの糖尿病は食生活や運動不足が大きな要因で、日々の生活が糖尿病の発症に大きく関わっています。発症するまでにはかなりの時間を要しています。ということは逆に予防が可能ということです。

もうお分かりのように膵臓の機能を落とさないことがとても重要です。食生活で糖の摂取を抑えることも大切ですし、適度の運動が大切だと耳にタコができるほど聞かされています。しかし、なぜ、年々糖尿病で苦しむ人が増え続けるのでしょうか。

それはガンと診断された瞬間、死を意識し、すぐに対処しようとしますが、糖尿病と診断されても特別自覚症状もなく進行も遅く、頭では分かっていても中々すぐに対処しないのが実情だからなのです。このまま徐々に病気が進行し、合併症を併発する人があとを立ちません。

糖尿病は発症したものを治そうとすることはとても厄介ですが、発症しない為の予防法は簡単なのです。予防法の一つとして紹介したいのがフットセラピーです。

それでは自分で手軽にできる糖尿病予防のフットセラピーを紹介しましょう。

椅子に腰かけた状態で行います。

1.右足の膝の上に左足を乗せ、足趾の間に右手の指を差し込み、左手は足首を軽く支え足首を回します。20回まわしたら逆方向にも20回まわします。これを2~3セット行います。

2. 足趾の間から指を抜き、第5趾を付け根から10回まわしたら、逆方向にも10回まわします。趾の付け根から趾先まで3回に分けて上下、左右と親指と人差し指で挟むように押します。趾を付け根からぐりぐりと揉みます。爪の生え際の角の所にある井穴を3回押します。

3.第5趾から第1趾まで順に同様の施術を行います。特に第2趾には胃経の井穴があり、第1趾には脾経の井穴があります。これは膵臓の機能を高めるのに効果的です。第1趾は充分に強めに押し揉みを行い、胃経と脾経の井穴を3回以上強めに押します。指で押せない場合は器具を使って押してもいいでしょう。

4.足裏の第1趾の付け根のふくらみの下(土踏まずの始まりのところ)は胃や膵臓の反射区がありますので器具などを使って強めに押します。長い時間押すよりも、毎日行う方がいいでしょう。

5.右足にも同様に行います。

続いてセラピストが施術を行う場合のポイントを説明しましょう。

予防法として行う場合は上記の施術のポイントを織り交ぜながら施術を行います。糖尿病と診断された方でまだ自覚症状もない方は予防法と同様の施術で関連する所は刺激を入れるように行いましょう。

しかし、糖尿病が進行し合併症を併発しそうな人への施術は注意が必要です。足の感覚が鈍くなり、痛みなどを感じにくくなっていることが考えられます。こうなると末端への血液循環が極端に悪くなり、細胞が壊死し足を切断しなければならなくなります。

こうなるとむくみもひどくなります。施術のポイントは強い刺激は一切加えず、血液循環を良くする施術を心がけます。本人が「強く押してくれ」と言われたとしても絶対に行ってはいけません。足首回しなどは血液循環を良くしてくれますので多めにまわします。

足趾は心臓から一番遠い場所です。この末端まで充分に血液が行き渡れば全身の血液循環がいいということなのです。そこで足趾への施術は刺激をしないようにゆっくり時間をかけて行います。

もう一つ欠かせないのがミルキングアクションです。足首を両手の手の平で包み込むように持ち全体で絞るように圧迫します。少しずつ移動し、膝の下まで行います。急激な圧迫にならないように注意します。全体を呼吸に合わせてゆっくりと筋肉を絞るように圧迫します。

何度も言いますが、糖尿病は充分に予防可能です。健康なときから手軽にできるセルフケアを実践しましょう。

それでは、本日は、この辺で。

NPO法人 日本フットセラピスト協会
理事長 本山 硯士

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