本山健治の円心五法の真髄

「円心五法」の真髄を中心に健体康心についての気づきをお届けしています。

円心五法の真髄294 被災地にヒーリングタッチを

2011年06月27日 | Weblog
毎日流れてくるニュースは菅首相の早期退陣のことばかりでウンザリします。原発は大変な状況なのに何をやっているのでしょうか。政治家としてもっとやるべき事が山積みなのにと思ってしまいます。いづれにしても迅速な行動を期待したいものです。

地震が発生して三ヶ月以上経過したにも関わらず、多くの方が避難所生活を強いられています。すでに心も体も限界にきているのではないでしょうか。今後の見通しが立たない状況で肉体的な疲れや精神的なストレスは想像以上のものでしょう。

セラピストの方は飛んで行ってフットセラピーやハンドセラピーをやってあげたいと思われているのではないでしょうか。しかし、ご自身の生活もあり、中々ボランティアに行く事ができません。

そこで、避難されている方同士で、手軽にできるセラピーを覚えて頂いてはと考えました。とは言っても、フットもハンドもすぐに覚えるのは難しいでしょうから、簡単に触るだけなら誰にでもできます。

子供の頃に転んで怪我をした時にお母さんが怪我をしたところに手を当て「痛いの痛いの飛んでいけ」と言ってくれた途端に痛みがなくなった覚えがありませんか。すごいハンドパワーです。

このハンドパワーは特別の人だけが持っているものではありません。誰でも素直な気持ちで触れるだけでいいのです。これであればどの様な避難場所でもできます。

それではタッチセラピーの方法を説明しましょう。

良い氣の交流を行うには触れる人がゆったりとくつろいでいることが大切です。イライラしたり、嫌な気持ちで触れると、このマイナスの氣が受け手にも伝わり、ちっとも気持ちよくありませんし、お互いに疲れてしまうことにもなりかねません。

まずは呼吸を整えることから始めましょう。イスに座り、目を軽く閉じます。背筋に意識を持っていき背骨が真っすぐに伸びていることをイメージします。吸う息で肩が上に持ちあがるように息を吸い、吐く息で肩が下がるように吐きます。肩が下がるのと同時に、肩の力抜けるとイメージすると肩の力が抜けます。

次に下腹に意識を移します。おへその少し下にある丹田に意識を集中し、吐く息で下腹を意識的にへこませながら吐きます。吸う息に合わせて下腹を意識的に膨らませながら吸います。数回繰り返したら下腹から意識を外します。自然に腹式呼吸が続きます。もし、腹式呼吸ができていなくても気にせず、深くゆったりとした呼吸を続けます。

気持ちが落ち着いてきたところで、胸の前で合掌し、手の平に意識を集中して手の平が温かくなるとイメージしていると手の平が温かくなってきます。これでタッチセラピーの準備ができました。

受ける方は気持ちよくて眠くなってきますので布団に横になって受けるのがいいでしょう。最初はうつ伏せになり、休みます。ヒーリングタッチを行う人は手を肩や首、背中、仙骨に素直な気持ちで当てていきます。何も考えなくて素直に当てるだけです。

気持ち良くなったところで仰向けに向きを変えます。触る人は頭の上の方に座り、楽な気持ちで額に手を当てていると寝息が聞こえてくること間違いありません。このまま寝かせてもいいでしょう。短時間でもとてもスッキリとした気持ちになります。最高の癒しが行われています。

この状態を間脳調整と言います。フットセラピーなどで間脳調整についてはお話ししていますのでここでは詳しい説明はいたしませんが、自律神経やホルモンのコントロールをしている間脳が調整され正常な働きを行っています。

間脳は自律神経やホルモンのコントロールをしていますが、過剰なストレスを受けていると自律神経は常に交感神経優位の状態が続いてしまいます。この様な時にヒーリングタッチを行うと自律神経が副交感神経優位の状態になり、筋肉が緩むのと同時に神経の緊張も取れてきます。

やり方にこだわる必要はありませんが、やりながらお互いが気持ち良くなるにはいい氣の交流が必要です。母親が子供に手を当てるような素直な気持ちで触れることが大切です。

それでは、本日は、この辺で。

NPO法人 日本フットセラピスト協会
理事長 本山 硯士

円心五法の真髄293 亀田メディカルセンターでのセミナー

2011年06月20日 | Weblog
亀田メディカルセンターで開催した視察研修セミナーが無事終了しました。参加者は開催最少人数の10名でしたが、小人数だけに今回の参加者にとってはとても充実した二日間になったようです。

セミナーの内容を簡単にご紹介しましょう。
今まで私が経験した院内視察はコンシェルジュの方が案内して回るだけでしたが、今回は事前に映像で施設を紹介して、その後、1時間半をかけて実際に見学して回るというものです。見学者にとってはとても分かりやすかったようです。

亀田メディカルセンターのコンセプトについては何度も書きましたが、患者様の為に何ができるかを常に考え医療に関わられているので「医療は究極のサービス業」という言葉が出てくるのでしょう。施設を見学して回るといたるところに、この考えが活かされています。

約2時間の院内視察が終わり、使った足をケアすることを兼ねて、新しいフットセラピーの技術を紹介しました。自分の足を使ってセルフケアを行い、足が軽く楽になってところで、疼痛・緩和ケア科の関根先生の講演です。

アメリカで勉強されてきた緩和ケアの現状や亀田メディカルセンターが取り組まれている疼痛・緩和ケアの紹介や日本の中での医療に於ける現状などを通して今後の疼痛・緩和ケアの展望を説明されました。

また、関根先生は亀田クリニック内にあるフットセラピーサロン「マカナ」でフットセラピーを体験されていて、フットセラピーの良さも実感されていましたので、疼痛緩和医療に有効に活用できるのではないかとの見解をお持ちでした。

協会が目指している「一家に一人のフットセラピストを育てる」という目標にとても共感されて、今後、在宅緩和ケアが必要な時代が来たときに一家に一人、フットセラピストがいれば大いに役立つのではないかともおっしゃって頂きました。

ホスピスでボランティアとしてリフレクソロジーの方が来ているという話を聞いていた参加者の一人が「是非、私にもボランティアをさせて欲しい」と言われていました。先生も前向きに検討すると言われていたので、近いうちに実現するのではないかと思います。

夜は協会の顧問でもあります「亀田秀次」先生や関根先生、翌日講演して頂く村永先生も参加され懇親パーティで大いに盛り上がりました。亀田先生からは第1回目は少人数であってもまず、スタートすることが大切と言って頂き、開催して良かったなとホッと胸をなでおろしました。

翌日のスタートは6時に宿泊した研修センターのロビーに集合して鴨川の海岸まで歩いて行き、砂浜を裸足で歩きました。朝早いので砂は暖かくはありませんが、歩くたびに砂が足裏をマッサージしてくれます。

砂浜は天然のマッサージ師と言われるほどで、これに砂が暖かければ天然の温冷浴ができます。足が熱くなれば海に入り冷まし、また、砂で温めるのです。

同時に海は生命の誕生したところであり、砂浜を裸足で歩いているだけで気持ちがとても落ち着いてきます。早朝の散歩で自然と触れ合い、とても気持ちが良くお腹もすいてきました。朝食がとても美味しかったと皆さん喜ばれていました。

9時より村永先生の講演で二日目が始まりました。最近、良く耳にするようになったロコモティブシンドロームの話を中心に転倒予防の重要性や足の重要性などフットセラピストにとっては興味深い話ばかりでした。

今回は少人数でしたので、村永先生のグループが開発された「てんとう虫テスト」を参加者全員にやって頂きました。実年齢より20歳以上若い結果が出た方は大喜びで自慢げでした。やはり毎日、足をケアしたり、健美体操(協会創始者の寒河江徹先生が開発された体操)を続けられているそうです。

若さを保つには美しい姿勢が大切というテーマで「姿勢の要は足」だとして村永先生のご協力を得て施術前後の関節の可動域や歩行速度、重心動揺などを測定しました。その解析データも講演の中で発表して頂きました。

詳しくは7月発行の会報誌でご紹介いたします。一部をご紹介しますと歩行速度が全員遅くなるという結果で、重心動揺も人によって大きくなるという結果が出ました。パフォーマンスが上がり歩行速度は速くなり、重心も安定するだろうという仮説を大きく裏切る結果になりました。

解析データから見えてくるものは施術中にとてもリラックスされていましたので、自律神経が副交感神経優位の状態にあり、活動型の交感神経が優位ではない状態で計測した為ではないかと思われます。結果としては皆さんが良く、くつろがれていたと言えそうです。

若く美しい姿勢を保つのにフットセラピーが効果的かどうかのエビデンスを取得する為に今後どの様な形でデータを取得して行くかを村永先生のご協力を得ながら進めていきたいと思っております。

それでは、本日は、この辺で。

NPO法人 日本フットセラピスト協会
理事長 本山 硯士

円心五法の真髄292 梅酵素を仕込みました

2011年06月13日 | Weblog
手造り酵素を作ったことありますか。「手造り酵素ってなに」と思われた方も多いのではないでしょうか。

春は新芽など生命の息吹を感じる野菜や果物を使って仕込み1週間ほど発酵させて作ります。秋は収穫の時期ですから、実った穀物や野菜、果物を使って作るのですが、結構大変な作業になります。

私の場合は少し簡単な梅酵素を毎年作っています。梅の時期になると無農薬で作った梅を取り寄せ、せっせと梅を仕込むんです。本当は仕込む野菜の数が多ければ多いほどその数だけ酵素の種類も多くなります。

市販の酵素ドリンクは熱処理を行う為に酵素のほとんどが変質して活性せず、発酵することもありませんが、手造り酵素は生きて活性しており、常に発酵する状態にあります。だから、野菜や果物の数が多ければ多いほど酵素の種類も増えるのです。

しかし、仕込みも大変ですし、酵素の液体を絞り出す時はもっと大変になります。また、組み合わせによっては香りが強かったり、味が微妙に美味しくなかったりと失敗の確率も高くなります。初めの頃は単品で美味しくできる梅酵素がお勧めです。

それでは梅酵素の作り方を紹介しましょう。

1.無農薬で作った梅を信頼できる所から取り寄せ購入します。初めて作る時は3キロか5キロくらいがいいでしょう。

2.白砂糖を仕込む梅の量の1.1倍を用意します。5キロの梅を作る場合は5.5キロを用意します。

3.自然の梅には酵母があり自然発酵するのですが、発酵剤を入れることにより、より発酵しやすくなるので、発酵剤を使うことをお勧めします。

4.購入した梅を軽く表面を洗うのですが、水道水はお勧めしません。本来は自然のきれいな小川の水で洗うのがベストですが、簡単ではありません。私の家には自然水に近い水に制水してくれる制水器が付いていますのでこれで洗いました。

5.梅の表面の水分を愛情を持ってガーゼやティッシュなどできれいにふき取ります。

6.梅の表面を竹串などで、梅のエキスが出て、発酵しやすくするために傷をつけていきます。私は自然木でできた肉叩きを見つけました。ピラミッド状の三角錐が並んでいるので、これはいいと使ってみましたが、注意しないと叩き方によっては梅が飛んで行ってしまいます。

7.梅と白砂糖、発酵剤を混ぜながら少しずつ仕込んでいきます。大きなバケツ一つにまとめて作ると全体で11キロ近い量になりますので、毎日かき回すのが大変になります。二個のバケツに分けて作った方がいいでしょう。

8.これで仕込みは終わりましたが、これからが楽しみです。毎日、バケツの中をかき回して撹拌します。最初は白砂糖が解けていませんのでかき回すのが大変ですが、愛情を持ってかき回していきます。決して嫌な気持ちや怒った状態でかき回さないでください。「美味しくなれ」と思
いながらかき回していきます。

9.酵素は生き物ですから作る人の感情が伝わってしまいます。いい心の状態でかき回していきましょう。かき回す手には傷を作らないように注意します。手にはその人の持つ細菌がいてその人独自の酵素ができるのです。

10.毎日、かき回していると梅のエキスが出てきて発酵しながら白砂糖が解けていきます。一週間ほどで白砂糖がなくなり、梅酵素の出来上がりです。

11.バケツの中の梅を取り出します。梅はこのまま食べても美味しく食べられます。続いてガーゼなどでろ過をして、一升瓶などに小分けして保存します。保存するときは酵素が発酵しますので密閉した栓はしないように注意します。ガーゼなどで通期があり、ほこりなどが入らないようにして、涼しいところに保存しましょう。

12.そのまま飲んだのでは甘過ぎて飲めません。水で薄めて飲んだり、ヨーグルトなどに入れて食べるのも美味しく食べられます。ただし、熱湯で薄めたりすると酵素は変質して活性しませんので注意が必要です。

いかがでしたか、酵素作りも楽しいものです。皆さんもぜひ、チャレンジされては如何でしょうか。市販の酵素にはない、自分だけの酵素を楽しむことができます。

手作り酵素は熱処理しませんので活性しており、腸内環境にいい影響を与えることが期待できます。同時にデトックス効果も期待でき、体内毒素を排泄する力が高まってくることでしょう。こんな健康飲料を自分の手で作ることができます。

それでは、本日は、この辺で。

NPO法人 日本フットセラピスト協会
理事長 本山 硯士

円心五法の真髄291 ガンの患者様にフットセラピーは大丈夫?

2011年06月06日 | Weblog
最近、ガンの患者様にフットセラピーを施術しても大丈夫ですかというご質問を頂くことが多くなりました。ガンの患者様にはマッサージなどは原則的にはやってはいけない禁忌事項になっています。

皆さんでしたらどの様に対処しますか。自信を持って施術できますか。「はい」と言える人が何人いらっしゃることでしょう。しかし、激痛で苦しむ本人やその姿を近くで見ている家族が何とかしてあげたいと思うのは当然のことです。この様な経験をお持ちの方も多いことと思います。

それではこんな時に私たちセラピストはどの様に対応したら良いのでしょうか。自己責任という言葉は「あなたの責任ですよ」と一方的に押しつけるようであまり好きではありませんが、本人や家族の了承のもと施術を行うべきだと思っています。

余命何日と宣告され、ホスピスで残りの人生をどの様に生きていくかという患者様には本人と家族の了承が得られれば私は施術をさせて頂きます。激痛や異常なむくみ、腹水で悩まされている方にはフットセラピーなどの施術をさせて頂きます。必ず、本人や家族の了承を得てから行うようのは当然です。

以前、ホスピスでガンの患者様に施術をされた会員さんからの体験談を頂いたことがあります。皆さん亡くなられたそうですが、フットセラピーを行うと本人は「痛みが和らいだ」と喜んでくださり、家族もその姿を見ながら、「またお願いします」と感謝の言葉を頂き、本当に施術させて頂き、良かったと書かれていました。

フットセラピーをはじめ、ハンドもヘッドも深いリラクゼーションを味わって頂くことができます。自律神経は副交感神経優位の状態になり、神経も筋肉も緩み、痛みを少しでも和らげてくれるものと確信しています。

この点では疼痛・緩和ケアには非常に有効なセラピーではないかと思っています。今回、亀田メディカルセンターで行うセミナー(6月6日‐7日)では疼痛・緩和ケアが専門の関根先生に講演して頂けるので、とても楽しみにしています。

この様なターミナルケアと違い、ガンと診断され、まだ充分に克服できると色々なガン治療を行われている方には医師の許可を取って行うべきです。

医師の中には帯津三敬病院の名誉院長帯津良一先生のようにホリスティック医療を取り入れ、ガン治療に取り組まれている先生もいらっしゃいますが、まだ、多くの医師は代替医療に対して理解されていないのが現状です。

もし私がガンになったら当然の如くセラピーを施術してもらいますし、家族がガンになった場合も毎日セラピーを行うことでしょう。ガンの転移の危険性より、間脳調整法である私たちが勧めるセラピーは免疫力を高め、NKキラー細胞が活性してくれるものと私自身は信じています。

以前、紹介した臨床データで施術前に採血、施術直後、30分後、1時間後と4回の採決にご協力頂き、白血球の変化を見たことがあります。結果は施術直後は変化がありませんでしたが、30分後では顆粒球が減少し、リンパ球が増加する傾向が出て、1時間後もこの状況を継続していました。

データ数は9例と少ないのですが、傾向として面白い結果が出ました。フットセラピーの施術が免疫力を高める可能性があることを表しているのではないでしょうか。

私たちの勧めるセラピーの本質は病気を治すことではなく、病気にならいための予防が主な目的です。毎日の生活の中でフットセラピーを活かして頂きたいですね。「一家に一人のフットセラピストを育てよう」と訴えているのもこのような事からお勧めしています。

皆さんもガンの患者様に施術することがあるかもしれません。施術を行う時の注意事項をまとめてみましたので、参考にしてください。

1.医師の了承を得て行うようにします。但し、末期患者様には本人や家族の了承を得て行いましょう。

2.施術を行う前には必ず、足湯で充分に温めてから行います。ベッドなどで足湯ができない場合はお湯を使わない物も最近出ていますので、有効に活用しましょう。

3.ソフトな施術を心がけ、刺激を入れないように行います。

4.筋肉を緩める手技を多くします。例えば足首回しは回数が多ければ多いほどいいです。アキレス腱を伸ばす場合も呼吸に合わせてゆっくりとストレッチを行います。また、足趾への施術も充分に回して関節を緩めるようにします。

5.ツボを押す時などゆったりとした呼吸に合わせて押すようにします。リラックスできるリズムで行います。

6.むくみがひどい時にはミルキングアクションを多く行います。足首を両手の手のひら全体で包み込むように圧迫し、少しずつ移動して膝下まで圧迫して行きます。必ず、足首の方から行います。呼吸に合わせてゆっくりと5回以上。

皆さんの参考になりましたでしょうか。

それでは、本日は、この辺で。

NPO法人 日本フットセラピスト協会
理事長 本山 硯士