本山健治の円心五法の真髄

「円心五法」の真髄を中心に健体康心についての気づきをお届けしています。

円心五法の真髄423 冷えの対策と解消法

2013年12月24日 | Weblog
一年前の12月21日の朝に脳梗塞で入院しました。あれから1年が経過しました。何の後遺症もなく、楽しく仕事をさせて頂く幸せを感じています。

昨日は天皇誕生日の祭日でしたので、このメルマガの配信が今日になってしましました。

今年は寒くなりそうで、冷えで悩む人が増えるのではないでしょうか。今回は冷え対策と冷え解消についてお話しましょう。

冷えと五行の関係を見ていきましょう。五行の中に「寒邪」という項目があり、これは冷えを意味します。この寒邪は五行の「水」のエネルギーに関連しています。要するに「水」のエネルギーの停滞が冷えを引き起こし、また、冷えが「水」のエネルギーを停滞させてしまいます。

それでは「水」はどの経絡に関係しているのでしょうか、「腎経」と「膀胱経」に関わっていて、冷えると腎経や膀胱経に影響してきますし、逆に腎経や膀胱経の気の滞りがおきると冷えやすくなってくるのです。まず、冷え対策としては腎経、膀胱経のエネルギーをしっかり流すことです。

この経絡のエネルギーの滞りが起きると、冷えだけでなく、難聴気味になったり、耳鳴りで悩むなど耳のトラブルに襲われたり、髪の毛が異常に痛んできたりすることがあります。また、臆病になって、恐怖心が強くなり、ビクビクおびえやすくなります。同時に人間関係がギクシャクしてきてしまいます。

「水」のエネルギーの停滞は水の流れにも影響を与えます。水の流れがよどんでくると、身体にとっては体液のよどみにつながり、体液の代謝不良を起こし、外見的にはむくみとなって現れます。冷えと同時にむくみにもつながります。

今日のテーマである冷え対策に話を戻しましょう。五行の面からみれば腎経と膀胱経のエネルギーの流れをよくすることが有効です。両方の経絡とも足の第5趾につながり、特効のツボである井穴につながっています。

腎経の井穴は経絡理論上、「湧泉」ですが、フットセラピーでは第5趾の第4趾側の爪の角にある「内至陰」を腎経の井穴と捉えています。

また、膀胱経の井穴は第5趾の外側の爪の角の「至陰」です。このように第5趾は腎経、膀胱経の調整をするのに大切な足趾といえます。冷え対策として腎経と膀胱経のエネルギーの流れをよくすることで、予防することにつながります。

日頃からの冷え対策として、身体を冷やさないことは大切ですが、ただ、保温するだけでは限界があります。身体の中から温めることが重要です。手軽に身体を中から温めるには朝の温かい白湯がお勧めです。寝起きにコップ一杯の白湯を飲む習慣を試してみてください。

冷たい水などを飲むと、内臓は委縮して蠕動運動などの働きが急激に落ちてしまいます。内臓の働きが落ちると、消化吸収力が落ち、身体に良いものを摂り入れても、充分に体内に吸収されないため、熱源である栄養素が身体の隅々まで行きわたらず、ますます、冷えやすくなります。

もう一つの冷え対策は運動です。しかし、中々運動する機会がないといわれる方も多いと思います。そこで手軽にできる運動をご紹介します。まず、寝起きに寝たままでアキレス腱の伸展を行いましょう。片方はアキレス腱を伸ばすようにします。逆の脚は甲を伸ばすようにします。

息を吐きながら伸ばし、吸う息で緩めます。交互にアキレス腱、甲側と5回を1セットとして3セット程行いましょう。これで第二の心臓の働きを高めて、全身の血液循環を良くしてくれます。この後にフットセラピーのセルフケアを行うと最高です。

特に腎経、膀胱経の経絡が流れてきている第5趾は少し痛いくらいに刺激をしながら揉みほぐしましょう。足趾は心臓から一番遠いところにありますので、他の足趾も充分に揉みほぐすと、終わった時には脚が軽くなり、一日の活力が湧いてくることでしょう。

その他、頭寒足熱の状態を手軽に作れるフットバスやお風呂での半身浴なども普段から心がけて寒さを乗り切りましょう。

次回、30日のメルマガはお休みいたします。今年最後になりました。今年一年ありがとうございました。良い年をお迎えください。

それでは本日はこの辺で。

NPO法人日本フットセラピスト協会
理事長 本山 硯士

円心五法の真髄422 身体改善セミナーとは

2013年12月16日 | Weblog
今後、各地で一般の方向けに協会の活動を分かりやすく知って頂くことを目的とした「身体改善セミナー」を開催し、「自分の健康は自分で守る」ということが実はこんなに簡単にできるということを体感して頂けるような内容で実施して参ります。

12月14日に本部で行った会員の勉強会で、この一部を紹介しました。参加者全員に経絡に関係する7種類のカードから1枚を選んでもらいました。そのカードからどの経絡のエネルギーが不足しているのかが見えてきます。

経絡から関連する臓器に影響が出てくる可能性があります。また、経絡と五行の関係から身体だけでなく心にも影響を与えることになります。エネルギーの不足が身体と心に与える影響を改めて皆さん感じられていました。

例えば、「肝経・胆経」のカードを選んだ方は五行では「木」のエネルギーにあたります。このエネルギーが不足してくると肝経や胆経の気の滞りを引き起こしてきます。「木」は季節では春で人生では誕生を意味し、物事の始まりを意味します。

このエネルギーが落ちていると、目が疲れやすくなり、その為、首筋や肩のコリを引き起こすこともあります。爪を見ると立てに線が入ってくることもあります。また、突然脚がつりやすくなったりと身体に色々な症状が出てきます。

同時に行動や精神面でも色々な問題が起きやすくなります。このエネルギーは物事の始まりを意味すると言いましたが、エネルギーの不足の為に何か始めようと思っているのに、中々、一歩が踏み出せなくなり、思いと行動が一致しないということも起きやすくなります。

その為に感情面ではイライラして、ちょっとしたことで怒りだしたり、傲慢になったりしてきます。これがエスカレートしてくると、ますます「木」のエネルギーが不足し肝経や胆経の気の滞りを起こすという悪循環になり、身体にも心にも大きく影響するのです。

それではどの様にしたらいいのでしょうか。勉強会ではこの対処法を実践しながら学んで頂きました。今の季節は風邪やインフルエンザが流行しそうです。そこで、実際の実践では「肺経」と「大腸経」の経絡を調整する方法を学んで頂きました。

肺経は当然肺や気管に影響を与えます。ところがこの経絡の兄弟分で陰陽の関係にある大腸経とも深いつながりがあります。この二つの経絡は五行では「金」に属しています。これに属しているものから鼻への影響や呼吸への影響など呼吸器にトラブルを起こしやすくなります。

また、金のエネルギーの不足は皮膚のトラブルにも関係してきますし、季節では晩秋にあたり、実りの時期です。物事では成就を意味しますので、エネルギーが不足してくると中々、結果が出ないということもあります。同時に金は経済面にも大きく影響しています。経済面でのトラブルにもつながり易くなります。

勉強会では経絡の流れを二人ペアになってお互いにチェックをすることから始めました。肺経の経絡は大胸筋に関係していますので、腕の動きに影響してきます。両腕を伸ばしてゆっくり後ろにあげていくと左右どちらか上がりにくい腕があります。

そこで、上がりにくい腕の肺経の原穴「太淵」にある刺激を入れると、上がらなかった腕の方が上がり易くなっているのを確認できます。このように簡単な経絡刺激で、エネルギーの流れがスムーズになることで、恒常性維持機能が高まり、関連する筋肉が正常になり柔軟性を持ってきます。

今後、各地で実施していく「身体改善セミナー」では経絡と五行、そして筋肉を通して、手軽に身体の調整から心の調整を自分自身で、行うことができることを体験を通して学んで頂けます。

来年より、各地で実施して参りますので、ご期待ください。

それでは本日はこの辺で。

NPO法人日本フットセラピスト協会
理事長 本山 硯士

円心五法の真髄421 予防医学の時代到来

2013年12月09日 | Weblog
最近、健康に関する番組がとても多くなりました。毎日、どこかのチャンネルで必ず放送している感じです。私も勉強のためにとよく見ることが多いのですが、情報に振り回されないように気を付けています。本質を掴んでいないと情報に振り回される危険性があります。

また、もう一つ医療現場やドクターに関するドラマ番組も多くなりました。手術の場面などとてもリアルな映像で驚かされます。なぜ、このように健康や医療に関わる番組が多く放送されるのでしょうか。それだけ皆さんが自分の健康や病気に関心を持たれてきたからなのでしょう。

厚生労働省も予防医学を盛んに打ち出してきています。テレビの中でも定期的に人間ドックを受けることを勧めるコマーシャルなどが目につくようになりました。世の中全体が、健康志向、予防医学の方向に急速に進みだしています。

以前にも書きましたが、医療の中でいわれる予防医学は定期的に人間ドックを受けて早期に発見し、早期に治療するというものです。これも以前紹介した本で「医者に殺されない47の心得」近藤 誠著ではドックを受ける度に寿命が縮まるとも書かれていました。

私たちが勧めているものは「自分の健康は自分で守る」ということで、病気にならないように健康を維持したり、より健康になることが本当の予防医学だと思っています。早期発見、早期治療では病気が発症してしまっています。

生活習慣病などは発症してしまうと中々直すことが難しくなります。その為には病気を発症しないような健康状態をどのようにして保っていくことができるかを、皆さんに知って頂く普及活動を行っております。

健康を維持するための条件として、きれいな血液を作る食事やその血液を全身に巡らし、身体の隅々の細胞まで酸素と栄養素を送り込むことが大切です。身体全身の新陳代謝が活発になり、静脈を通して戻ってきた二酸化炭素や老廃物をしっかりと排泄することが重要になります。

ここにも血液循環が大きく関わってきます。下半身の血液を心臓に戻すには第二の心臓である脚を充分に使うことなのです。脚の筋肉を使って、静脈血を心臓の方に戻していくと、自然にきれいな血液が、末端まで流れ込んできます。

私たちの身体を構成している60兆もの細胞が活性することで、本来備わっている力、自分の力で自分の身体を治す。自然治癒力が高まり、異常が起きつつあるものを自分の力で正常な状態に戻していくのです。生物には元々このような素晴らしい力を持っているのです。

ところが、文明が進めば進むほど、自然の状態からかけ離れた生活を送ることになります。昼は明るいので活動し、夜は暗いので休むという生活が、電灯が誕生し、とても便利になりましたが、夜でも活動できるようになり、いつの間にか自然からかけ離れた生活を送るようになりました。

寒河江 徹先生が「現代は冷える時代だ」といわれていました。電気がこれほど普及する前までは全てが人力でした。食事を作るのにかまどの火を熾します。掃除も掃除機はありません。ハタキやホウキを使っていました。洗濯だって手でゴシゴシと身体を使っていたのです。

便利なものが発明され、生活環境が変わるにつれ、歩くことが少なくなり、動かなくても生活できるようになってきました。便利になればなるほど身体を動かすことが少なくなります。下半身の筋肉が使われなくなると、下半身の血液循環が悪くなり、全身の血液循環も悪くなります。

身体が冷えて、60兆の細胞に充分に酸素と栄養素が届かなくなり、細胞の元気がなくなり、自然治癒力が低下してしまします。自然治癒力が低下すれば、免疫力や抵抗力も低下するため、簡単に風邪がうつってしまったり、風邪をひくと中々治らないといったことが起きてきます。

「自分の健康は自分で守る」ことはそんなに難しいことではありません。食生活でバランスの良い食事を心がけ、毎日、少しだけでも「歩く」ことを意識し、歩くことが少なかった時はフットセラピーのセルフケアで第二の心臓の働きを高めましょう。

毎日の実践が「自分の健康は自分で守る」という、本当の予防医学の実践につながることでしょう。

それでは本日はこの辺で。

NPO法人日本フットセラピスト協会
理事長 本山 硯士

円心五法の真髄420 力を抜くのは潜在意識の働き

2013年12月02日 | Weblog
いよいよ12月に入りました。今年も残りひと月にいなり、一年がとても早く感じられます。昨日の12月1日は福岡での会員勉強会でした。17名の方に参加していただき、皆さんのおかげで、充実した素晴らしい勉強会を開催することができました。

驚いたことに福岡のお姉さんの誘いで四国の丸亀から参加された方がいました。それも、まだなんの資格も取られていないのですが、人に触って喜ばれるのが好きで、お姉さんの話を聞いて参加されたそうで、すごい意欲を感じさせていただきました。

参加された一人ひとりが参加してよかったと喜んでいただくために最善を尽くさなければとますます意欲が湧いてきました。フットの時間をかなりオーバーしてしまいハンドやヘッドが押せ押せになってしまい、最後はバタバタと終了し、皆さんにご迷惑をお掛けしました。

各地で勉強会を行いながらいつも感じることがあります。フット、ハンド、ヘッド全て、間脳調整を目的に行っていますが、その為には呼吸に合わせてしっかりと力を使って行う場合と、力を抜いて行う場合がバランスよくあることで、満足感を得ることができます。

力を使うところは問題なくできる方が多いのですが、力を抜くことができない方が多いのです。単純に力を抜くといっても、中々難しいようです。私自身も勉強した当時は、同様に中々力が抜けず、力まかせに行っていました。一人の施術が終わると疲れてしまうような状態です。

しかし、多くの方に触らせていただきながら、いつの間にか力が抜けるようになってきたのです。寒河江徹先生が、「施術を受けた人だけが楽になるのではなく、施術を行う人も楽になりますよ」と言われていましたが、初めの頃は「そんなバカな」という気持ちでした。

ところが力が抜けて楽に施術ができるようになると全く疲れなくなり、施術が終わった後は逆に気力が充実してとても心地よさを感じるのです。今では寒河江先生の言葉が本当だったと実感しています。

そこで、私の体験を通して、力が抜けるようになった切っ掛けをお話ししましょう。皆さんもいろいろな方に施術をされていることでしょう。しかし、回数をこなしただけでは力が抜けないのではないでしょうか。感覚を身体で覚え込むには潜在意識の力が必要になります。

今回の勉強会で分かったつもりでいても、いざ、やってみると思うようにいかないという経験を多くされているのではないでしょうか。この時点では表面意識で分かったつもりでいるのですが、実際の行動は潜在意識の働きによるものです。

それではどの様にしたら潜在意識に楽に施術できるという情報を落とし込むことができるのでしょうか。それは身体を通した体験を多く積むことなのですが、体験したくても、力を抜くことができずにいることが現実なのです。

力を抜いて楽にできる体験をするには、力を抜こうとしても簡単には抜けません。意識をすればするほど力が入ってしまいます。このような時は逆に力をしっかり入れて施術を行います。その後に、ストンと力を抜いてみましょう。一度筋肉が硬直した状態を作り、その後、力を抜くとその感覚を掴みやすいのです。

今まで、力を抜くことばかりを意識をしていた方は是非試してみてください。力が抜ける感覚を感じ取ることができるでしょう。この体感を繰り返し続けていると潜在意識に力が抜ける白丸の情報がドンドン入り込み、いつの間にか力を抜いて楽に施術できるようになることでしょう。

それでは本日はこの辺で。

NPO法人日本フットセラピスト協会
理事長 本山 硯士